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【ボクシング】井上尚弥が判定勝ちで世界戦史上最多27連勝、中谷潤人がスーパーバンタム級第一戦で辛勝、堤麗斗がTKO勝ち、今永虎雅がダウン奪われプロ初黒星

2025/12/27 19:12
THE RING V: NIGHT OF THE SAMURAI2025年12月28日(日)サウジアラビアモハメド アブドゥー アリーナ※LeminoにてPPV LIVE配信 ▼4団体世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分12R〇井上尚弥(大橋ジム/4団体統一王者)判定3-0 ※120-108、119-109、117-111×アラン・ピカソ(メキシコ/WBC同級2位・挑戦者)※井上が6度目の防衛に成功。  世界4階級制覇、2階級で4団体を統一した井上は30勝(27KO)無敗。挑戦者の2位ピカソは32勝(17KO)無敗1分。世界王座には初挑戦となる。  1R、ガードを高く上げてじりじりと前へ出るピカソに、井上はジャブを突いて左右に動く。ジャブでボディを打って来るピカソに井上はジャブから右ストレート。軽快なステップを踏む井上にピカソは左右フックで前へ出たが空を切る。  2R、井上が右アッパーから左フック、ピカソが前へ出てくるとジャブを打っての左ボディ。ピカソも強い左ボディを声を出しながら打つ。そこへ井上は右フック。返しの右ストレートがヒットし、左右のボディ連打。左フック連打からの右フックにバランスを崩すピカソ。井上の右ストレート、右フックにピカソは右フック。  3R、井上が圧をかけて前へ出る。ジャブから右ストレート、右アッパーからの左ボディ。ピカソが詰めてくると右アッパーからの右フック。井上が左右フックとボディをまとめるとピカソも強気に左を打ち返す。ガードが固いピカソの空振りを誘って右フックは井上。  4R、井上はジャブを突き、右フックから左ボディ。ジャブでガードを割り、右アッパーを打つ井上にピカソは左ボディ。ロープを背負った井上に左ボディを打つピカソだが、井上は左右フック。  5R、井上は右ボディストレートから左ボディ、すぐに右ストレート。潜り込んでくるピカソには右アッパー。ピカソも右ストレートを返してくるが、井上がバックステップでかわす。井上のジャブに左フックを返したピカソだが、すぐに井上がまとめて打ち返す。ガードを固めさせておいての左ボディ、右フック。  6R、ワンツーから右ボディ、すぐにワンツーでピカソにロープを背負わせる井上。ジャブと右ボディストレートの井上にピカソは左ボディ。左フックを打つピカソに井上は左ボディ、ピカソも左ボディを打ち返す。ガードの上からでも強打を叩き込む井上は、左ボディを強打。  7R、ジャブを突いて前に出る井上は顔面とボディに打ち分ける。ピカソは左フックを狙うが井上はしっかりガード。井上のジャブにロープ際まで下がるピカソ。  8R、井上のジャブにピカソも頭を振ってかわすが、井上は右ストレートを当てる。ピカソの右ストレートにジャブを返す井上。ヒットさせて離れるを繰り返す井上。  9R、ジャブからワンツーの連打を放つ井上。ピカソは高いガードを崩さず、左フック、左ボディを打つ。井上の右ストレート、左ボディにロープを背負うピカソへ井上が右ボディ、ピカソも強気に前へ出て打ち合いに来るが井上は左ボディを打つ。  10R、ジャブで下がらせて左を連打する井上。ピカソの右アッパーをもらうと、すぐに連打を返す。ジャブ、左フック、左ボディを打つ井上は右ストレートも。  11R、ジャブから右ストレートを打ち込む井上にピカソは左ボディ。井上の左がボディを捉える。フェイントを駆使する井上がジャブを突いていき、ピカソが打って来ると右ストレート、左フック、左ボディ、右アッパーを返す。ピカソも負けじと至近距離で左右フックを打つが、井上の右で下がる。  12R、左右ボディを打つピカソをジャブで下がらせる井上が右フック。至近距離でスピードのあるショートを打ち合う両者だが、なかなかヒットを奪えない。左ボディ、左フックのピカソに井上も左ボディ。左フックの相打ちでピカソの左フックがヒット。ピカソが連打を返してくると井上は左ボディと右フック。最後はノーガードでピカソのパンチをかわしてみせた井上。  判定3-0で井上が防衛に成功。これでジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーを抜き世界戦27連勝の単独1位となった。井上には新しいリングマガジンのベルトが贈られた。 ■井上のリング上のコメント「今夜、新しくリング誌のベルトもらえたんですが今夜はよくなかったです。よくなかった。今年4試合こなすことができて満足はしていますが、疲れました。少しゆっくり休みます。今日ウシク選手が観に来てくれてるんですけれど、こんなんじゃまだ及ばないと思うので(パウンド・フォー・パウンドの)1位にふさわしい選手になりたいです。 (来年の中谷戦は?)