MMA
インタビュー

【RIZIN】朝倉未来と一問一答「2R KOが理想」「もっと女性ファンを増やすべき」=2月22日(土)浜松

2020/02/13 17:02
【RIZIN】朝倉未来と一問一答「2R KOが理想」「もっと女性ファンを増やすべき」=2月22日(土)浜松

「RIZIN.21」(2月22日・浜松アリーナ)に向けて2月13日、朝倉未来(トライフォース赤坂)が所属ジムで公開練習。その後、囲み取材に応じた。

同大会でメインイベントに出場する未来は、MMA16勝6敗1分のメキシコのダニエル・サラスと68kg契約(ヒジ有り)で対戦する。

弟の朝倉海をパートナーに2分1Rのミット打ちを行った未来は、終始オーソドックス構えでパンチを打ち込み、「もともと右利きで、右ストレートがノーモーションになっているので結構、一撃で倒せる。世界の強豪と戦うためにも今回、試験的に使ってみようかなと思っている」と、新たなスタイルを予告。

さらに、「判定にするつもりはない。ちょっとリスクを背負った形で激しい試合にして、理想は2R終盤にKO」とフィニッシュ決着を宣言した。

また、取材ではチャンネル登録が87.1万に達した自身のYouTubeと格闘技の客層の違いなどにも触れ、「PRIDEの全盛期は観客の半分くらいが女性だったと聞いている。やっぱり女性が格闘技を好きだともっと人気が上がるし、一般ファンも増えていく」と、独自の人気アップ案を語った。

「今回の相手も1回しかKO負けが無いので、倒しきれるかどうかが課題」

──試合が近づいてきました。調子は?

「いつも通りですね」

──68kg契約の影響は?

「影響はないです。フェザーよりは若干、楽ですね」

──大晦日のジョン・テイシェイラ・マカパ戦を越えて手応えは?

「完勝だったと思います。相手にいいところを出させずに勝てたので、普通に実力を証明できたと思います」

──今日の練習は終始オーソドックス構えでした。右の打撃の調子がいいと聞きます。

「そうですね。もともと右利きで、右ストレートがノーモーションになっているので、結構、一撃で倒せる、練習でも倒せたので、今回から両方使って──この間の試合(大晦日マカパ戦)で結構、いいのを入れても倒れなかったんですけど、これが右だったら倒れるかな、と思って、これから世界の強豪と戦うために、右も練習しています。今回、試験的に使ってみようかなと」

──対戦相手のダニエル・サラスもスイッチしてきます。どちらでも?

「どちらでも対応できますね」

──構え以外にもトライしていることはありますか。

「僕、寝技になってもパウンド系で──そもそも寝技になっていないんですけど──一本を取りに行く練習もしていますね。とにかくフィニッシュ力をつけようと」

──寝技(組み技)も強化している?

「レスリングが一番伸びていますね。そもそも下になっちゃダメだと思っているので下になる展開はないんですけど、上を取ったときにパウンドするスタイルなので、柔術技などで一本でフィニッシュするように心がけています」

──もしテイクダウンされてもスクランブルで立つ以外に寝技をやるかもしれない?

「いやでも下にならない。テイクダウンを取れたら大したものだなと」

──カード発表会見後、あらためてサラスの試合を研究してどのようにとらえていますか。

「去年の10月頃にやった試合(Crixus MMA 2で判定勝ち)を見て、結構、気持ちが強くてタフな印象ですね。でも、俺の相手じゃないかなって」

──それは穴がある? それとも全局面で未来選手のほうが上回っている?

「テイクダウンは取られないし、打撃は僕の方が強いのかな。ただ、今回の相手も1回しかKO負けが無いので、倒しきれるかどうかが課題になってくると思います」

──判定ではなく、今回はフィニッシュしたい?

「そうですね」

──浜松大会ではフェザー級に近い66.0kg契約で、ヴガール・ケラモフとカイル・アグォンが対戦します。GPを見据えて、気になりますか。

「2人とも強いので楽しみにしていますね。いずれやるかもしれないですね」

──浜松市長と会うことになるとは、以前は想像できていましたか。

「思いついてはいないですね。でも、特別な気持ちはないですね。宣伝が出来てよかったです」

──浜松から近い豊橋から友人たちも応援に駆け付けそう?

「もちろんたくさん来てくれると思います」

──そういった地元に近い会場でフィニッシュしたいという気持ちが高まっている?

「うーん、早すぎたら早すぎたで文句言われるし(苦笑)、絶妙な感じだやりたいんですけど、真剣勝負なので、そういう調整はちょっと難しいですけど、判定にするつもりはないので、ちょっとリスクを背負った形ですごい激しい試合にしたいなと思います」

──YouTubeで87万人のチャンネル登録者数があって年収も高まるなかで、格闘技へのモチベーションが下がるようなことはありませんか。

「下がるようなことはないですね、いまのところ。もともと格闘技も好きで始めていますし、お金だけの都合でやっているわけじゃないし、もっと強いヤツとやってみたいというのもあるし、そのへんの実力を証明したいというもありますね」

──フェザー級GPを見据えて、自分の実力を見せておきたい?

