2020年2月11日(火)東京・新宿FACEにて昼興行「RISE EVOL.5」が開催された。
メインとセミではRISEランカーでチームドラゴンの竹内皇貴と森香津眞が揃ってKO勝ち。ともにナンバーシリーズでの飛躍を誓った。第5試合ではフェザー級9位の津田鉄平(新宿レフティージム)がYUU(リアルディール)と延長に及ぶ激闘を展開。スプリットに割れた判定をベテランの津田がモノにした。
▼メインイベント(第7試合)スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R○竹内皇貴(チームドラゴン/同級7位)[3R 1分40秒 KO]×金剛 駿(FASCINATE FIGHT TEAM)
“不退王”の異名を持つ竹内はまるで足元に根が生えたかのようにその場に立ち止まっての打ち合いを繰り広げ、決して下がらないタフファイター。前戦は2019年11月にキム・ウスンに敗れた。
対する金剛は13日にRISEライト級王座に就いた原口健飛と同門で今回が初参戦。関西の大会を中心にキャリアを重ね、DEEP☆KICKではランキング入りも果たしている。2019年のRISEではユウジに1RKO勝利も、山畑雄摩、佐藤亮に判定負けしている。
1R、ともにオーソドックス構え。ジャブ&ローから入る金剛。右ローも、竹内も右ローを効かせ、オーソから左ミドルを当てる。
2R、右ロー、左ミドルで前に出る竹内に金剛は下がりながらも狙いすました右クロスでダウンを奪取! 立った竹内も右ヒザを効かせて反撃に転じる。
3R、ボディ打ちから左ヒザを効かせた竹内は一気に前に。右ヒザ、さらに左ヒザでダウンを奪うと、くの字に身体を折り曲げて立ち上がった金剛だが、竹内の左ヒザにダウン。レフェリーがKOを宣言した。
ベテランらしい腹を効かせた攻めで逆転勝利を決めた竹内は、リング上で、「冷や冷やさせてゴメンね。メイン任せていただき嬉しいです。メインで逆転で面白い試合できたと思います。前の試合は負けましたが、今年こそやってやろうと思っています。僕とチームドラゴンの応援をよろしくお願いします。もう新宿FACEには帰ってこれないように、ナンバーシリーズで頑張れるようにします!」とさらなる飛躍を誓った。
▼セミファイナル(第6試合)スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R○森 香津眞(チームドラゴン/同級4位、2018年RISING ROOKIES CUPスーパーライト級優勝)[2R 2分19秒 KO]×吉瀧 光(KING LEO)
森はRISEスーパーライト級4位。2018年RISING ROOKIES CUPスーパーライト級優勝を飾り、4戦4勝4KOと快進撃を続けていたが、2019年7月のスーパーライト級王座決定トーナメントで山口侑馬にKOで敗れ初黒星。同年11月にはプロデビュー戦の伊藤澄哉に敗れて連敗を喫した。
吉瀧は「THE OUTSIDER」「Wardog」にも出場した総合格闘技出身でアマMMAでは2戦2勝。キックでは北陸や関西の大会に出場。「DEEP☆KICK」ではKAZU(NJKF健心塾)を相手に判定1-1ドローとなっている。RISEには今回が初参戦。
1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突く両者。右ローから右ストレートの強打で森が先にダウンを奪う。
2R、右ローをこつこつと効かせる森。吉瀧は右を狙うがロープに詰めた森が右ストレート、左フックでKO。
リング上で森は、「デビューしてからずっと勝ってたけど去年負けてしまって、もう負けません。このまま注目してもらえればベルトを獲るんで、応援よろしくお願いします。最後にチームドラゴンの皇貴君出るんで応援、よろしくお願いします」と、王座獲りとチームでの勝利をアピールした。
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▼第5試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R○津田鉄平(新宿レフティージム/同級9位)[延長判定2-1] ※本戦判定1-1(28-30,29-28,29-29)延長(10-9×2,9-10)×YUU(リアルディール/2017年RISIN ROOKIES CUPフェザー級優勝)
