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レポート

【Krush】佐々木大蔵がテクニシャンぶりを見せつけダウン奪い初防衛、鈴木勇人は豪快KOで復活&リベンジ

2020/07/11 12:07
【Krush】佐々木大蔵がテクニシャンぶりを見せつけダウン奪い初防衛、鈴木勇人は豪快KOで復活&リベンジ

左ミドルを主体とした蹴り、飛び込むようなよく伸びるワンツーで近藤(左)を完封した佐々木

「Krush.114」
2020年7月11日(土)東京・後楽園ホール

▼メインイベント(第9試合)Krushスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者)
判定3-0 ※30-26×3
×近藤拳成(大成会館/K-1甲子園2016 -65kg優勝/挑戦者)
※佐々木が初防衛に成功。


 佐々木は2008年にK-1甲子園でベスト8入り、同年5月にプロデビューし、2016年にKrushライト級王者となった。2018年4月の2度目の防衛戦で同王座を失い、スーパー・ライト級に転向すると同年11月のK-1スーパー・ライト級王座決定トーナメントでは準優勝。2019年6月大会では不可思をTKOで下している。2月大会で鈴木勇人を破り、ライト級に続いての2階級制覇に成功。今回が初防衛戦。


 近藤はK-1甲子園2015 -65kg準優勝、2016同優勝の実績を持ち、2016年4月にプロデビューした20歳。2019年8月のK-1大阪大会で大和哲也に挑んだが判定3-0で敗れた。11月のKrush大阪大会で再起戦に臨み、左フックでKO勝ちを収めている。


(写真)1Rのダウンを奪った左ミドルキック

 当初は5月9日に大阪・コミュニティプラザ平野で決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で5月30日の後楽園ホール大会へスライド。さらに6月28日の後楽園ホールへ延期され、最終的に7月11日に決まるという3度の延期でようやく実現する。


 1R、佐々木は右ローを多用し、飛び込むようなよく伸びるワンツーをヒットさせてさっそくペースを握る。近藤はプレッシャーをかけて前へ出るが、そのたびに佐々木のワンツーに押し返され、佐々木はワンツーで下がらせたところで左ミドル。これでダウンを奪う。


 佐々木は倒し急ぐことなく、ロー、ミドル、ワンツーでじわりじわりと攻めていきこのラウンドを終えた。


 2R、佐々木は構えを左右にスイッチしながら左ミドルを的確に何度もヒットさせる。ワンツーも繰り出す。近藤は右ストレートを狙ってヒットも奪うが、佐々木は近藤のパンチに左ハイを合わせる。


 3R、近藤はしっかりジャブを当てに行き、佐々木は左ミドルと同じジャブで応戦。ジャブの突き合いは近藤に分があり、ペースを握ったかに見えたが佐々木の左前蹴りが鋭く決まると近藤の動きが鈍る。


 佐々木はボディと顔面へ攻撃を打ち分けて一気に攻める。佐々木のボディパンチに腹を守る近藤。強気に近藤も打ち返しにいくが、佐々木がオフェンスとディフェンスを巧みに使い分け、右ストレートをヒットさせて試合終了。


 佐々木が攻撃でも防御でもテクニシャンぶりを見せつけ、完封勝利で初防衛に成功した。


 佐々木はマイクを持つと「自粛期間が終わってもまだまだ気を抜くことはできませんが、会場にお越しくださったお客様、ありがとうございます。客席が半分でいつもと違うKrushのリングだったと思いますが、再出発一発目の大会のメインを飾らせていただいて光栄に思います。ベルトを巻いたということでKrushと共に僕も負けないように成長していきます。まだまだ人間として未熟な僕ですが、一歩ずつ進化していくのでついてきてください」と語った。

▼セミファイナル(第8試合)Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R
〇鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/第7代Krushスーパー・ライト級王者)
KO 1R 1分30秒 ※左フック
×FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)


 鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にタイトルを獲得。2019年8月の初防衛戦ではK-1ファイターとして活躍していた左右田泰臣の挑戦を退けている。現王者・佐々木大蔵に喫した連敗からの再起なるか。戦績は8勝(4KO)4敗1分。


 FUMIYAは水泳でジュニアオリンピックに出場し、陸上でも関東大会出場を果たしたフィジカルエリート。2017年3月にKrushでプロデビューし、そのデビュー戦では2戦目の鈴木に2度ダウンを奪われるも、3Rに右ストレートで逆転KO勝ちを収めている。2018年5月から4連敗を喫したが、今年2月大会でKO勝ちして再起を飾っている。戦績は5勝(5KO)6敗。


 1R、サウスポーの鈴木は左ミドル、FUMIYAは右ミドルを蹴る。両者のパワフルな蹴りの炸裂音が場内へ響くが、蹴り合いはやや鈴木有利か。ならばとFUMIYAはパンチを出しながら前へ出るが、打ち合いになったところで鈴木の左フックがカウンターでヒット。ダウンを奪う。


 すぐに立ち上がったFUMIYAはさらに打ち合うため前へ出るが、鈴木が左ヒザをアゴへ突き上げ、さらに左フック。FUMIYAが2度目のダウンを喫し、立ち上がることができず鈴木がKOでリベンジに成功した。


 鈴木はマイクを持つと「デビュー2戦目でKO負けして本当に悔しかったので絶対にやり返してやろうと思っていました。FUMIYA選手とは1勝1敗なので次はベルトを懸けて戦いたい。次はK-1のベルトを獲ります」と、FUMIYAといつか3度目の決着戦をやりたいとし、目標であるK-1のベルト獲りを宣言した。

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