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◆2020年11月22日(日)
コロブロックpresents BATTLE HAZARD08(GENスポーツパレス)
▼グラップリング ノーポイント・サブオンリー(15分)
×今成正和(今成柔術)
[14分21秒 肩固め]
○岩本健汰(IGLOO)
今成は、10月27日(火)の「QUINTET FIGHT NIGHT5 in TOKYO」で所英男率いる「TEAM TOKORO PLUS α 2nd」に参加が決定しており、11月22日の「BATTLE HAZARD 08」との連戦となる。
2019年9月に英国で行われた「Grapple Fest 6」で、“ヒンドゥ・コントロール”の使い手として名を馳せるベン・エディ(10th planet)を残り43秒でストレートフットロックを極めるなど、足関節の生き字引としていまなお進化を見せている今成。その後も「コンバット柔術」でヒールフックで2試合を勝ち抜き、準決勝こそ優勝者のトム・ハルピン(アイルランド)に敗れたものの存在感を示している。
試合自体は、MMAでの2020年9月の「ROAD to ONE」以来。ケージの中で、立ち技を徹底する根津優太に再三のイマナリロールを仕掛けるも捕えきれず判定負けとなっている。
今回の舞台はリング。そして対戦相手はGTFフェザー級王者の岩本健汰(IGLOO)に決定した。サドルロックという名前が無い時代から、MMAのなかで足関節システムに磨きをかけてきた今成に対し、ノーギグラップリングのスペシャリストである岩本は、内・外に関わらずヒールフックほか足関節を得意としながらも、その極め手は絞め・関節と多岐にわたる。
果たして、ノーポイント・サブオンリー(ポイント無し、一本勝ちのみ)ルールで、いかに極めのセットアップを作るか。
コーナーで壁レスリングからダブルレッグテイクダウンに入る岩本にクローズドに入れて引き込む今成。片足を抜く岩本に腰を殺してコントロールする岩本。腰を切り半身で足を戻そうとする今成に、岩本はボディロックからパスし、背中ごしにクラッチを組み、肩固めへ! 深く入るが今成は得意のブリッジからズラして脱出!
なおもバックについていく岩本は両足を4の字に組んでリアネイキドチョーク狙い。ここも凌いだ今成に、腕を解いた岩本はトラックポジションからツイスター狙いへ。両手をクラッチし脇を潜らせない今成は、上体を起こし、岩本の左足にストレートフットロックへ。
これを立ち上がって外した岩本にデラヒーバからカーフスライサー気味に足を畳みに行くが、正対し今成の足をとらえた岩本に内ヒールフック狙う今成。岩本もストレートフットロックから内ヒール、外ヒールフックへ。これも横回転でズラす今成に、岩本は立ち上がりパス狙い。
半身でニーシールドの今成は体力が持つか。再び背中ごしにクラッチした岩本が足を越え、マウント、肩固めへ! ブリッジから後転を狙う今成にそれをさせない岩本が絞め上げ、今成からタップを奪った。15分一本勝負の実に14分21秒の一本勝ちだった。
14分の大熱戦の末に今成を肩固めでタップを奪った岩本は、「19歳で大学に入ってグラップリングを始めて、23歳で道に迷いつつも出来ています。一つ言えることは僕はグラップリングには自信があります。今日は勝ちましたけど、全然、満足していないし、もっと強くなれるし、信じてやっていきます。来てくれた人、応援してくれる決して多くはいない人たちに感謝します」と勝利の挨拶。
続けて勝村周一朗プロデューサーから今後について問われ、「いろいろ大会も、ADCC予選も延期になりすぐに目標はないですけど、今回は僕が減量する形だったので、階級を上げての挑戦や無差別級でもやります。(誰と?)すぐに思い浮かぶんだったら、岩崎正寛さんだったり。(米倉と同門対決も?)可能性としては全然あると思う。チームメイトなので出来ればやりたくないですけど、無くはないと思います。今回、メインで締めくくる言葉はないですけど、来てくれてありがとうございます」と語った。