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インタビュー

【ONE】王者ンサン「相手は無敗だが限界に挑んだことがない」vs.挑戦者デ・リダー「どんな人間にも“首”はある」=10月30日(金)シンガポール

2020/10/27 11:10
 10月30日(金)シンガポール・インドアスタジアムにて、ONE Championshipの2020年最大級のイベント「ONE:INSIDE THE MATRIX」が開催される。  同大会のメインイベントで、ONEミドル級世界タイトルマッチに臨む、ONEミドル級&ライトヘビー級世界王者アウンラ・ンサン(ミャンマー)と、挑戦者ライニアー・デ・リダー(オランダ)の試合前コメントおよび同級で活躍する長谷川賢(日本)のコメントが主催者より届いた。  ンサンは前戦、2019年10月の日本大会でライトヘビー級王座を賭けてブランドン・ヴェラと対戦し、2R TKO勝ち。2017年6月のヴィタリ・ビグダシュとの再戦の判定勝ち以降、ONE7連勝をマークしている。うち2018年6月と2019年3月大会では、長谷川をいずれもTKOに下している。  デ・リダーは、5歳から始めた柔道の投げを武器に、柔術黒帯の寝技、そして193cmの長身を活かした打撃を誇る。12勝0敗でONEでは3連勝中。2020年2月には、5度のブラジリアン柔術世界王者に輝くレアンドロ・アタイジを判定で下し、王座挑戦の機会を獲得した。  約1年ぶりのミドル級王座戦で王者はベルトを守ることができるか、それとも無敗の挑戦者が初戴冠なるか。4大王座戦が行われるシンガポール大会に注目だ。 ンサン「彼は自分が繰り出すような打撃を食らったことはない」 ──およそ1年ぶりにONEのサークルケージに戻りますが、率直にどのようなお気持ちですか。 「ONE Championshipのサークルに戻れることは、本当に嬉しい。そして、これまでやってきたことを世界に披露するのが待ちきれないよ」 ──ンサン選手は6月29日(月)に検査を受け、陽性反応が出たことを公表しました。新型コロナウイルスに感染した際、どんな症状を経験しましたか。 「新型コロナウイルスとの戦いは2日間ほど頭痛、発熱、痛み、味覚や嗅覚が無くなったけど、いまは家族みんなが元気で、ありがたいことだね」 ──2019年は、3月に長谷川賢選手を、10月にブランドン・ベラ選手をいずれも2R TKOに下しました。このコロナ禍、今回のタイトル防衛戦は、その時の勢いを維持できているでしょうか。 「勢いはもちろんあるし、維持するために本当にハードな練習を積んできたよ(米国サンフォードMMAで佐藤天、デレック・ブルンソン、ブレンダン・アレンらと練習)」 ──今回の対戦相手について、ライニアー・デ・リダー選手は12勝無敗、ONEでも柔道の大外刈でのテイクダウンや、ダースチョークでの極め、グラウンドでのヒザ蹴りなど、驚異のフィニッシュを見せている選手です。印象をお聞かせください。 「皆が知っている通り、彼は12勝無敗で負けを味わったことがないから自信満々で来るはず。テイクダウンしてくるだろう。だから僕は蹴りを使ってフィニッシュするよ」 ──今回のデ・リダー戦に向けてどんな準備をしてきましたか? 相手のどの部分に一番焦点を当てていますか。 「自分の弱点に向き合ってハードトレーニングをしてきた。それに自分が持つ武器の全てにおいて改善してきたよ。グラウンド練習も打撃と同様にやってきたし、コンディションの調整もしてきた」 ──今回の戦いはどんな試合になると思いますか? ご自身の武器とは? 「彼の強みを知るのは特に難しいことではないね。でも、誰とトレーニングしているか(ゲガール・ムサシ、2019年柔道世界選手権100kg超級銅メダリスト・ロイ・メイヤーらと練習)、そして誰と戦ってきたか(ロン・ファン、ジルベルト・ガルバオ、レアンドロ・アタイジ相手に3連勝)は意識している。いずれの相手も自分のようなタイプじゃないし、彼は無敗のファイターとして、限界に挑んだことがない。自分が繰り出すような打撃を食らったことはないだろうから、どうなるか様子を見たいね。僕の武器は”拳”さ」 デ・リダー「柔道とレスリングを駆使して、バックを奪う」 ──MMA12戦無敗王者アウンラ・ンサンにどんな印象を持っていますか。 「右のパンチと右のキックが素晴らしい選手だね。多少スイッチするけれど、典型的なオランダのキックボクシングのスタイルで、パンチのプレッシャーもすごい。とても総合力が高いんだ。そしていいレスラーだということも忘れちゃいけない。寝技も上手いし、見くびってはいけないすごいファイターだと思うよ」 ──総合力が高く、突出した打撃の強さも持っていると。そのンサンを想定して、これまでどんな練習をしてきましたか。 「(オランダ南部ブレダにある「コンバット・ブラザーズ」で)世界最高のストライカーに囲まれて、練習してきたよ。ここで、いろいろなことを教わった。成長を感じている」 ──ご自身ではどこがストロングポイントと感じていますか。その上でどんな試合になると思いますか? 「自分の打撃はごく基本的なものだ。プレッシャーをかけて、相手を下がらせて極める。今回はテイクダウンして、チョークで一本勝ちをするつもりだよ。ンサンを後ろに退かせ、金網に押し込む。そしてテイクダウンを取ったら、柔道とレスリングを駆使して、バックを取るんだ。彼はものすごくタフな選手だから、ノックアウトするのは、ほぼ不可能だと考えている。だけどどんな人間にも“首”はある。だからそこをチョークで狙うんだ」 長谷川「勝負の分岐点はテイクダウン。もしスタンド勝負になればンサンのKO勝利」 ──現王者アウンラ・ンサンの強さはどこにあるのでしょうか。 「心も身体もタフなのが一番の印象です。その2点を活かして“淡々と試合が続けられる、端的に前に出続けられる、そして後半に強い”のが彼の強みであるということが、身をもって体験した私の彼に対する印象です」 ──今回の挑戦者ライニアー・デ・リダーをどのように見ていますか。  「ライニアーはとても大きく極めが強い選手。レコードがパーフェクトで負けたことがない事が良い方向に出ていて勝負に行ける。その上で長い手足で強力なサブミッションをもって極めているのが彼の印象です」  ──今回、どのような試合になると考えていますか。 「私が考える勝負の分岐点はテイクダウンです。アウンラ・ンサンがライニアー・デ・リダーのテイクダウンを切れるかどうか。また、ライニアーが上を取れるかどうかで勝負の行方が分からなくなると思います。立ち技勝負で進んで行くとなると、3、4ラウンドでアウンラ・ンサンがノックアウトすると思います」 「ONE: INSIDE THE MATRIX」放送スケジュール  10月30日(金)午後9時30分(日本時間)よりライブ配信スタート ABEMA 格闘チャンネル(日本語解説)ONE公式アプリ(英語解説)Google Play Store
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