キックボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】海人と対戦する喜多村誠「まだ70kgの試合は早い。しっかりとそれを教えてやりたい」

2020/11/27 11:11
 2020年11月28日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2020 act.2』のメインイベントで、S-cup2018世界王者・海人(TEAM F.O.D)と70.0kg契約3分3R延長無制限Rのヒジ打ちありルールで対戦する、元新日本キックボクシング協会ミドル級王者・喜多村誠(ホライズン・キックボクシングジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。 喜多村は大学の空手部で主将を務めたのち、伊原道場に入門して2005年7月に新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2011年10月に第4代日本ミドル級王者となった。2015年5月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座にも挑戦している。2018年10月、元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者のT-98をヒジでカットし、TKO勝利。前戦は2020年3月のREBELSにて津崎善郎に延長戦の末に勝利を収めている。7月に新日本キックボクシング協会および伊原道場の所属から離れ、ホライズン・キックボクシングジム所属として活動していくことを発表した。 僕を相手にそう簡単にはいかないというのも見せ付けてあげます ――今は新日本キックボクシング協会から離れてフリーなんですか? 「そうですね。今までは伊原道場新潟支部所属でしたが、乙川(敏彦)支部長が伊原会長とお話をして円満に退会し、ホライズンキックボクシングジムとして今年7月に再スタートしました。今後はフリーの立場で新日本の大会をはじめ、どの大会にも出ますし、自分はヒジありの方がいいですけど、ヒジなしでも問題はないのでタイトルを懸けてどんどんチャンピオンクラスとやっていきたいですね」 ――コロナの自粛期間はどういう練習を? 「緊急事態宣言が出た時はジム自体は1カ月間お休みしていたのですが、僕はジムの鍵を持っていたので朝に走って一人で空いている時間にジムに来てサンドバッグ、シャドー、ウエイトトレをやったりと、ずっと身体を動かしていました。急に試合が決まったからと身体を作ったわけではなく、いつでも試合ができるように準備してきました」 ――試合が決まらない中でのモチベ―ションはどうでした? 「コロナのせいでどこの団体も興行をやっていなかったのでしょうがないとは思っていました。フリーになってすぐにこういう形でSBに出られるチャンスをもらえたので嬉しいです」――今回、SB初参戦が決まりました。 「試合は2月以来なので9カ月ぶりの試合になります。昨年からSBと新日本キックが交流戦を始めていましたが、元新日本キック王者の自分がまさかSBに上がるとは考えたこともありませんでしたね」 ――SBにはどのような印象がありますか? 「投げ技、立ち関節技、絞め技がありなんですよね。じっくりとSBの試合を見たことはないのですが、今回の試合が決まってからは海人選手の試合映像を見てみると、海人選手は相手のスタイルに合わせて戦っているのか、投げ技、絞め技にはこだわって戦っていないですよね」 ――当初、9月に今回の試合が決まっていましたが11月に延期となりました。あのアナウンスを聞いた時の心境は? 「凄く残念でしたが、さらに残念なことに10月のRISEで海人選手と緑川選手の試合が発表されたことですね。日本トップクラスの緑川選手が判定で勝つと思っていて、負けた海人選手とやるのは面白くないと思っていたら、海人選手が勝ってくれたことで自分にとってはさらに美味しい相手になったな、とモチベーションは上がっています」――海人選手の印象を教えて下さい。 「下の階級の選手だったのでそこまで意識していませんでしたが、以前から凄く巧い選手がいるなとは思っていました。海人選手が階級を上げてきたのは最近のことですよね? 元々スーパーライト級(65kg)、ウェルター級(67.5kg)の選手で同階級では相手がなかなかいないことで階級を上げてきていると思うのですが、まさか自分がいきなりSBに参戦して、70kgで海人選手と試合をするとは思ってもいませんでした。まだスーパーウェルター級(70kg)の試合は早いと思うので、しっかりとそれを教えてやりたいと思います。完全アウェーですが、しっかり盛り上げてKOで勝ちます」――ファイトスタイルの印象はどうでしょう? 「何でもできる凄くバランスのいい選手ですが、怖い攻撃は特にありません。弱点が見当たらないので自分はパワーで勝ちます。スピード、テクニックは向こうの方が上だと思うので、手数で押し切り、さらに頭を使っていきます。ヒジありの経験は数戦しかないんですよね? KNOCK OUTでの水落選手との試合を見ていたらヒジを出すタイミングがうまいと思いましたが、僕を相手にそう簡単にはいかないというのも見せ付けてあげます」 ――他団体の王者と対戦すると燃えますか? 「相手が強いと分かっていた方がモチベ―ションは上がります。今までは相手の実力の分からないタイ人との試合が多く、誰もが知っている強い選手とやって勝った時の方が嬉しいので今はモチベーションは高いです。いきなり自分がフリーになって一発目で他団体のチャンピオンとやること、さらに相手がしかも海人選手ということで凄くいいカードだと周りは喜んでくれているので凄くやりがいはありますね」――SBルールということで自身が絞め技、投げ技などを狙うことはありますか? 「体格でいえば自分の方が全然有利ですし、どんな形でも海人選手を倒したいのでチャンスがあれば狙います。ヒジもありですし、何でもいいので可能なルールの中で勝ちを拾いにいきますよ」 ――今回試合が決まってからはそういう練習もしているのですか? 「秘密特訓という形でやっているので期待していて下さい。柔道の経験ですか? テレビで柔道をやっているのを見るのは好きで、中学、高校の体育の授業でやると他の友達よりは強かったですね」 ――今後の目標をお願いします。 「海人選手に勝てば年末のRIZIN参戦も見えてきますよね? RIZINの榊原代表は海人選手を使いたいと思うので、ここで自分が勝てばアピールできるのかなと。あと、今僕はもう40歳になるので身体の動くうちは試合をどんどんやっていきたいなと。ベルトはまだ新日本キックの一本しかないのでSBのベルトを獲りたいという気持ちはあります。SBはS-cup世界トーナメントが今年開催される予定だったんですよね? 来年オファーがあれば全然出たいので勝って世界の舞台に挑戦したいと思います。あと、うちのジムは選手が少ないので選手が増えるように、僕のことを目標としてくれるように頑張っていきたいと思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント