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2020年7月24日(金・祝)東京・新木場スタジオコーストで開催される「Owltech presents PANCRASE 316」にて、フェザー級・5分3Rで、現フェザー級王者のISAO(NEVER QUIT)が、ライト級5位のアキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&mosh)とノンタイトルで対戦する。
2014年にPANCRASEのライト級王座を返上したISAOは、2018年4月に松嶋こよみと対戦し、松嶋のヒザ蹴りによる反則勝ちで暫定王座戴冠も、そのヒザ蹴りの負傷で1年1カ月間、長期欠場。2019年5月の「PANCRASE 305」にて、当時・正規王者だったナザレノ・マレガリエ(アルゼンチン)を相手に暫定王者として対戦し、判定勝利。統一王者となっていた。
前戦は2019年10月、元PXC元バンタム級王者のカイル・アグオン(米国)を相手に判定2-1のスプリットで勝利。王座防衛とともにリヴェンジに成功している。今回は約9カ月ぶりの試合となる。
対するアキラは、ライト級からフェザー級に転向初戦でノンタイトル戦ながら王者に挑む。「ISAO選手がいつも通り淡々とするところを、僕がどれだけペースをかき乱せるか」というアキラに対し、ISAOは「パワーにパワーで向かっても削れて疲れるだけなので上手くいなしたい」と剛と柔の戦いになることを予告している。
ファーストコンタクトから集中して、いらない攻撃をもらわない
──2019年10月のカイル・アグオン戦以来、9カ月ぶりの試合となります。久しぶりの試合ということは減量も久しぶりだったかと思います。
「そうですね。不安もあったんですけど、しっかり練習も出来て、減量もスムーズにできました。あとはリカバリーして試合に備えるだけです」
──自粛期間からどのように本格的な練習を再開されましたか。
「自粛期間は公園を走ったり、自重トレーニングをして、5月半ばくらいから対人を少しずつやるようになりました。
──個人練習の間、不安は?
「多少はあったのですが、対人練習を再開したときに、動きが悪くなかったので、出来るなと感じました」
──これまでと違う日々を過ごして、格闘技についてあらためて感じたこともありますか。
「コロナでいつもの練習ができない期間もあったんですけど、その分、より自分のスタイルをどうしていくか考えたり、アキラ選手の分析にしっかり時間を作ることができましたね」
──今回、NEVER QUITから同じ大会に出場する選手(菊入正行、櫻井裕康)らとの練習のほか、KRAZYBEEでMMA、打撃はムエタイのアントジム、フィジカルはパーソナルのPMLでトレーニングされているそうですね。アントジムでは純ムエタイを練習するのですか?
「技術練習やミット打ちをさせてもらっているのですが、自分がMMAファイターなので、それを考慮したミットを持ってくれますね」
──そしてフィジカルがアップしていると聞きました。それは対アキラ戦用に意識して鍛えたことなのでしょうか。
「そうですね。日本人選手との試合も久しぶり(※2018年4月の松嶋こよみ戦以来)ですが、相手は上から落としてきますし、体つきがしっかりしています。力がありそうですね。外国人選手にも負けない力強さがあると思います。自分もフィジカルトレーニングがいい感じで出来たので、しっかり出せればと思います」
──ISAO選手も同様に6年前にフェザーに転向しました。
「自分もフェザーになってからそんなにパワー負けしていないですし、気にせず、いつもと同じようにやろうと思います」
──対戦相手のアキラ選手は「かき回す」と宣言しています。今回は3R戦ですが、短期戦、あるいは長期戦に持ち込むのか、どう見据えていますか。
「ファーストコンタクトからしっかり集中して、1発、ワンパンとかいらない攻撃をもらわないように試合を進めていきたいです。どんな状況でも、自分のやれることを最大限やって、相手を仕留めたい、フィニッシュしたいですね」
──大会も延期が続いたなか、規制しながらもこうしてPANCRASEが観客を入れて大会を開催することについて、どのように感じていますか。
「なかなか練習や試合が出来ない状態が続きましたが、少しでも成長したところを出して見せたいと思います。こんな状況でも応援に来てくださる人もいるので、本当に感謝ですね。久しぶりにお客さんを入れての大会で、自分の試合を見て、『すごく刺激になった』とか『元気になった』と言ってもらえるのはやった甲斐があったと思いますし、すごく嬉しいです。今回も、そう言っていただけるような試合をしたいという思いはあります。しっかり結果を出したいです。まず足元から固めて行けば、そこからいろいろ見えて来るものがあると思っています。とにかく明日に集中しています」