(C)ONE Championship
2020年11月6日(金)、シンガポール・インドアスタジアムで事前収録されたONE Championship「ONE:INSIDE THE MATRIX Ⅱ」 のメインイベント「ONEウェルター級世界選手権試合」で、無敗の挑戦者ジェームズ・ナカシマ(米国)を相手にキャムラン・アバゾフ(キルギス)が初の防衛戦に臨む。
MMA22勝4敗のアバゾフは、2018年3月のONEデビュー戦こそルイス・サントスに判定負けも、以降は、2018年8月にヌルスルタン・ルジボエフに判定勝ち。2018年12月のマレーシア大会で地元の英雄アギラン・タニをリアネイキドチョークで絞め上げ一本勝ち。2019年5月には岡見勇信も2R パウンドでTKOに下しており、2019年10月25日にベルトを獲得したゼバスチャン・カデスタム戦含め、4連勝中だ。
挑戦者のナカシマは12勝無敗。米国在住の父が日本人一家の養子として育ったため、日本姓を持つファイター。全米短期大学体育協会(NJCAA)のレスリング全国王者に輝き、2015年にMMA(総合格闘技)デビュー。LFAでは二階級制覇を成し遂げ、ONE初戦ではロシアのレイモンド・マゴメダリエフに判定勝ち、2戦目では阿部大治をKOに下しているルイス・サッポにTKO勝ち。さらに2019年8月には、元UFCファイターの岡見勇信と対戦し、ダウン奪う判定勝利で、ONE3連勝をマークしている。
強いグラップリング力を武器とするナカシマに対し、強靭な肉体とパワフルな打撃を誇るアバゾフはいかに戦うか。注目のウェルター級タイトルマッチに向け、試合前に語られたアバゾフとの一問一答は以下の通りだ。
──2019年10月の世界タイトルマッチから1年が経ち、遂に初の防衛戦を迎えます。どんなお気持ちですか?
「最後の試合は1年前だったからとてもハングリーな気分だよ。準備は100%出来ていて、ONEのサークルに戻るのが待ち切れない。タイトル防衛のための準備のようには感じない。再びタイトルを狙っているような、もう一つのベルトのために戦っているような、そんな気分だよ」
──前王者ゼバスチャンからタイトルを奪取した時はどんな気分でしたか。
「素晴らしい体験だった。勝利コールで手を挙げた時、ONEの世界王者になったなんて信じられなかったよ。2、3日は現実とは思えなくて、家に帰ってからだんだんと実感が湧いてきた」
──ゼバスチャンとの試合はあなたに何をもたらしましたか。
「ゼバスチャン・カデスタムとの試合で、僕は大きな試練に直面した。本当の”KILLER”との25分間の戦いは僕にとってのテストだった。その戦いで、僕こそが “本当のキラー” と気づいたんだ。ONEデビュー戦では思うようにいかなかったけど、彼は僕の強み・弱みを教えてくれた。そして強くなって戻って来ることが出来た。対戦相手が誰であろうと、”これまでで一番強い選手と対戦する”という思いで、同じ準備をする。それが僕のやり方だ」
──今回の対戦相手、ジェームズ・ナカシマは無敗です。どのような印象を持っていますか。
「ジェームズについてコメントは特にない。彼は優れたファイターであり、彼の記録がそれ自体を物語っていると思う。無敗であるということは、彼がハイレベルのファイターであることを意味するし、彼がこのタイトルマッチに値する選手であることは間違いない。ただ、対戦相手の戦績は気にしないし、怖くもない。僕のような選手とは戦って来なかっただろうから、それは彼にとって厄介な問題になるんじゃないかな」
──今回の試合に向けて、どんな準備をしていますか?
「ほぼ、コーチの仕事だけど、彼の前の試合、岡見勇信との試合をメインにテクニックや戦術を分析した。ただ、対戦相手を見るのはあまり好きじゃない。1試合も見れば、それでどんな選手か分かるから問題ない。ここ数カ月、レスリングとグラップリングにかなりハードに打ち込んできた。対戦相手はタフな選手だし、上手い組み方を知っている。試合の夜、どちらが優れているのか見てみよう」
──どんな試合になると予想していますか?
「『タイトル防衛はタイトル獲得より難しい』と言われる。なぜなら、挑戦者の方がモチベーションが高いから。でも僕はそうは思わない。この試合で負けることなんて、今は自分の選択肢にはない。どれだけトレーニングで汗を流すか。どれだけハードワークするかによる。トレーニングをすればした分だけ良い結果になる。自分はいつだってハンター、そして相手は獲物だ。期待していてほしい」
「ONE: INSIDE THE MATRIX Ⅱ」は、11月6日(金)午後9時30分(日本時間)より、ONE Championship公式アプリ、またはABEMA格闘チャンネルで視聴が可能だ。