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【UFC】ジョゼ・アルドが3連敗から復活勝利! T.J.ディラショー戦を希望「2人の元王者の対決をみんなも見たいはず」

2020/12/20 12:12
【UFC】ジョゼ・アルドが3連敗から復活勝利! T.J.ディラショー戦を希望「2人の元王者の対決をみんなも見たいはず」

(C)Cooper Neill/Zuffa LLC via Getty Images

 2020年12月19日(日本時間20日)、米国ネヴァダ州ラスベガスの「UFC APEX」にて、UFC Fight Night: Thompson vs. Neal」が開催された。2020年のUFC最終戦となる。

 コ・メインイベントでバンタム級7位のアルドと15位のヴェラが対戦。

 34歳、MMA28勝7敗のアルドは現在3連敗中。フェザー級では王座を7度防衛し、2015年にコナー・マクレガーに敗れるまで10年間無敗を誇った“スカーフェイス”だが、マックス・ホロウェイとのタイトルマッチ2連戦で連続KO負け。

 その後、ジェレミー・スティーブンス、ヘナート・モイカノを2連続KOに下すも、2019年5月に後の王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーにキャリア初の判定負け。そのまま引退かと思われたが、2019年12月、バンタム級に落とし、ランキング1位のマルロン・モラエスとスプリット判定の接戦を繰り広げた。

 モラエスに判定負けしたものの、2020年7月にピョートル・ヤンとのバンタム級王座決定戦に進出。前半で攻勢に立ったが、テイクダウン&パウンドで徐々に削られ5Rまで粘るもTKO負け。王座獲得に失敗した。強豪相手に3連敗となり、今回が再起戦となる。

 対するチーム・オーヤマのヴェラはエクアドル出身。MMA18勝6敗1分。2012年にプロMMAデビューするとローカル団体で8戦6勝1分の戦績を残し、2014年5月の「The Ultimate Fighter: Latin America」で準決勝まで進出している。

 UFCではここまで10勝5敗。KO・一本勝ちも多く、2018年8月から2019年10月までオクタゴン5連勝。2020年5月には、UFC無敗のソン・ヤドンと僅差でスプリット判定負けも、2020年8月の前戦ではショーン・オマリーを相手に大方の予想を覆してグラウンドでのヒジ打ちで1RTKO勝ちを収めている。

▼バンタム級 5分3R
○ジョゼ・アルド(ブラジル)
[判定3-0] ※29-28×3
×マルロン・ヴェラ(エクアドル)

 1R、オーソドックス構えのアルド。サウスポー構えのヴェラ。先に圧力をかけるアルド。先に組んでいくのはヴェラ。両脇を差して金網まで押し込む。金網背に右で小手に巻くアルド。体を入れ替え突き放す。

 左ジャブが鋭いアルド。さらに左ボディ! 右フックの対角線攻撃。ヴェラはオーソドックス構えとなり右前蹴りで距離を取ろうとするが、アルドは右ボディストレートも。さらにアルドは右ロー! サウスポー構えになるヴェラ。右ボディストレートはアルド。ヴェラの左ハイをブロックし、右ボディストレートを当てる。

 2R、先に圧力をかけるヴェラはサイドキック。しかし中に入るアルドの右ボディストレートを嫌う姿勢に。オーソドックス構えにかえるヴェラに右ローを当てるアルド! さらに左ボディストレートも。左フックでの飛び込みを見せるアルド。ヴェラは三角にガードを固め押し込む。

 ノーモーションの右ストレートを当てるアルド、さらに左右ボディ攻め。ヴェラは左ハイからベックフィスト。組むアルドは左を差すが、逆に小外がけテイクダウン狙いはヴェラ。四つから崩しにかかるが持ち直して倒れないアルド。

 アルドの右の打ち終わりに左を当てるヴェラ! 組んで金網に押し込み、左ヒザを突き、左ヒジを突く。2R終盤はヴェラが押し戻したが……。

 3R、片足を上げて近づき先に組みに行くヴェラ。しかし脇を潜りスタンドでバックテイクはアルド。背中に飛びつき足を組む。中腰になり前に落とそうとするヴェラだがキープするアルドはグラウンドに持ち込み、4の字ロック。

 残り2分。たすき掛けにしたアルド。背負い立ち上がるヴェラ。腕を手繰り外側に外してグラウンドになるが、アルドもついていく。ヴェラは背後のアルドにパンチでホーン。

 判定は3-0(29-28×3)で見事なゲームメイクをしたアルドが勝利。セコンドのアンドレ・ペデネイラスの祝福を受けた。

 試合後、“キング・イズ・リアルバック”と紹介されたアルドは、公式インタビューに、「とてもいい気分だよ。この勝利のために必死に頑張ってきた。この勝利が必要だったんだ。1R目からかなり良かったのは分かっている。2Rは向こうがさらにアグレッシブに来た。だから3Rを取らないといけないと思って戦ったよ。そのためのトレーニングは積んでいる。とても強力だったと思う。だからこそラウンドを取れた」と勝因を振り返った。

 これでバンタム級3戦目。元フェザー級王者は、「バンタムに慣れてきている。最初の試合でマルロン・モラエスとやって、その後、タイトルに挑んだ。今回が3試合目で、かなり良くなっている。この階級に自信もついてきた。長い道のりなのは分かっているから、一歩ずつ進んでいこうと思っている。2人の元王者の対決をみんなも見たいはず。(T.J.ディラショーは)バンタム級の元チャンピオンだし、俺はフェザー級の元王者。みんながそれを見たがっていると思う」と、ディラショーとのキング対決を望んだ。

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