スタッフから「フェイスオフを」との指示が出ると、両者はつかつかと歩み寄ってにらみ合う。スタッフがすぐに止めに入って引き離した
2020年9月4日(金)東京・後楽園ホール『RISE 143』の前日計量&記者会見が、3日(木)都内にて14:00より行われた。
セミファイナルのスーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1Rで対戦する、RISEフェザー級2位・森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラAKK)は59.75kg、元J-NETWORKライト級王者・前口太尊(TEAM TEPPEN)は59.9kgでそれぞれ計量をパス。
計量後、まずはソーシャルディスタンスを保ち正面を向いてのツーショットを撮影した両者。続いて「フェイスオフを」との指示が出ると、どちらからともなく両者がつかつかと歩み寄り、慌ててスタッフが止めに入るという一幕が。「ソーシャルディスタンスを保ったまま向き合ってください」との説明を聞くと、森本は「超つまらないんだけど」と残念そうだった。
続いての会見で前口が「5年ぶりに60kgに落としたんですがけっこう大変だった。しかも狂犬が喧嘩を売ってきている。自分はそんなつもりないのに最初に仕掛けたのはそっちなので、ぶっ倒してRISE王者のチャンヒョン・リーにたどり着けるようにやっていきます」と、その喧嘩を買ったと言い放つ。
森本が「別に喧嘩は売ってないいけど、向き合ってみてガリガリにやせ細っていたから笑っちゃったよ、俺は。元々ボコボコの顔で…」と笑いながら言うと、前口は「顔のこと言うんじゃねえよ。失礼だろ!」と語気を荒げるが、森本は「そんな怒るなよ。反抗してんじゃないよ、12歳」と言い返す。
険悪なムードが漂ったが、前口が「僕は彼のファイトスタイルが好き。キャラは嫌いだけれど、かみ合う試合になると思う。明日はガツガツと打ち合いたい」と言えば、森本も「(前口の)ガツガツ行くところは超好き。でも俺は彼のように盛り上げればいいやみたいな感じは好きじゃないね。だから俺は実力でぶっ倒したい。今回はいろいろ考えて、トップクラスで勝てるようにいろいろ変えてきたから明日は楽しみ。ぶっ倒してやる。ここ最近の中ではマジで調子いいから。こういう時に限って何か起こるけれど、それも警戒して明日は暴れます」と、お互い認め合うところは認め合い、激闘になることを予感しているようだ。
前口が「自分はこの試合が決まってから、大爆発させるのと伝説を作って革命を起こすと言っているので、間違いなく明日は、もちろん俺が勝って大爆発させます」と意気込めば、森本は「余裕があれば大爆発に付き合ってやってもいいかなって感じですね」と、あくまでも上から目線で答えた。
減量が大変だったという前口は「2カ月かけて減量したことがなく、それなりに三食食べながら落とせたんですが、いつもより大変だった感じはあります。そんなに言うほどガリガリだった?」と森本に聞くと、森本は「ヤバい、ヤバいよ」と答える。それを聞いた前口は「明日リカバリーして“おっ”となるから。そういう感じなので多分全然問題ない。むしろスピードは全然あるかなって思うので楽しみにしておいてください」と、試合に影響はないとした。
一方、一階級上げたことで逆に減量がラクになったという森本は「俺もフェザー級の後半は2カ月かけて落としていて、そういう期間はどうしても身体も弱くなるし練習の質が下がるので、全てにおいてよくないことが起こっているはずだから。明日はそれが分かるんじゃない」と、前口は不調なはずだと指摘した。
なお、前口はRISEスーパーフェザー級王者のチャンヒョン・リーと戦いたいと言い、「二度と(スーパーフェザー級では)やらないと思ったんですが、強い相手とやれるなら落としたい」と、リーと戦えるなら減量すると話した。