2020年12月19日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.120』の一夜明け会見が、20日(日)都内にて行われた。
第7試合のKrushスーパー・ライト級3分3R延長1Rで、寺島輝(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)を1R2分30秒、TKOに仕留めた斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
「戦うエステ社長の斉藤です」と挨拶し、「昨日はいい勝ち方ができて応援してくれる方々が喜んでくれたので、周りが喜んでくれると嬉しいなって実感しました」と安堵の表情を浮かべる。
試合は「練習の時とか試合前に作戦を立てますが、リングに上がると半分くらい覚えてるけれどアツくなって半分は覚えてない。でも練習していることができたなと思うので練習が活きているなと思いました」と、練習の成果を実感できたとする。
勝因を聞かれると「今まで苦しい試合でそのまま負けた経験をしたおかげでか、一瞬途中でボディが効いたけれど、そこから盛り返すみたいなのは覚えてきました。単純にパンチ力、パワーには絶対的な自信を持っていて、スピードやテクニックは寺島選手の方が上だと思っていましたが、一発当たればいける、武器があるなって自分でも起死回生出来るのが分かってよかったと思います」と、キャリアと武器のおかげと話した。
序盤は寺島の猛攻を受け、コーナーに詰まる危ない場面もあった。「焦りましたが、前回6月に延長までいって4Rやったんですが、長いラウンドなので、試合中学んだことがあったんです。効いている時こそ、上手い休み方があるなって。ミドルキックなんですが、いいタイミングで出していると攻撃は最大の防御なりじゃないですが、やべえなって思っても下がると言うか、休むためにそういうことを覚えたと思います」と、ピンチの凌ぎ方を前回覚えたことが大きかった。
寺島が優位で油断していたのを感じ取ったのではないかと聞かれると、「油断と言うかリラックスするのはいいことで、リラックスしながら序盤打ち分けていましたね。解説の石川さん言っていた、針の穴を通すようなチャンスをつかんだ、ということです。油断したのかは分かりませんが、ここだなってところで(パンチを)入れられた。針の穴を通したんだなって思います」と、一瞬のチャンスをつかんだと自己分析。
パンチ力は「元々ありましたね。やったこととしてはフィジカルトレーニングを取り入れて、筋トレ、身体の使い方をやりました。それをやってからは変な体勢からでも打てるようになったんです。体幹が鍛えられたから、というのはあります」と、体幹トレーニングの成果が出たという。
試合後には、プロになって初めて「タイトルに挑戦したい」と口にした。その理由は「格闘技でも何の世界でもベルトは重たい言葉だと思っていて。特別なので、本気の人間しか口にしてはいけないと思ってきました。もちろん自分も本気でしたが、そろそろ公にしていいのかなって自分の中で合格が出たので初めて口にしました」と、そう易々と口にする言葉ではないと思っていたからだという。
エステサロンの経営者として「昼まで働いてから練習に行き、練習が終わったらまた働いて、仕事が終わったら取引先と会食」という毎日を送り、「ありがたいことに従業員は結構な人数がいてくれてるので。自分の会社の従業員について言うのもなんですけれど、凄い優秀な従業員もたくさんいてくれていて。僕から学ぶことがなくなったら会社を辞めちゃうじゃないですか。そう思っているので、少しでも自分から学べること、格闘技は夢だからまた別物ではあるんですけれど、努力して結果が出たらっていうので、そういう部分でも示したいなと思って、背中を見せたいなと思ってやっていますね」と、試合をするのは従業員へのメッセージでもある。
試合が近づいてくると会社の中でピリピリしたりするのでは、と聞かれると。「終盤はしますね。従業員とか取引先に迷惑をかけたくないから、ぎりぎりまで仕事はします。でも、人と会うのは1週間前からやめて自宅でやります。イライラして短気になったりしたくないので。そうやって試合に臨みます」という工夫も。
そして最後には、「ラーメン二郎(第5試合勝者の三輪裕樹の勤め先)を食べてもSHOGUN BURGER(第6試合勝者の東本央貴が経営)を食べても ウチのエステ琥珀に来たらプラマイゼロです。エステ琥珀でゼロカロリーです」と店をアピールした。