今夜お互い無事勝利できたことでまた来年、大橋会長といろいろな方向性を含めて交渉していきたいと思います。でも日本のファンの皆さん、期待はしていてください。(スーパーフライ級3団体統一王者ジェシー“バム”ロドリゲスとは)彼が階級を上げてきてタイミングが合うのであれば待ち受けたいと思います」 [nextpage] ▼WBA世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦 3分12R〇中谷潤人(M.T)判定3-0 ※115-113×2、118-110×セバスチャン・エルナンデス(メキシコ)  世界3階級制覇、31戦全勝24KOの中谷がスーパーバンタム級に階級を上げての第一戦。エルナンデスはWBC世界10位など3団体で世界ランキング入りをしている。  1R、サウスポーの中谷はジャブを打つとすぐに左ストレート。広いスタンスで低く構える。ジャブを打ち、エルナンデスが前に出ようとすると左アッパーで威嚇。中谷は左へ回り込み、ジャブを内側と外側から打つ。左ストレートを打つと右へ回り込んで右フック。エルナンデスはほぼ手が出なかった。  2R、右フックからの左ボディアッパーを2発打つ中谷。ジャブを打って右へ回り込む中谷は、左回りになると左アッパーを打って右回り。右に左にと回り込む中谷にエルナンデスは距離を詰めようとするがジャブをかわされる。中谷がボディへのワンツー、左ボディ。  3R、距離を詰めるヘルナンデスにクリンチワークの中谷だが、左のショートも打つ。至近距離での打ち合いを見せる中谷。前へ出るエルナンデスに左アッパー、左右ボディに右アッパー。  4R、接近戦を挑むエルナンデスに中谷もショートのフック&アッパー、頭を左右に動かしてエルナンデスのパンチをかわしながらボディも打つ。中谷が右アッパー。それでもエルナンデスが前へ出てくるとクリンチで押し込む中谷。離れると中谷が右フック、ジャブ、右へ回り込みながら右フック。エルナンデスは左右のショートフックとアッパーを回転させて手数を出し続ける。中谷はガードを固めた。  5R、中谷が左右ボディで先制。エルナンデスはジャブを突いて前へ出て、接近戦を挑むが中谷は回り込む。中谷がワンツー、右アッパー、前へ攻めてきたエルナンデスへ右アッパー。それでも前へ出て左右ボディを打つエルナンデスに、中谷はボディを打ち返しては回り込む。  6R、ジャブを突きながら右へ回り込む中谷は、エルナンデスが前へ出てくるとアッパーで迎え撃つ。エルナンデスはこのラウンドも左右フック、左右ボディを回転させて手数が止まらない。そこへ中谷の左アッパーがヒットし、一瞬アゴが上がるエルナンデス。それでも手が止まらないエルナンデスに左ボディを何度も入れる中谷。エルナンデスの動きが止まると右アッパー。エルナンデスはすぐに回復して打ち返す。  7R、前に出るエルナンデスをワンツーで迎え撃つ中谷。回り込んでエルナンデスの突進をかわし、ジャブ、左ストレート。中谷の右アッパーに左フックを返したエルナンデスはまたも接近戦で左右ボディ、中谷も左右アッパーを返す。手が止まらないエルナンデスに強い右ボディを打つ中谷。  8Rも手を出しながら前へ出てくるエルナンデスに、ロープを背負う場面も出てきた中谷。打ち返すが手数ではエルナンデスだ。中谷はジャブを突いて離れようとし、左ボディからの左アッパー。  9R、足を止めての打ち合いとなり、中谷は左右フック。エルナンデスの手数はここでも止まらない。接近戦に持ち込むエルナンデス。  10Rも前に出て左右ボディと左右フックのエルナンデスに、中谷はジャブを打って回り込む。中谷がステップで離れても追いかけるエルナンデス。ステップでエルナンデスのパンチをかわして回り込む中谷。前へ詰めるエルナンデスがボディを連打していった。  11R、エルナンデスの左アッパー、左フックに中谷も左アッパー。中谷もジャブで迎え撃ってのワンツー、左アッパー。ステップで離れて右アッパー。中谷が左アッパー、右ボディをヒットさせてもエルナンデスは下がらず前へ出てきて手数を出す。中谷はジャブ、左ボディ、左アッパー。  12Rも手数が衰えないエルナンデス。中谷はスピードのあるステップで大きく回り込み、ジャブ、左ストレート、右アッパーで迎え撃って離れる。打って離れる中谷だがエルナンデスはすぐに距離を詰めて左右の連打。頭をつけての左右ボディ連打にクリンチを繰り返す中谷。右目はバッティングで大きく腫れあがっていた。  判定は3-0で中谷が勝利。ジャッジ2名が115-113を付けた接戦だった。 ■中谷のリング上でのコメント「とても強かったです。とてもタフな試合になって自分のボクシングキャリアにとっていい経験になりました。そういうことも想定して練習していたんですが、エルナンデス選手がいいファイトをしていたので僕の成長になりました。