(C)Dave Mandel/Invicta FC
女子MMA(総合格闘技)の「Invicta FC」が7月2日(日本時間3日・金)、ホームである米国カンザス州カンザスシティのメモリアルホールにて大会を再開。1日に前日計量が同地で行われ、減量で体調不良となったデアンナ・ベネットの試合を除く5試合10選手が計量をパスした。
2020年3月6日の「Phoenix Series 3」以来、約4カ月振りの活動再開となる同団体のメインは、ストロー級でエミリー・ドゥコッティ(米国)とジュリアナ・リマ(ブラジル)が対戦する。
2019年11月に村田夏南子に判定負けし、世界ストロー級王座戴冠を逃したドゥコッティは9カ月振り再起戦。過去には適正階級より一つ上のフライ級でBellator女子世界王者イリマレイ・マクファーレンとのタイトルマッチも経験している。
「ジムと愛犬が私の人生」というドゥコッティは、オクラホマのアメリカントップチームで練習し、自宅では保護犬とともに暮らし、現在6匹のピットブルと生活を送っている。動画では「彼らは私を忙しくしてくれる」とご飯を待つ犬たちに笑顔を見せている。
前戦は、「カナコとの試合はいろいろ考えることはあったけど、いつもとは違う技を見せることができて、本当に良かったと思っている。結果には満足していないけど、自分のパフォーマンスには満足している」という。
当初、2020年5月に組まれる予定だった再起戦は、コロナ禍によりこの7月になった。全てが決定してから約4週間のキャンプだったが、ドゥコッティは準備ができているという。
MMA8勝6敗のドゥコッティに対し、リマは10勝6敗とほぼ同じ戦績ながらキャリアでは4年ほどリマが上回っていおり、何よりリマはその戦績のうちオクタゴンで3勝4敗をマークしている。Invicta FCにカムバックした2019年5月の前戦では「Phoenix Series 1」でダニエル・テイラーを破るも、同日の2回戦で現UFCファイターのブリアナ・ヴァンビューレンに敗れている。
UFC参戦を望むドゥコッティにとって、元UFCファイターのリマとの対戦は「よいリトマス試験紙になる」と考えている。「私の目標は常に最高レベルで試合をすることで、UFCには明らかに最高レベルの女子115ポンド(ストロー級)部門がある。だから、そこが私の目標の一つなんです」
ともに組み技を得意とするが、リーチ・コンパスも長いリマは遠目の距離からの打撃、さらに組んでのヒザ蹴りなど打撃でも勝負が可能だ。
一方のドゥコッティは、オーソドックス構えから左右の出入りは速く、強いローキックも誇る。Bellator時代には試合後半でマクファーレンにダブルレッグを決めるなど、フルラウンドを戦い抜く粘り強い戦いを持ち味としている。日本のファンにとっては、ドゥコッティvs.リマ戦を通して、村田のオクタゴンでの可能性を想像することも出来る、注目のカードだ。
なお、女子フライ級で予定されていたディアンナ・ベネットとヴィクトリア・レオナルドの試合は、ベネットが減量中に体調不良を訴え計量ができなくなったため、カードから削除された。ファイトカードは5試合で行われる。
新型コロナウィルス感染拡大後、初のライブイベントとなる「Invicta FC 40」は、カンザス州アスレチックコミッション監修の下で行われ、参加者全員に大会前にコロナウィルスの検査を実施。全選手およびセコンド勢が陰性だったことが発表されている。
無観客で報道メディアも入れずクローズド・ドアの中で開催される同大会は「UFC Fight Pass」にて生中継される。
Invicta FC 40 weigh-in results
- Strawweight: Emily Ducote (115.2) vs. Juliana Lima (115.5)
- Atomweight: Alesha Zappitella (105.7) vs. Lindsey VanZandt (105.2)
Flyweight: DeAnna Bennett (N/A)* vs. Victoria Leonardo (125.9) 中止- Featherweight: Chelsea Chandler (145) vs. Liv Parker (145.7)
- Flyweight: Trisha Cicero (126) vs. Laura Gallardo (125.1)
- Strawweight: Genia Goodin (115.9) vs. Shelby Koren (115.9)