ベテランの津田鉄平はRISEフェザー級9位。RISEでは、2018年7月に竹内皇貴に3R判定負け後、9月に安斎宙に判定勝ちも、2019年は2月に澤谷大樹、4月に門口佳佑、11月に拓也にいずれも判定負けで3連敗中。ランカーとして負けられない1戦だ。
対するYUUは2017年RISIN ROOKIES CUPフェザー級優勝。RISEでは2019年5月大会でYA-MANに3R判定負けしている。
オーソドックス同士の対戦。1R、オーソから左のヒザ、左ボディを効かせるYUUが前に。しかし後半、津田は粘り強く右ローを効かせ押し返す。
2R、ワンツーから右ローを打ち下ろす津田にYUUは後退。しかし残り30秒のコールにYUUも左ヒザ、左フックで反撃。
3R、左レバー打ちをダブルで当てる津田は右ローまで繋ぎ前に。しかしYUUも右ストレートをクリーンヒット! 判定は1-1三者三様のドローで延長に。
延長ラウンド、互いに退かない激闘に。右アッパーをクリンチボクシング気味に決める津田、左右のヒザのボディを突くYUU。判定は割れ、2-1(10-9×2,9-10)。敗者のYUUのみならず勝者の津田もヒザをマットに着くが激闘を津田が制した。
試合後、津田は「こんな試合で大したこと言えませんが、たくさんの応援でリングに上がることが出来てます。もっと大きなことを言えるように、35歳のおっさんですけどまだまだ成長して熱い試合をしてみんなが応援したくなるような選手になります」と汗を拭いながら語った。
▼第4試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R×嶋田将典(Stay Gold/同級11位)[2R 1分54秒 KO] ※右フック○常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/2016、2017年全日本学生キックボクシング連盟フェザー級王者)
1R、ともにオーソドックス構え。右ロー突く嶋田は、パンチ主体の常陸にカウンターの右ストレートでダウン奪う。嶋田の2度のこかしにはイエローカード。
2R、上下に散らし打ち合いに持ち込んでカウンターの右ストレートでダウンを奪い返した常陸。立ち上がり前に出てくる嶋田を詰めて左ミドルを効かせると、左右ラッシュから右フックでKOした。
逆転勝利を決めた常陸は、「ランキング戦で勝ったので、今年は全部勝ってタイトルに一歩でも近づけるように、ベルトに絡んでいきます。あと『GIRLS POWER』に負けないように、自分もナンバーシリーズ、WORLD SERIESに出られるように頑張ります」と力強く語った。
▼第3試合 バンタム級(-55kg)3分3R延長1R○匠朗(KSS健生館)[判定3-0]※29-28×2,29-27×Gang-G(ゴリラジム/大和KICK 55kg級王者)※山田直樹が急性虫垂炎のため欠場となり同門の匠朗が参戦
1R、ともにオーソドックス構え。左右のラッシュのGangに、匠朗は左のヒザ、左右から右下段蹴りとつなぐ。2R、詰めるGangに匠朗はヒザ。しかしGangの圧力は止まらず。匠朗は左ハイも。
3R、距離を詰めてパンチで上下に散らして右アッパー、左フックと当てるGang。離れ際に蹴りを狙う匠朗だが距離が足りない。試合終了間際、匠朗は下がり際にバックフィスト! 乾坤一擲の一撃でダウンを奪い、判定勝利。
試合後、匠朗は「とりあえず勝てて嬉しいです。これで今年2勝目。どんどん相手を倒して上にいきます。押忍」と安堵の表情を浮かべた。
▼第2試合 ライト級(-63kg)3分3R○大石健作(TEAM TEPPEN)[2R 0分32秒 KO]×廣野孝文(KING LEO)
1R、サウスポー構えの大石がコーナーに詰め、オーソドックスの廣野の左に合わせて左ストレートでダウン奪う。
2R、廣野の右の蹴りに左を合わせた大石がKO勝利! 試合後、大石は「今年はバチバチ倒してランキング上を目指します」と下剋上宣言。
▼第1試合 -52kg契約 3分3R×阿部秀虎(鷹虎ジム)[判定0-2] 30-29×2,29-29○高坂文都(TEAM TEPPEN)
1R、サウスポー構えの高坂は左の蹴り、オーソドックスの阿部は右ストレート。高坂はジャブから蹴りにつなぐ。2R、喧嘩四つで2度の高坂のローブロー。再開、阿部の入りに左ストレートを当てる高坂。3R、左前蹴りで止めて右ストレートを狙う阿部に高坂は左ストレート、左テンカオ、左ミドルと左の攻撃、判定2-0で接戦を制した。