道衣MMAに早くも反応!「ZST vs. 大道塾」が内定
なお、11月22日・昼大会で企画されている「道衣MMA」の試合について、勝村プロデューサーは、「かつてフランスで行われた『ゴールデントロフィー』や、日本の『トーナメントオブJ』は面白くて格好良かったし、いまでも観たいなと思いました。去年は大道塾から(「ZST.67」に)安富北斗選手が出てくれましたし、道衣ありなら、柔術家も空手家も掴みが出来る。MMAには、柔道出身のファイターも多い。ZSTでも、駒杵嵩大選手は柔道でも実績がありますし、今回は出られそうもないですけど『興味ある』とは言ってくれています。いまちょっと1人、道衣MMAが出来る選手から声が挙がっているので、相手がいれば組みたいと思います」とした。
道衣MMAなど「モデファイドMMA」については、『ゴング格闘技』本誌11月号でも特集されているように、桜井マッハ速人や須田匡昇らプロシューターらがゴールデントロフィーで活躍しているが、勝村プロデューサーが言う通り、大道塾からも小川英樹、稲田卓也、土田真也が参戦し、いずれも勝利を収めている。
SNSで勝村プロデューサーは、「どこに需要があって、観たい人がいるのか分かりませんが、やりたいのでやります。ルールはこれから詰めますが、基本的には通常のZSTで行われるMMAに道衣を着用したものにしようと思ってます。スタンドで掴みながらの打撃もOK、寝技時間制限なしで。ZST選手vs.大道塾の選手の試合が内定してます。今のMMAの技術に道衣を掴んで殴ったり蹴ったり柔術のテクニックまで加わったら面白いでしょ」と投稿。
道衣MMA?
— 谷井 翔太 tanii shota (@taniboy2) October 18, 2020
面白くないわけが
ないでしょうがhttps://t.co/UjUZ9mVLiQ#ZST #BH08
そこにすかさず、大道塾の谷井翔太がリツイートし、「道衣MMA? 面白くないわけがないでしょうが」と反応している。2018年のアマチュア修斗関東選手権バンタム級優勝で、空道世界大会第4位という谷井は、ZSTとの対抗戦に名乗りを挙げるか。同じバンタム級では、ZSTから松本大輔(IMNグラップリング)が道衣にオープンフィンガーグローブ、レガースなどをつけた姿をアップしているが……。
座間。ギ着用師弟コンビ。 pic.twitter.com/W8ewdOLxsa
— 松本IMN大輔 (@imn4649) October 20, 2020
勝村プロデューサーは、「現代MMAだけじゃない、“面白くて強くなる”大会にしたい。現代のMMAでは陰に隠れてしまう選手に光を当てるような大会に出来たら」と、道衣をバックボーンに持つ選手たちの戦いに期待を寄せた。
【写真】2008年のZSTで上だけ道衣を着てラペラで絞めた鶴屋浩。対戦相手はノーギだった。
MMAが“素手の何でもあり”をルーツに持つとしたら、路上で裸でいる人はほぼいないため、道衣ありの“何でもあり”があってもおかしくない。道衣があることで、裸体では困難な技も生き、逆に不利に動くこともあるだろう。何より、本誌インタビューで須田がゴールデントロフィーを振り返り、「思い通りに行かないことがある。いまのMMA選手でもブラジリアン柔術でもグラップリングでも、MMAに生きる実戦を経験すべき」と語った通り、“強くなるため”に、MMAを分解して考える手立てにもなるだろう。
“何でもあり”から“選択肢の多いファイトスポーツ”を戦うようになった近代MMAファイターたちは、このZSTの試みのなかで、どんな格闘技の風景を生み出すか、注目だ。