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【ROAD to ONE】青木真也が判定勝ち「5年ぶり、さいたまスーパーアリーナで試合がしたいんだ。実現させてみせろ!」、猿田洋祐が内藤のび太との熱闘制す

2020/09/10 09:09
【ROAD to ONE】青木真也が判定勝ち「5年ぶり、さいたまスーパーアリーナで試合がしたいんだ。実現させてみせろ!」、猿田洋祐が内藤のび太との熱闘制す

 (C)SUSUMU NAGAO/ONE Championship

 2020年9月10日(木)東京・渋谷O-EASTにて、『ROAD to ONE 3rd:TOKYO FIGHT NIGHT』が有観客で開催、ABEMAを通して世界同時生中継された。

▼メインイベント ライト級(※77.1kg)5分3R
○青木真也(EVOLVE MMA)
[判定3-0]

×江藤公洋(和術慧舟會HEARTS)

青木は2020年4月の前戦「Road to ONE:2nd」で、世羅智茂とグラップリングマッチに臨むも時間切れドロー(判定無し)。MMAの試合は2019年10月13日のONE Championship両国大会でのホノリオ・バナリオ戦(1R ダースチョークでの一本勝ち)以来、11カ月ぶりとなる。

 対する江藤は、ONEのトライアウト「ONE Warrior Series」で3連勝し本戦昇格。本戦初出場となる2019年7月大会では、韓国のパク・デソンとの再戦に臨み、2R KO負けで返り討ちにあった。しかし、ONE2戦目となる2020年2月大会では、かつて練習を共にしたアミール・カーン(シンガポール)を相手に1Rリアネイキドチョークを極めており、本戦での連勝を目指す。

 両者はロータス世田谷やTRIBE TOKYO M.M.Aでの練習で肌を合わせており、互いのストロングポイントを感じた上で、今回の試合に臨む。

 先に入場の江藤のセコンドは大沢ケンジ代表。青木のセコンドには北岡悟がつく。通常のONE Championship本戦より小型のケージは詰めやすい。両者にどう作用するか。

 1R、サウスポー構えの青木と、オーソドックス構えの江藤。最初の青木の組みを切ったかに見えた江藤は右を振るを、その打ち終わりについていく青木はダブルレッグテイクダウン! 「焦んなくていい時間をかけよう」という青木コーナーの北岡。

 背後から右手首を掴む青木。左足をかけにいく。江藤は寝かされる。足を胴にフックしようとする青木。金網際でチョークを狙う。バックマウントからパウンドを突く青木。青木は江藤の奥の手首をつかみパウンド。青木は4の字ロック狙い。背後からヒジを落とす。首を守る江藤。残り1分。縦ヒジを顔の側面に落とされながら江藤は守る。

 2R、先にジャブを突きながら右跳びヒザを当てる江藤! キャッチした青木のバックを狙う江藤だが、前に落とした江藤に青木はボディロックから足を中に差し込みテイクダウン! すぐにバックテイクし両脇を差す。脇下から手首を狙う青木。首下には手を回させない江藤。

首を空けて強引には立ち上がらない江藤。左足をかけるも右腰を金網につけて4の字ロックはさせない江藤。青木は背後から細かいパウンド。青木も最終ラウンドに余力を残す。そのままブザー。

 3R、先に中央を取る江藤。「前に出ろ」という大沢代表。右ミドルは空振り。その後で青木はシングルレッグから遠い腰を抱き小外がけを合わせてテイクダウン! バックテイクから今度は引き込んで4の字ロックを成功させる。

 背後から細かいパンチは青木。3分経過。「やり切ろう」というセコンドの北岡。右で脇を差し、左手で細かいパンチを打ち下ろす。首を守る江藤。青木が試合を動かそうとした際に、腰をずらして胸を合わせようととする江藤だが、ついていく青木。江藤は足を組んだヒザ側に正対は試みない。そのまま青木がバックキープ。江藤も守りに徹し、試合は終了。

 判定は3-0で青木が勝利。試合後、グローブをマットに叩きつけた青木はケージの中で「蓋開けてみればここまでの貧乏くじ引かされるとは思わなかったよ。この混乱はどうやら自分自身の人生の反映のようだ。でもこれから混乱はどんどん起きていくだろう。でもね人生はお祭りだ。ともに生きよう」と、“お祭り”という表現で“Show Must Go On”を表した。

 続けて、「あとね、日本の格闘技を盛り上げるって言うんだったら、俺がここで試合をしてるのはおかしいの分かるだろ? 分かんねえのか、お前ら。そこまで馬鹿か。俺が試合したいのは5年ぶりにさいたまスーパーアリーナで試合がしてえんだよ。この意味分かるか? 青木真也が人生賭けて、存在賭けてこの想いを伝えているんだよ。おい関係者、偉そうな立場で格闘技盛り上げるって言うんだったら、このカード実現してみろよ、分かってんだろ!」と叫び、モニターに映し出された秋山成勲が相手と思われる試合を要求、あるいは2015年12月29日の桜庭和志戦以来となるRIZIN出場のアピールともとれるマイクで話題を作りケージを降りた。

 なお、試合後、青木はマット上でのマイクについて、自身のnoteで、「さいたまで試合をしたいのは本音」と記し、10月に予定されているONE Championshipのシンガポール大会への参戦も希望している。ONEは10月に複数の“メガイベント”を予定。そこに青木は連続参戦を果たせるか。そしてその先の“大晦日”にうわさの朝倉未来との試合実現は可能なのか。人材の移動に制限があるコロナ禍の格闘技界、何が起きてもおかしくないのが現状だ。

 また、敗者の江藤はSNSで、「青木選手を前になにも出来ずに完封敗けでした。自分が弱いしリスクもとれなかったメインの試合をするものとして全然ダメだと実感してます。試合直後はいろいろ考えたりしましたがこのままじゃ終われない。今回の敗けを必ず糧にして這い上がります。応援していただきありがとうございました」と今後について投稿している。

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