「GPは……あるんですかね? 僕はそんなにベルトに興味はないので、どちらかというと天心君がメイウェザーとやったようなメガファイトをやりたいですね。世界的に有名な選手とか、そっちの方が面白いんじゃないかと」

──Bellatorのフェザー級GPでコールドウェルが一本勝ちしましたが、ああいった選手は気になりませんか。

「うーん……まあ、そうですね。多少は意識はしますね」

──メガファイトは総合格闘技の試合?

「総合の試合……なのかな。分からないです」

──天心vsメイウェザー戦のようの試合も?

「明らかに自分が損するようなことはしないと思うんですけど、体重とかが合って、すごい盛り上がるような試合ならやるかもしれないですね」

──以前はコナー・マクレガーの名前を出しましたが?

「ああいうのは、現実味がないところで口に出しても期待させるだけなんで、ちょっと言えないですけど、やれればやりたいです」

──昔やんちゃだった時代から今有名になっていますが、アウトローの未来を背負って有名になるという意識はありますか?

「いや、その意識はないですね。一般的に見たら悪いことなんですけど、自分のやってきたことをそんなに後悔していないですし、自分らしく生きてたのを、周りがグレていたというだけで、その……いま不良みたいな子、ヤンキーみたいな子の代表としてやっているような気持ちは無くて、でも、そういう子たちも根はいい子が多いというのも知っているので、やりたいこととかが見つかればいいなと思います。それで僕の姿を見て励みになるのは光栄なことです。でも、“代表”だとは思っていないですね」

「格闘家が世間的に注目されるようになって、もっとリスペクトされるようになったらいいと思っています。そこで僕、考えたんですけど……」

──では、どんな人に見てもらいたいと思っていますか。

「自分が総合格闘家としてやっていて、総合格闘家を全員リスペクトしているので、たとえばラグビーが優勝して人気になったように、世間的に注目されるようになって、もっと格闘家がリスペクトされるようになったらいいと思っています。そこで僕、考えたんですけど、女性ファンをもっと増やしたら全体的にファンが増えるんじゃないかなと思いますね。YouTubeでも女性ファンがちょっと増えてきたんですよね。3%くらいだったのが、8%くらいになって、ちょっと少ないですけど相変わらず(笑)、でもだいぶ増えてきたんで、いいことだなと」

──女性受けは意識する?

「僕はあんまり女性受けしないタイプなので、何も努力はしないですけど、イケメンのファイターたちがもっと女性ファンを増やしてくれたら嬉しいなと思っています。なんか、PRIDEの全盛期は観客の半分くらいが女性だったと聞いているので、やっぱり女性が格闘技を好きだともっと上がるんじゃないかなと。“俺も強くなりたい”みたいな人も増えるだろうし、一般ファンも増えていくんじゃないかなと思いますね」

──そういう観客の男女比率とかはふだんから意識しているから、その数字を知っている?

「いや、調べたりはしていないですけど、パっと見、RIZINの会場も男性ファンが多いじゃないですか。だけど女性ファンを増やしたら、もっと観客が増えるんじゃないかなと言ったときに、RIZINの関係者が『PRIDEの全盛期は半分は女性だった』と聞いて、ああ、やっぱりそうだったんだなと思って」

──ふだんから観客席は意識している?

「観客席を意識したのは……YouTubeのためというか(笑)。YouTubeのファン層との違いはあるかなという分析を兼ねてやりましたね(笑)。YouTubeも動画毎にどんなファンが来ているのか、そういうのも一つひとつ勉強なので」

──当時といまで観客層が異なる理由の分析も?

「なんででしょうね。華のある選手が多かったんじゃないですか」

──そういうことは、女性の格闘技好きな人からもリサーチしたりもしますか?

「いや……(笑)、してないです。なんで女性が多かったんだと思いますか? やっぱり社会的な背景もあったんだと思います。いまは草食的な男性がモテるみたいなのがありますが、その当時は肉食的な強い男がカッコいいみたいな。最近またちょっと草食系から肉食系の強い男子がいいみたいになっているようなので、有名人でそういう人が増えてくれたらいいですね」

──ご自身は肉食系?

「僕は(格闘技を)やってるじゃないですか。僕は肉食じゃないです。見た目が肉食なので(笑)」

──さて、試合が続いてますけど、今回メインイベントです。それに関しては?

「メイン……そうですね。僕の試合を目的に観に来るお客さんが一番多いと思うので、やっぱり当日のなかで一番いい試合をしたいなって気持ちはあります」

──「絶妙なところ」でフィニッシュしたい、と。理想は?

「理想は2R KOじゃないですか。2R終盤で。シバター戦よりは長く。あれはあれで好評でしたけど(笑)」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント