2021年1月24日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催されるK-1 JAPAN GROUP年間最大のビッグマッチ『K'FESTA.4』の記者会見が、12月16日(水)都内にて行われた。
クルーザー級のスーパーファイト3分3R延長1Rで、初代K-1 WORLD GPクルーザー級王者シナ・カリミアン(イラン/POWER OF DREAM)が谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と対戦する。
カリミアンはアマチュアムエタイで活躍後、2018年9月の「K-1 WORLD GP初代クルーザー級王座決定トーナメント」に初来日。トーナメントを制して初代王者に。2019年3月には加藤久輝を下して初防衛に成功、2020年3月には愛鷹亮の挑戦を退けて2度の防衛に成功したが、11月の福岡大会でK-Jeeに初回TKO負けを喫して王座を失った。今回が再起戦。戦績は10勝(5KO)2敗。
谷川は2016年正道会館第14回ウェイト制全日本空手道選手権大会重量級準優勝、第1回&第3回真正会全日本空手道選手権大会重量級優勝の実績を持ち、極真会館にも挑戦して2016年第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級4位、2016年第48回全日本空手道選手権大会7位入賞の成績を収めた。その実績が評価され、他流派ながら第11回全世界空手道選手権大会の日本代表にも選ばれている。
第3回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジAクラス +75kgで優勝し、2017年5月にキックボクシングでプロデビュー。2020年3月に待望のK-1初参戦を果たしたが植村真弥とドロー、10月のKrushではサッタリ・ウィラサクレックにKO負け。戦績は4勝(2KO)4敗1分。
谷川は「まずはこのようなチャンスをいただき、K-1関係者の皆様、対戦相手のシナ・カリミアン選手、ありがとうございます。3月の『K’FESTA.3』も出させていただいて、まさか自分がスーパーファイトに出られるとは思ってもいなかったです。10月のKrushで負けてから、体作りから何からすべて見直して、シナ選手を倒すためだけにこの1カ月ちょっと、集中して練習します」と、訪れたビッグチャンスに全てを懸けるとする。
「正直、ほとんどの人がカリミアン選手が勝つと思ってると思うんですけど、そこを引っ繰り返します。クルーザー級、今王者はK-Jee選手ですけど、そことやっても全然勝てるんじゃないかと思われるような豪快なKOをしたいと思っています」と番狂わせ宣言。
同門にはカリミアンをKOしたことがある愛鷹亮の存在があるが「亮さんからはいろいろとアドバイスは貰っていこうと思っているんですけど、僕と亮さんでは戦い方であったり、スタイル的に目指しているものが違う部分があります。カリミアン選手を一度倒しているという経験を聞きながら、自分なりに消化して、あと1カ月ちょっと、頑張りたいと思います」とアドバイスはもらうつもり。
改めてカリミアンの印象を聞くと「福岡大会はセコンドで行って試合を生で見ていたんですけれど、いま実際に隣に立ってみた時に、思ったより身長が大きくないなと思いました。手足は長いですし、攻撃力はあると思いますが、構えた時に全然大丈夫だな、と思いました。雰囲気的に『いけるな』と確信しました」と、強気に答えた。
一方、カリミアンは「こんにちは、足立区から来たPOWER OF DREAMのシナ・カリミアンです」と日本語で挨拶すると、「今は特に多くを語ることはない。自分は試合の準備は整っている」とコメント。
タイトルを失ってどんな練習をしているのかと聞かれると「特に何か変わったことをしたわけではなく、これからも今までと同じことをするだけだ」と答え、「王者である上で、ベルトは必ず必要だとは思っていない。たとえば2本ベルトを持っていても、王者にふさわしくないチャンピオンもいるだろう。その中で、自分にとって大事なことは心だと思う。先ほど谷川選手はKOで勝つと言っていたが、それは夢の中だけで、実際に起きることはない」と、ベルトを失ったことにショックはないとした。
さらに2021年のプランを聞くと「2021年、自分と対戦する全ての選手にとって危険な1年になることは間違いない。これからクルーザー級のファイターは今まで見たことのないシナ・カリミアンと戦うことになるだろう」と予告した。