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インタビュー

【DEEP】元谷友貴「年末、井上直樹選手と試合があると思っているので、しっかり越えて行きたい」

2020/11/03 14:11
【DEEP】元谷友貴「年末、井上直樹選手と試合があると思っているので、しっかり越えて行きたい」

(C)ゴング格闘技/DEEP

 2020年11月1日(日)、DEEPが東京竹芝・ニューピアホールで昼夜2大会を開催。夜大会「DEEP 99 IMPACT」メインのバンタム級戦で、元DEEPバンタム級&フライ級王者の元谷友貴(フリー)が、7連勝中の米山千隼(マルワジム横浜)と対戦した。

 元谷は序盤からローキックを当て、蹴り足を掴まれながらも金網際でボディロックしてテイクダウン。米山のリバーサルにも上を取り返すと、マウント三角から三角絞め、腕十字と変化し、1R残り1秒でタップを奪った。

 6年4カ月前の前田吉朗戦と同じタイムで同じ極まり手でのフィニッシュ。最強挑戦者・米山を相手に、終始冷静だった元谷は「腕十字ではタップはしないと思っていた」と語り、“黄金のバンタム級”戦線について、「堀口選手が来た時点でもうそこがトップ。UFCのランカーとやっても全然、引けは取らないと思います」とRIZINバンタム級四天王として戦ってきた自負を見せた。

 年末のRIZIN、そしてDEEP100回大会に向け、元谷は何を語ったか。試合後の囲み取材での一問一答は以下の通りだ。



──身長差・リーチ差がある米山選手に、序盤から右ローキックが当たっていました。あの距離はどう感じていましたか。

「ローは絶対、カット出来ないなと思ったんで、蹴っていこうと思っていたんですけど、その遠い距離から前蹴りとかはちょっと嫌だなと、いい前蹴りでした」

──何度かローを当て、その蹴り足を掴まれたことで逆に組みの展開になりました。

「あー蹴り足取られて組みになったんですね。そうかもしれません。思い出しました」

──その金網際でしっかり組めたと。

「そうですね。自分の得意な形で、相手も(四つは)得意なんですけど、何をしてくるかは分かっていたんで、1回自分が雑に仕掛けようとして、もう1回落ち着いて、しっかり自分の形を作ってテイクダウンしました」

──相対して米山選手をどう感じましたか。

「そうですね、一瞬だけですけど、距離感というか強い感じは分かりました。強い感じは分かったんですけど、最初、流れは自分が持っていけたんで、そこで相手のペースが作れなかったのかなと。ああいう展開は相手はあまり無くて四つ組みだといつも(米山は)勝っている感じなので、そこで流れが変わりました」

──最後は三角絞めから腕十字でした。

「マウントでちょっとタイミングをうかがっていたというか、得意な形に持っていこうと思っていたんですけど、相手もそれを防いでいて。でもやっぱり残り時間が少なくなってきて、やっぱりもうフィニッシュに行こうと切り替えて、三角とか仕掛けて。三角だと残り時間で極められる感じじゃなかったんで、腕十字に切り替えました」

──最後は三角を組んで腕を伸ばしたのでしょうか。

「三角組んだままだったと思います(※実際には直前まで組んでいた)。前田吉朗戦に似た形だったと思います」

──最初は四角に組んで足を伸ばしてもう1回、左ヒザ裏で三角を組み直したように見えました。

「本当は年末にやったアレ(シザースチョーク)をやりたかったんですけど、相手の首の位置とズレていたんでやめて、もう1回、三角で逃がさないようにしっかり捕えて、三角(絞め)に行こうかなと思ったんですど、時間が無かったんで腕十字に」

──時間が無いなかそこまで冷静だったんですね。

「そうですね。セコンドの声とかで時間が聞こえていたので、冷静に戦えました。そろそろ行こうかなと考えていました」

──マウントでの相手の対応はどうとらえていましたか。

「思ったより、マウントでしがみつくことが多かったんで、こっちとしてはやりやすかったです。しがみつきとシザース、あとはブリッジなんで、結構、何というか雑というか、そう思いました」

──対戦相手の米山選手も覚悟を決めて作ってきた試合のようでした。試合でそういった部分を感じましたでしょうか。

「正直、そういうのはあんまり……覚悟をしていたか、していなかったかはあんまり分からなかったです。タップもしたんで。タップはしないと思っていました、腕十字では。腕十字は人によっては伸びてもやるんで。チョークスリーパーなら(意識を失うから)アレですけど」

──残り10秒の拍子木も鳴り、腕十字でタップは厳しいかなとも感じました。仕掛けながらも……。

「自分もそう思っていました。もう時間間に合わないかなと思いながら、とりあえずラウンドの最後に仕掛けようと思ったら極まりました」

──その冷静さ。残り1秒で十字でタップというのは、後から思えば経験の差が出たのかと感じました。

「残り1秒でしたか。時間ギリギリや、と思いながら最後にやったのがなんとかギリギリで(極まって)。前田吉朗戦と一緒ですね(1R 4分59秒 腕十字で元谷が勝利)。残り1秒は」

──次のラウンドに行ってもいいところで、最後は躊躇なく力を使って極めに行った?

「もう失敗しても(ラウンドは)終わるんで。とりあえず仕掛けておこうという感じです」

──試合前は互いに「相手の夢を潰す」という言葉がありました。

「夢ですか……自分は1個1個勝って上に行くというのが目標なんで、そこに1歩でも近づけたかなと思います」

──RIZINからDEEPに戻って強豪を相手に選択し、クリアしました。この先、というのはご自身でどう考えていますか。

「この先、とりあえず年末……たぶん井上(直樹)選手と(試合が)あると思っているので、自分は最初から米山選手よりも強いと思っているので、そこはしっかり越えて行きたいです。そこに向けて頑張ります。しっかり倒したいと思います」

──バンタム級で「RIZINのベルトを獲れば世界一(トップ)」という言葉もありました。その思いは変わりませんか。

「そうですね。世界一、というか堀口(恭司)選手もそうですし、扇久保選手も世界のトップだと思っているんで、その選手たちでも勝ったり負けたりの場所なんで、(朝倉)海選手が勝ったりとか。堀口選手が来た時点でもう、そこがトップというか、そこでみんな戦っている時点でトップだと思います。UFCのランカーとやっても全然、引けは取らないと思います」

──「DEEP 100」大会のこともマット上のマイクで語っていました。年末と2月との連戦。何か考えがあって言ったのでしょうか。

「いやぁ、特に100の話はまだ何も聞いていないので、とりあえず年末なんですけど、これが99で次が100で20周年大会。ちょっと言いたいなと思って(笑)。オファーがあってタイミングがあえば」

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