空手
コラム

【1991年6月の格闘技】蘇ったもうひとつの伝説「真剣白刃取り」に4500人超満員の観衆がどよめいた

2020/06/05 06:06
【1991年6月の格闘技】蘇ったもうひとつの伝説「真剣白刃取り」に4500人超満員の観衆がどよめいた

振り下ろされる真剣を両手で挟んで受け止める真剣白刃取り

 1986年10月に創刊され、30年以上の歴史を誇る格闘技雑誌『ゴング格闘技』が、秘蔵写真と共に過去6月にあった歴史的な試合や様々な出来事を振り返る。第9回目は1991年6月4日、東京・国立競技場第2体育館にて開催された『LAST CHANCE USA大山vs正道会館5vs5全面対抗戦』より、蘇った伝説の演武。


“熊殺し”ウィリー・ウィリアムスが伝説から蘇り、佐竹雅昭と対抗戦の大将戦で戦ったこの日、もうひとつの“伝説”が蘇った。USA大山空手の大山茂最高師範による「真剣白刃取り」である。映像や写真で見たことはあっても、実際に見るのは国立競技場第2体育館を埋め尽くした4500人(超満員)のほとんどは初めてであっただろう。


 三浦美幸師範の握る真剣と向かい合う大山茂最高師範。場内は緊張感に包まれ、シーンと静まり返った。目の前にあの“伝説的演武”が蘇ろうとしているのだ。


 気合いとともに日本刀を振り下ろす三浦師範。白刃が閃いたその刹那、大山茂最高師範の両手が吸い付くように真剣をキャッチした。成功! 場内からはどよめきとため息が漏れ、嵐のような拍手が沸き起こる。


 1975年に開催された『第1回極真全世界空手道選手権大会』で初披露された“真剣白刃取り”が見事に蘇った。場内のざわめきはしばらく収まることがなかったほどのインパクトある演武だった。

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