2020年8月15日(日本時間16日・日曜日)、米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC252』が無観客試合として開催され、ヘビー級でジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)とジュニオール・ドスサントス(ブラジル)が対戦した。
▼ヘビー級 5分3R○ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)254lbs/115.21kg[2R 3分47秒 TKO] ※左フック×ジュニオール・ドスサントス(ブラジル)238.5lbs/108.18kg
ホーゼンストライクは、8歳でキックを始め、オランダの名門ボスジムで活躍。キックで76勝(64KO)8敗1分の戦績を誇る。2017年からMMAに専念し、2018年5月に当時4戦無敗でRIZINに参戦。9戦無敗だったアンドレイ・コヴァレフにスプリット判定勝ちで土をつけるもインパクトに欠けリリース。
2019年2月からオクタゴンで戦うようになり、2戦目でアレン・クロウダーを9秒KO。2019年12月にはアリスター・オーフレイムから残り4秒で逆転TKO勝ちを収めた。しかし、2020年5月の前戦では、フランシス・ガヌーに20秒でKO負けし、MMA11戦目にして初黒星を喫した。今回が再起戦となる。
対する元ヘビー級王者で“パウンドフォーパウンド”常連だったドスサントスは、2017年のスタイプ・ミオシッチ戦の敗戦以降、3連勝を飾ったが、2019年6月のフランシス・ガヌー戦で1R 71秒KO負け。続くカーティス・ブレイズ戦でもTKO負けで、キャリア初の連敗を喫している。
1R、ともにオーソドックス構えから。口ひげをたくわえたドスサントスは右のオーバーハンド、左ボディストレートを振る。かわすホーゼンストライクは、左インロー。ドスサントスの右ミドルをつかんでそのまま付いていって右を振るが、ドスサントスも回る。
右のオーバーハンドはドスサントス。しかし顔をずらすホーゼンストライクは左ロー。それがローブローとなり中断後再開。ドスサントスが右の後ろ廻し蹴りを見せてブザー。
2R、詰めるホーゼンストライクに半身気味の構えから右ストレートをアゴ下に当て、さらに左ボディストレートを突くドスサントス。その入りに右を振るホーゼンストライクは徐々に詰めて、右のフェイントから左、さらに詰めてサウスポー構えから右をヒットさせると、ドスサントスがダウン! 金網際で背中を見せながら立ち上がるドスサントスにさらに背後から左フック&ラッシュでドスサントスがまたも崩れ、レフェリーが間に入った。ホーゼンストライクがTKO勝ち。
試合後、ドスサントスとともにケージを背に座り、笑顔で肩を組んだホーゼンストライクは「できるだけ早く次の試合をしたかった。この勝利が必要だった。次? UFCにカードを任せるよ。最強の自分を作る。(タイトル戦?)そうだね。それが僕のミッションだ。フランシス(ガヌー)とやりたい。リマッチをしたい。ベルトを手にしたい」と、2020年5月に20秒で敗れたガヌーへのリヴェンジを語り、最後に母国スリナムの言葉で挨拶した。
また、試合後の公式のコメントでホーゼンストライクは、「向こう(ドスサントス)のペースを押し戻して、自分が後ろに下がるのを止める必要があった。だからペースを上げ、相手を捕まえて打ち込みながら、今度はスタンスを変えて右手でとらえて追いかけ続けたんだ。俺はすぐに打っていった」と試合を振り返り、「五分五分の勝負ってことは知っている。俺たちはパワフルだし、何と言ってもヘビー級だからね。捕まったらお終いだ。俺はこの階級では危険なヤツだからな。今の俺より上位にいるヤツ全員と戦ってやる」と巻き返しを誓った。