2020年10月17日(土)東京・後楽園ホール『Krush.118』の追加対戦カードが、9月3日(木)都内にて行われた記者会見で発表された。
今大会から佐々木洵樹が返上したKrushバンタム級王座を争う「第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント」が開幕。エントリーは8選手で今大会では1回戦4試合が行われ、準決勝・決勝は12月19日の後楽園ホール大会にてワンデーで行われる。
1回戦第1試合は萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス=左)vs峯大樹(若獅子会館=右)。萩原はエントリー選手の中で最もキャリアがあり戦績は9勝(3KO)15敗3分。2019年1月には第4代Krushバンタム級王者・晃貴に挑戦したタイトルマッチ経験者(判定負け)。また、前戦の2019年7月には前王者の佐々木洵樹とも対戦している(KO負け)。峯はKrushでは2戦目となるが、6勝(2KO)2敗の戦績を持ち、関西のRKSバンタム級王座を獲得している。
1回戦第2試合は藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER=左)vs橋本実生(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST=右)。藤田はこれまでKrushのプレリミナリーファイトで試合経験を積んで3勝2敗の戦績。前戦は2019年12月に峯に判定負けしている。橋本は『格闘代理戦争』卒業生で、デビューから松本日向に連敗を喫したが、3戦目はKO勝ち、4戦目は判定勝ちと戦績を2勝(1KO)2敗とした。
1回戦第3試合は吉岡ビギン(team ALL-WIN=左)vs池田幸司(ReBORN経堂=右)。吉岡は9勝(1KO)1敗2分の戦績を持ち、Krushではこれが3戦目となるが前戦では第4代王者・晃貴から合計3度のダウンを奪って判定勝ちした実績を持つ。池田はK-1カレッジ2019 -55kg王者で、戦績は2勝(1KO)1敗。前戦は今年7月に橋本実生に敗れているが、中村拓己K-1プロデューサーは「ポテンシャルの高いファイターだと思っている」と評価。
1回戦第4試合は多久田和馬(K-1 GYM横浜infinity=左)vs黒田斗真(K-1ジム心斎橋チームレパード=右)。多久田はK-1甲子園2018 -55kg王者で戦績は3勝(2KO)1敗。前戦の今年3月、松本日向にKO負けするまでは3連勝(2KO)を収めていた。黒田は3勝(2KO)1敗1分の戦績で、K-1 JAPAN GROUPでは2勝(2KO)1分だったが、前戦の7月にスクランブル参戦で晃貴と対戦して判定で敗れている。
会見に出席した8選手はそれぞれ次のようにコメントしている。
黒田「このようなチャンスをいただきありがとうございます。僕は20歳までにKrushのベルトを獲る目標があってその目標を必ず実現させたい(現在19歳)」
多久田「前回の試合はKO負けしてタイトルまで時間がかかると思ったんですが、8人に選ばれて光栄です。一番若い(17歳)ので頑張っていきたい」
池田「プロ4戦目でこんなトップレベルの選手たちとベルトを懸けて対戦できるのでありがたいです。キャリアが浅いので先輩たちを喰ってやろうと思っています」
吉岡「こういった大チャンスをいただきありがとうございます。このベルトを狙ってきたので、それが目の前にあるので先輩・後輩関係なしに自分が獲りたいと思います」
橋本「こういうチャンスをつかむのがスターになる男だと思うので、何が何でも死んでも獲ります」
藤田「このトーナメントに全てを懸けます」
峯「大阪にKrushのベルトがないので、MOEちゃんもタイトルマッチが決まっているので(第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメントで決勝進出)若獅子会館がMOEちゃんと僕の2人で大阪にベルトを持って帰ります」
萩原「久しぶりのKrush参戦でトーナメントに参加させてもらえてありがとうございます。最年長(25歳)ですが、みんな若くて勢いあって怖いもの知らずだと思っています。子供の頃から苦労があって乗り越えて今があると思います。僕は今までタイトルに3回挑戦して連敗して、悔しい想いをしても腐らずに試行錯誤しながら転んでは立ち上がって少しずつ強くなってきています。悔しい想いをたくさんしているからこそ、僕が制覇してチャンピオンになります」
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<質疑応答>
――1回戦の対戦相手の印象は?
黒田「多久田選手は蹴りが多彩で凄く上手い印象があります」
多久田「自分とは逆でパンチが上手くて技術があっていい選手」
池田「一発一発の攻撃力が高くて打たれ強さもあってごっつい選手」
吉岡「池田選手はリーチや身長があって蹴りも多彩なので強い選手だという印象です」
橋本「このトーナメントに弱い人はいないので強い。でも自分がやりやすいファイトスタイルかなと思います」
藤田「自分もやりやすいかなと思っています」
峯「蹴りが上手くてパンチも上手くて全部上手い」
萩原「バランスが良くて根性もある選手だと思います」
――自分が他の7選手には絶対に負けないと思うものは?