(次は井上尚弥への挑戦か)もちろん世界王者を目指して転向したので、そのチャンスをいただければしっかり仕上げます」 [nextpage] ▼IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ 3分12R―ウィリバリド・ガルシア(メキシコ/王者)試合中止―寺地拳四朗(B.M.B/挑戦者)  ガルシアが公開計量後に体調を崩し、前日夜に試合中止となった。 [nextpage] ▼ライト級 3分10R×今永虎雅(大橋ジム/前日本ライト級王者)判定1-2 ※96-93、94-95×2〇エリドソン・ガルシア(ドミニカ共和国)  9勝(5KO)無敗の今永が、WBO世界スーパーフェザー級10位のガルシアと対戦。  1R、サウスポー同士。ガルシアのジャブに左のクロスを被せる今永。  2R、ワンツーで飛び込むガルシアにジャブを返していく今永。鋭いジャブで前に出る今永、場内からは手拍子が沸き起こる。ガルシアは飛び込んで左右ボディ、今永はジャブを突いて右ボディ。  3R、今永のジャブに左ストレートを打つガルシア。前に出る今永はジャブと右ボディ、ガルシアの左フックはしっかりブロックする。圧をかけ続ける今永にガルシアは手数が少ない。  4R、始まってすぐに左フックをもらった今永だが左ボディ。ガルシアが頭を下げて近付いてくるところにアッパーを突き上げる。終盤に今永がジャブを起点に左ストレート、左アッパーからの右フックで攻勢に。  5R、ジャブでボディを打つガルシアにジャブを突き続ける今永。ガルシアは飛び込んでの左フック。今永の左右ボディにガルシアもすぐに左右ボディを打ち返す。ガルシアの左フックには右フックをリターンする今永。  6Rもジャブで前に出る今永は左の強打も放つ。ガルシアもジャブの手数を増やし、頭を下げて入って来るが今永はそこへ左フックを合わせる。大きな左フックを打つガルシアだが、ブロックした今永はすぐにジャブ。  7R、今永ジャブから右ボディ、ガルシアは左ストレート。今永が左ボディから左ストレート、ガードを固めるガルシアに右アッパー。今永は左ボディストレートも突き刺す。ガルシアも前に出て左右フックを繰り出すが、今永はかわしていく。  8Rが始まってすぐ、左フックを空振りしたがる試合に今永が左ボディを放ったところにガルシアが右フックを打ち込んでダウンを奪う。声を上げながら前に出るガルシアが左右フックとアッパー、今永はクリンチしつつ左ボディもガルシアの左右フックを浴びる。右フックを返す今永にガルシアは左右ボディ、左フックに動きが止まる今永。ガルシアは左右フック、アッパーを打つが今永はかわした。  9R、ジャブを打つ今永に飛び込んでの左ストレート、右フックを見せるガルシア。ジャブでペースを取り戻した今永は左ストレート、ガルシアはすぐに左ボディを返す。ガルシアの左右フックに今永は左右ボディ。今永のジャブに左ストレートをリターンするガルシア。  最終10R、ガルシアの右フックをかわして左ボディを打ち込む今永。ガルシアの左ストレートを被弾する今永はボディを打ち返す。最後は攻めた今永だがガルシアも譲らなかった。  判定は2-1でガルシアが勝利。今永は10戦目でのプロ初黒星となった。 [nextpage] ▼スーパーフェザー級 3分8R〇堤 麗斗(志成)TKO 4R 1分14秒×レオバルド・キンタナ(メキシコ)  デビュー4戦目となる堤が初の8回戦、初のメキシカンとの対戦を迎える。  1R、サウスポーの堤が右のジャブを顔面とボディへ、キンタナは堤の打ち終わりに左フックを狙う。サウスポーにもスイッチするキンタナへ堤が左ストレート、キンタナはロープ際へ吹っ飛ぶ。  2R、右を顔面とボディへ打ち分ける堤。大柄なキンタナは身体で押していく。堤はジャブからの右アッパーを多用し、キンタナは左フックを振って来る。その左フックに左ボディを返す堤。ガードを下げて誘うキンタナは、堤が打って来ると左右アッパー。  3R、サウスポーのキンタナは頭を押し付けるようにして左右ボディの連打。堤は回り込んで左ボディ、右フックを打つがキンタナはガードを固めて押し込むようにしてくる。低い体勢から左アッパーを突き上げるキンタナに堤は左右フック。堤の左右ボディに動きが鈍くなるキンタナ。  4R、ボディの打ち合いとなり、前へ出てくるキンタナだが堤の右フックで大きくバランスを崩す。さらに左フックからの右フック2発で堤がダウンを奪う。立ち上がったキンタナだが様子を見てレフェリーがストップ。堤のTKO勝ちとなった。堤はこれで3連続KO勝ち。 ■堤のリング上でのコメント「サウスポーで来たので想定と違いましたが、いい経験になったと思います。スパーリングでいろいろなタイプと経験させてもらって、その経験が今日活きたかなと思います。まずは今日内容的にも自分の思っていた内容とかけ離れていたのでもっと強くならないといけない。自分のレベルアップを一番に次の試合ではさらに強くなった姿を見せたいと思います。本当だったら兄貴が一緒に出る予定だったんですが、怪我で出られなかったので、来年は兄弟で世界を目指して行くので兄弟の応援をよろしくお願いします」
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