一本勝ちヴェットーリがアデサニャへのリベンジをアピール
【セミメインイベント】
▼190.5ポンド契約 5分3R
〇マービン・ヴェットーリ(イタリア)186lbs/84.37kg
[1R 4分17秒 リアネイキドチョーク]
×カール・ロバーソン(米国)190.5lbs/86.41kg ※
※ロバーソンは体重超過
イタリアのヴェットーリは、16歳のとき、PRIDEでエメリヤーエンコ・ヒョードルが戦っているビデオを見て、MMAにハマったという。「ヒーローを1人選ばなきゃいけないとしたら、試合を通してオレをこのスポーツに導いてくれたエメリヤーエンコ・ヒョードルだ」と語るほどのPRIDEファンだ。
UFCでは4勝2敗1分け。黒星は現王者のイスラエル・アデサニヤにスプリット判定負け、ランカーのアントニオ・カーロス・ジュニアにも判定負けと上位陣には敗れるも判定まで持ち込んでいる。前戦は2019年10月にUFC2連勝中だったアンドリュー・サンチェスに判定勝ちを収めた。
対するロバーソンはGLORY米国大会で活躍した元キックボクサー。2015年のプロキックボクシングのデビュー戦ではジェロム・レ・バンナからダウンを奪い判定勝ちも、2016年2月の「Glory 27」ではダスティン・ジェコビーに2R KO負け。同5月のマイク・レメイヤー戦でも判定負けと立ち技で連敗した。
2017年にMMAに戻り、「DW's Contender Series 2017」などで3連勝し、2017年11月のダレン・スチュワート戦の一本勝ちでオクタゴンデビュー。これまでセザー・フェレイラと、直前オファーで階級を上げて臨んだグローバー・テイシェイラとの2試合で、いずれも肩固めにより一本負けも、2019年11月の前戦ではローマン・コピロフを相手にカーフキックを効かせてリアネイキドチョークで一本勝ち。UFC4勝2敗と勝ち越している。
しかし、前日計量でロバーソン(190.5lbs/86.41kg)が4ポンド(1.8kg)の体重超過。両者は5月13日の『UFC Fight Night 171: Smith vs. Teixeira』で対戦予定だったが、ロバーソンが2.5ポンド・オーバーの体重超過、さらに体調不良により直前に試合が中止となっていた。今回は試合は予定通り行われるものの、ロバーソンは対戦相手のヴェットーリに報奨金の一部を支払い試合に臨む。
1R、サウスポー構えから左のかけ蹴りも見せるロバーソン。ヴェットーリのシングルレッグにバックテイクを狙うロバーソンだが、ヴェットーリはシングルレッグでテイクダウン。それを跳ね上げてスクランブルから立つロバーソン。そこにギロチンチョークを合わせるヴェットーリ。押し込んで首を抜きサイドを奪うロバーソンだが、足を手繰るヴェットーリに再びテイクダウンを許してしまう。その立ち際でバックを狙うロバーソン。しかし、シングルレッグが強いヴェットーリが上に。
THERE'S THE TAP!
— UFC (@ufc) June 14, 2020
🇮🇹 @MarvinVettori secures the win he's been waiting for! #UFCVegas2 pic.twitter.com/kqNVhGGYZE
ハーフガードから亀になるロバーソンの腰を抱き、左手でパウンドを連打し、レフェリーの顔を見るヴェットーリ。最後は背後からリアネイキドチョークを極めて、体重超過のロバーソンからタップを奪った。
"I just need one ranked opponent to keep climbing. I think I deserve this."@MarvinVettori extended his winning streak to three and believes he is on the cusp of entering the middleweight rankings. #UFCVegas2 pic.twitter.com/ADmJBAlSBs
— UFC News (@UFCNews) June 14, 2020
これでヴェットーリは、MMA15勝3敗1分けに。試合後、ハファエル・コルデイロ率いるキングスMMAに感謝の言葉を述べたヴェットーリは、「6カ月間ハードワークしてきた。試合前にテンションが上がりすぎて泣きたくなったくらいだ。MMAは自分が愛してやまないことだからね。とにかく戦いたかった。いつだって準備万端だったんだ」と、自粛期間も気を緩めず鍛えてきたことを振り返った。
また、UFCデビュー戦でも極めた得意のギロチンチョークで追い込み、キャリア3回目のリアネイキドチョークでの一本勝ちについて、「相手(ロバーソン)は4ポンド体重超過してきたし、自分の方がグラップリングは得意だと言っていたけど、それは俺がテイクダウンを躊躇するように牽制していたから。俺は自分のグラップリングの方が上回っていると分かっていた」とグラウンドでの絶対の自信を語った。
これでUFC3連勝。ミドル級の強豪以外には敗れていないヴェットーリは、「自分が世界一だと思っている。みんな俺を避けようとしているけど誰も俺は超えられない。名を挙げたいんだ。アデサニヤとリマッチ(2018年4月にスプリット判定負け)がしたい。俺たちはもう一度、やらないといけない。この階級で登るためにはランカーとやらないといけないし、俺はそれにふさわしいと思う。すぐにトップ戦線をかき回す存在になってやる」と、上位ランク入りして、現UFC世界ミドル級王者イスラエル・アデサニヤとの再戦の実現をアピールした。
【メインカード】
▼ライト級 5分3R
〇チャールズ・ローザ(米国)155lbs/70.31kg
[判定2-1] ※29-28×2, 28-29
×ケビン・アギラー(米国)155.5lbs/70.53kg
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— UFC (@ufc) June 14, 2020