黒田「スピードもですが、一番は当て勘ですね」
多久田「自分もスピードはどの選手にも負けていない。蹴り技も多彩だと思います」
池田「自分は身長が一番デカい(170cm)と思うのでリーチとか、そういうものを見せたい」
吉岡「池田選手はリーチもありますが、どの選手でも自分はパワーやディフェンス全てにおいて優っていると思っています」
橋本「スピードとかはみんな軽い階級なのであまり変わらないと思っています。格闘家は、男は根性で負けたらあかんので根性で死んでも獲ります」
藤田「運の強さですかね」
峯「テクニックもスピードもパワーも全て圧倒しようと思います」
萩原「ベルトと勝ちへの執念です」
――藤田選手は運の強さが分かるエピソードは何かありますか?
「特にないんですけれど、高校生の時からミラクルだねって言われてきたので見ていてください」
――1回戦の次は12月にワンデートーナメントが決まっており、長丁場の戦いとなりますが、ここで勝ち抜くには何が必要だと思いますか?
黒田「前回の試合で延長Rでスタミナが切れたので、スタミナが一番大事かなと思っています」
多久田「空手の時から1日4~5試合やっているので、ダメージ無しで決勝まで上がることが大事だと思います」
池田「まずは1回戦に集中してしっかり分析して勝つことが第一。次は勝ち上がれば分かると思うので、その時点で分析してやっていきたいと思っています」
吉岡「自分も1回戦から集中して、準決勝・決勝もしっかり分析して自分がベルトを獲る変わらない気持ちを準決勝・決勝とぶつけていきたいと思っています」
橋本「持ってる選手と、最後は絶対気持ちなのでそれかな。自分で言うのも何ですが目がいいので、トーナメントも得意なので獲ります」
藤田「大事なのは運ですね」
峯「スタミナと最後は気持ちです」
萩原「ベルトへの想いで全部何とかなると思います」
――準決勝・決勝で戦いたい相手はいますか?
黒田「準決勝は優勝候補だと思っている吉岡選手とやりたい。決勝ではコロナで決まっていてのに流れた峯選手とやりたいです」
多久田「どの選手が上がってきても戦えるようにします。どの選手でも大丈夫」
池田「準決勝はどちらでも。考えてないです。決勝は前回負けているので橋本選手に勝ってリベンジして優勝が理想的」
吉岡「自分も誰が上がってきても大丈夫。ベルトへの気持ちは変わらないので倒していきたいです」
橋本「正直、誰でもいいです。ベルトが欲しいです。獲ります」
藤田「前に負けているので準決勝が峯選手、決勝は多久田選手とやりたいです」
峯「準決勝は橋本選手とやって、決勝は地元が隣の先輩の黒田選手。みんなに見たいと言われたので恨みっこなしで試合したいです」
萩原「決勝は吉岡選手とやりたいです。一番強いと思うからです」
――ベルトへの想いを聞かせてください。
黒田「小学校の時にK-1を見てキックボクシングを始めたので、53kgはK-1のベルトがないのでKrushのベルトを求めてきたのでベルトを獲りたいです」
多久田「高校生のうちに獲ると決めて2度目のチャンスが来たので今回は逃せません」
池田「新卒で入った会社を先月辞めて格闘技に懸けているので、成果を出したいと思っています。その成果の分かりやすい形がベルトなので何が何でも獲りたい」
吉岡「幼稚園の頃からK-1を見ていて、中学からKrushを見てベルトを獲りたいとの目標が出来て。その目標が目の前にあるので、ずっと獲りたいと思っていて叶うところまで来たので獲りたいと思います。その次はK-1に行けるように頑張ります」
橋本「ベルトへの想いより、ベルトを持っているヤツが一番強いので最強になりたいので獲ります」
藤田「ベルトのために福島から上京してきたので結果を出します」
峯「Krushの初代王者決定トーナメントも生で見ていたので、そのチャンスが目の前にあるので獲ります」
萩原「キャリアの中で初めてベルトが欲しいと思ったのがKrush。以前のタイトルマッチはラッキーで組んでもらったんですが、敗れたことによりもっと獲りたいと思いました。K-1ジム総本部を引っ張る立場になったので、後輩たちにベルトを持ってきてカッコいい姿を見せられるようになります」
また、追加決定カードとしてクルーザー級の工藤勇樹(エスジム)vsサッタリ・ウィラサクレック(WSRフェアテックス・イラン)が決定。WAKOアマチュアムエタイ世界ミドル級王者のサッタリは8月大会でRUIとの対戦が決まっていたが、RUIの欠場で試合が流れていた。工藤は初代蹴拳ライトヘビー級王者で、2016年7月からKrushに参戦してK-Jee、植村真弥らと対戦している23勝(13KO)20敗2分のベテラン選手。
これにより、今大会は全9試合が決定となった。