タイトルマッチで再戦する王者・鈴木(左)と挑戦者・佐々木。前回は佐々木が勝利
2020年2月24日(月・祝)東京・後楽園ホール『Krush.111』の前日計量&記者会見が、23日(日)都内にて13:00より行われた。
メインイベント(第8試合)のKrushスーパー・ライト級タイトルマッチで対戦する、王者・鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)は64.8kg、挑戦者・佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)はリミットちょうどの65.0kgでそれぞれ計量をパス。
続いてタイトルマッチ調印式が行われ、会見に臨んだ両者。佐々木は「世間はコロナウィルスで騒がれていますが、こうして会見に(ファンが)来てくれるのはありがたいことです。自分自身も明日の試合が楽しみになりました」、鈴木は「やっとこの日が来たかって感じです。明日が楽しみです」と挨拶。
両者は11月のK-1で対戦しており、この時は判定3-0(29-28、30-28、30-28)で佐々木が勝利。鈴木は「前回負けてからめちゃくちゃ練習してきたので明日が本当に待ち遠しくて、一日でも早く試合をしたかった。前回負けてしまったが、負けた原因をしっかり考えて何が足りなかったか。そのうえでしっかり練習してきました。自分の中では原因を突き止めて練習してきたので、自分自身が明日は楽しみです」と、敗因をしっかり分析してきたので明日はそれを試したいとする。
挑戦する側でありながらリベンジを受ける立場の佐々木は「月日が経っているし、鈴木選手も一度やって僕のスタイルで感じたものもあるでしょう。お互い感じている部分あるので、それぞれ対策を練っている。でも前回が終わりじゃなくて、結果にとらわれず、僕は常に一段一段ステップアップするために過ごしています。勝つ自信がないとお互いにいいものは見せられない。お互いに勝ちたい気持ちがぶつかるからいいものが生まれる。しかもメインなので、お客さんを満足して帰すための結果を見せられたらいいなと思います。
一度やっていますが、相手の出方も多少は同じではないので一概に簡単とは言えないですから、2回目だから余裕だとかはないですね」と、再戦だからといって油断はないとした。
8勝(4KO)3敗1分の鈴木に対して、佐々木は24勝(6KO)17敗1分のベテラン選手。その立場から、リベンジを仕掛ける側と受ける側ではどちらが精神的に優位だと思うかと聞くと、「一般的には追われる側の方がきキツいと思われていますが、考え方次第ですね。チャンピオンは常に挑戦される立場で、同じジムの武尊はそんなプレッシャーを自分にかけ続けてそれを乗り越えて強くなっている。チャンピオンになることが終わりではなく、常にレベルアップして挑戦することが大事。そこで満足したら終わると思うので。だから僕はどちらが有利というのはないと思っています」と、どちらが有利とは言えないと答えた。
さらに「やはり常にモチベーションがどこにあるか。ベルトということも一つあるし(佐々木は奪取すれば2階級制覇)、お客さんに満足してもらえる試合がしたいというのは自分の中にあるのでモチベーションが下がる時期がない。常にワクワクしている。燃えています」と、再戦でもモチベーションが下がることはないと断言した。
一方、鈴木は「これで負けたら初の連敗、ベルトもなくなる。2度負けるのは完全な負け。状況的に追い込まれているが、自分は追い込まれた方が実力が発揮できる」と、背水の陣で臨むとする。
両者に試合までの24時間をどう過ごすのかを聞くと、佐々木は「ルーティンにこだわりはないですね。好きなように過ごしていく。家に帰れば息子もいますし、ここ何日間は1人で寝ていたので、パパと寝たいと言ってきてくれてそれがパワーになることを感じました。今日は一緒に練ようかな。寝てそれが力になれば明日に備えたい」と、息子と過ごしたいと答える。
鈴木は「自分はルーティンないのがルーティンなんです。こだわりがない。その時に食べたいものを食べます。ストレスなくやっているので、この後、食べたくなったものを食べてリラックスして過ごしますね」と、ストレスをかけないように自由に過ごしたいとした。
最後に佐々木は「コロナに躊躇してどうしようかと心配して迷っている方もいると思いますが、そういう方も損させない試合をします。そういう試合を明日鈴木選手と、そして全選手で見せていきたい、明日を楽しみにしていただけたらと思います」と、感染を恐れて会場に来ることを迷っている人がいたら、ぜひ来てほしいと呼びかける。
中村拓己K-1プロデューサーは「会場に来ていただける方は感染予防して欲しい。マスクの着用、手洗い、うがいなど。また、体調がすぐれない方は会場へ足を運ぶのを自粛していただくこともあります。帰ってからも手洗い、うがいなどをしていただければ」と、注意を呼び掛けた。
鈴木は「Krush王者として意地を見せたい。必ずリベンジします」と宣言した。