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【RISE】1回戦で60戦目を迎える紅絹「勝ちに徹したらいける気はするが、それは今回やることじゃない」

2020/10/05 21:10
【RISE】1回戦で60戦目を迎える紅絹「勝ちに徹したらいける気はするが、それは今回やることじゃない」

牛の着ぐるみを着ながらも軽快な動きを見せた紅絹 (C)RISE

 2020年10月11日(日)神奈川・ぴあアリーナMM『RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA』で開幕のキックボクシング最強女王決定トーナメント「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」。

 トーナメントに出場するRISE QUEENアトム級王者・紅絹(NEXT LEVEL渋谷)が、5日(月)都内の所属ジムにて公開練習を行った。紅絹はサウナスーツ代わりの牛の着ぐるみを身にまとい、軽快なステップで出入りをしつつ、パンチ主体のミット打ちを披露。


 公開練習後には「タンパク質の補給」として麩菓子を食べながらペットボトルで水分も補給。「減量は順調です」との言葉通り体重調整は問題なさそうで、牛になり切るのかとの質問には「もうなっています」と答えた。

「みんな強すぎてプレッシャーは逆にない。私が勝って当たり前の試合はないので。逆に気楽に戦えます」と意外なことを口にするが、「今年初めての大きい女子の大会が開催されるのでここでコケたら始まらないし、終わってしまうので来年・再来年も続くように盛り上げないといけない」と使命感は持っている。

 1回戦で対戦するAyakaは、紅絹も敗れているムエタイ世界王者・伊藤紗弥(尚武会)に生涯初のダウン&KO負けを味わわせたミネルヴァ認定ピン級王者。身体は小柄だがパンチ力がある。


「反応も目もいいし、技術もあるしコンビネーションも上手なので、自分が下だと思って挑む気持ちでやっていこうと思っています」と、紅絹33勝(2KO)20敗6分、Ayaka8勝(2KO)2敗とキャリアに差はあっても油断はしていない。また、最年長(36歳)と最年少(19歳)の戦いとなるが「それは何度もしてきたこと。あまり気にしてないです。リング上がれば関係ない」とした。


 練習に関しても「自分自身が成長していかないと。自分の動きの質を上げたり、レベルアップすることを考えています」とし、「もちろん伸びている部分は感じているので、成長は感じています。一番の理由はずっと自分を弱いと思っているので。自分はそんな強くない、弱いと思っているのでもっと上手くなりたいと思って練習しています。身体の使い方を考えてやっていて、前のように打ちっぱなし、蹴りっぱなしにはならないようになっていますね。次が60戦目なので、あまり打たれるとアホになってしまうので、昔よりもディフェンスを考えています」と、常に自分はまだ弱いと思い進化することを考えているという。


 AyakaはボディブローでのKOを予告しているが、「だいぶ伊藤選手をKOしたボディに自信を持っていると思いますが、30後半の女の腹を殴ったことがあるのか。積み重ねがあるんだぞ。若くて薄い腹とは違う。筋肉と脂肪が交互に積み重なっているのでボディは効かない」と笑い飛ばした。

 キャリアという部分では「勝ちに徹したらいける気はする」と言うが、「でもそれは今回やることじゃない。勝つのはもちろんですが、今回は内容が問われる。ポイントを守って勝とうという気は1ミリもありません。試合自体は分かりやすいところで差を付けたい」と、今回のトーナメントのテーマである“女子の試合で観客を盛り上げる”ことを強く意識。


 公式プロフィールでは得意技を「殴るよける」こととしているが、「今回はトーナメントなので殴るに比重を置きたいですね。いつもよりも暴力的に行きます」と宣言する。

 女神(TIA辻道場)の欠場でトーナメント参戦が決まった平岡琴(TRY HARD GYM)が「盛り上げる気があるのかないのか分からないようなトーナメントメンバーの人たち」「ぬるま湯に浸かっているチャンピオンたち」と強く否定していたことを聞くと、「私を倒してから言え、勝ってから言えよって思った」と言い放つ(紅絹は2月に平岡に勝利している)。「上がってきたらやろうぜ」と、決勝まで上がってきたら教えてやるとした。


 その一方、平岡や神村エリカ・トーナメントプロデューサーが批判したトーナメントメンバーたちの「気持ちが見えない」とのことについては「みんな何をしゃべっていいのか分からないだけだと思いますよ。SNSが得意じゃない子が多いと思う。もうちょっと私みたいに…スベらなくてもいいけれど、いつも日常でやってみるといいですよ」と、先輩として優しい言葉をかけた。


 そして「戦ったことがない選手とやりたい気持ちは常にありますが、トーナメントを勝ち上がると経験値がかなり上がるので(決勝では)その選手と真っ向勝負をしたい。トーナメントって日程も普通じゃないし、やり方も普通じゃない、みんながどう化けるか想像もつかないです。決勝でどうなっているのか自分自身も想像がつかない。未知数なので楽しんで思い切りやりたいですね」と、トーナメントを通して自分も含めて選手たちがどう変わっていくのかが楽しみだとした。

『RISE GIRLS POWER』ではもうひとつのトーナメント「初代RISE QUEENフライ級(-52kg)王座決定トーナメント」が進んでおり、決勝には後輩の小林愛三(NEXT LEVEL渋谷)が勝ち上がっている。紅絹と小林でダブル優勝ならばRISE完全制覇となるが、「そうなっても完全制覇だとは思いませんが、頑張っている姿を見ているので獲って欲しいですね。後輩たちとは今年の試合はみんな勝とうと話をしています。ベルトを意識しているので、それぞれの目標を達成したい。今年全部勝てばNEXT LEVELの時代が来るのかなと意識はしています」と、女子キックボクサーの名門として全員で勝利を手にしたいと語った。

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