2020年8月9日(日)神奈川横浜・ぴあアリーナMMにて開催された『RIZIN.22』の第9試合・メインイベントで、矢地祐介(KRAZY BEE)に、1R1分52秒、パウンドによるTKO勝ちを決めたホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)が試合後のインタビューに応じた。
サトシは、矢地のキックにカウンターのテイクダウンを狙っていたこと。そこからバックを奪えなければマウントに移行することを想定していたといい、「矢地はマウントを(僕に)あげたと思う」と語り、対する矢地も「序盤は遠すぎるくらいの距離で触らせないイメージだったけど、向き合った時にふわっとしてしまった。バックテイクだけはさせたくなくて(マウントを譲った)」と際の勝負を語っている。
またサトシは、ライト級トーナメントで海外に流出したRIZINライト級王座を「日本に取り戻したい」と語り、フェザー級戦線に同門のクレベル・コイケを推薦したのは、「彼といつも練習していて、彼は強いし、打撃でもグラウンドでもいい試合が出来る。なんでKSWの(元)チャンピオンなのにRIZINに出られないのかなと思っていた」と語った。
大会後、RIZINの榊原信行CEOはクレベルについて「RIZINに出てくるだけのポテンシャルは十分持っている。興味がある。フェザー級を磨いていきたいし、未来が『強いやつとやりたい』と言うのなら、(対戦相手候補として)チャンスがあります」と語っている。
彼(矢地)はバックが怖かった
──試合を終えた感想を。
「本当に嬉しい。本当に良かった。テイクダウンしてグラウンドすること。矢地にはほんとうにリスペクトがあるね。前はRIZINで一番有名な人。それに、いつも練習しているクレベルが矢地とやった(2016年4月にフェザー級でクレベル・コイケが一本勝ち)から、私、知っているね。勝つチャンスがあると。それに危険な選手だということも。打撃もグラウンドも出来る」
──周囲の声援は力になりましたか。
「それはもちろん。周りの声援もあるし、いっぱい人が来るから、メインの緊張もあったけど、勝つのが一番だったから良かった」
──今後については。
「今は私は休みたいだけ。子供たちと過ごしたり(食事)食べたいだけ。家族や生徒たちと夏は遊ぶから(笑)、それから将来のこと考える。次に何をするか。もちろん、RIZINのベルトを日本に戻したい」
──サイドキックの打ち終わりに組み付きました。あれは狙っていましたか。
「ほんとうに私知っているね。彼、最初にキックを使うことを。後ろ足で蹴ると思っていた。でもこれもクレベルとたくさん練習したから。痛いけど来ると分かっているから問題ない」
──最初のテイクダウントライでマウントまで奪いました。狙い通りの動きでしたか。
「それもたくさん練習したね。タックルからその後にバックへ行くこと。でも少し相手の横にいたから、相手もバックデフェンスをたくさんしていただろうからマウントに行った。彼はたぶん(マウントポジションを)あげた(譲った)んだと思う。彼はバックが怖かったから。でも僕もバックが取れなければマウント、というのはたくさん練習してきた」
──KSWの元フェザー級チャンピオンのクレベル・コイケ選手をRIZINに上げるために、勝利後、紹介しようと考えていたのですか。
「そうですね。私、以前から65kgにたくさん人がいるから、なんで彼が出ないのかなと思っていた。彼といつも練習していて、彼は強い。それにいい試合も出来る。打撃でもグラウンドでも。どこでも誰とでも勝てる。なんでいっぱい極めもあるのに、KSWのチャンピオンなのに出られないのかなと思っていた。いい試合出来るから、だから今日、ちょっと『みんなに頼みがある』と言いました」