「まだK-1世界王座のベルトを諦めたわけじゃない」と現役続行を宣言した城戸
2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』。同大会で行われた「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」の準決勝で和島大海(月心会チーム侍)に敗れた城戸康裕(谷山ジム)が、試合を振り返った。
2003年9月プロデビューの城戸は2005年5月のK-1 WORLD MAXのオープニングファイトでK-1に初参戦し、2008年の日本代表決定トーナメントで優勝。同年の世界トーナメントから毎年出場を続け、新生K-1でも王座決定トーナメントに臨んだがまだ一度も頂点へ立ったことがない。それだけに、今回のトーナメントに懸ける意欲は並々ならぬものがあったが、今回も涙をのんだ。
「わりとスッキリしているというか。1勝1敗かって感じです。決勝戦に行きたかったけれど。ぶっちゃけ、(和島に)一発目のジャブをもらった時に“効いているんだな”って思った。1回戦の相手のパンチ力がヤバかったので。ハンパないパワーで、強いと思ったんです。和島君も上手かったですね。テクニックがあった。これはヤベェなって思ったのでローに集中したんですけれど。あと一歩だったんですが…」と、和島のテクニックは認めながらも1回戦のミラン・ペイルス(スロバキア)戦のダメージが大きかったという。
「1回戦の相手の動画を見たら、スイッチするんですがほぼサウスポーだったんですよ。、でも俺との試合はほぼオードソックスで戦ってきたので、これは違うなと。あと映像で見て僕よりデカい感じだったんですが、計量で見たら小さいなって、やりやすいなって思ったんです。ところがバカパワーが強い。テクニックもあるし、俺ヤバいなって。1Rが終わった時にセコンドに『ヤバい、強いです』って言ったくらいです。それで2Rに何とか倒せたって感じでした。パンチがガードの上からでもガンガン効いてきました」
準決勝の和島戦については「日本人にKO負けだけは絶対にしたくない、死んでも負けられないと言い聞かせて。でも、最初から相手が2人に見えていました。TWO和島だった。全然見えてなかったですね。でも倒れたくないと思って3Rは攻めたんですがダメでした」と、相手が二重に見えている状態だったと明かした。
さらに「和島の1回戦の相手、仕事しろよ! 全然仕事しないから新品の和島が来た。あれがラーセン(当初、和島と1回戦で対戦予定だった。新型コロナウイルスの影響で来日中止)だったらいい感じで削っている。いい感じのダメージを与えてくれていたのに。次の試合はあのタイ人とやりたいです。九州でやろう」と、1回戦で和島にKO負けしたアワターン・トー.モースィー(タイ)に八つ当たり。
そして、K-1世界王座獲得のラストチャンスだとも思われていた今回のトーナメントを終えて、今後どうするのかと聞かれると「僕はまだまだこれからが楽しみな選手ですね。ベテランとかそういうことじゃなくて、僕は“仙人”になる。相手の良さを消すようなね。今日でまだ全然いけると思いました。まだ全然動けますね」と、現役続行を宣言。
「まだまだこれからの選手なので、絶対にベルトを諦めないよ」と必ずK-1世界王者になると語った。まだまだファンを楽しませてくれそうだ。
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