キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】鈴木真治「お客さんに観に来て良かったと思われるような試合をして勝つことが僕の仕事」

2020/02/07 16:02

■相手が強ければ強いほど気づくことがたくさん出てくる

――今回はまさにタイ人選手との対戦になりました。タップロンにはどのような印象がありますか?

「僕よりも年齢が上で、強い選手たちに勝っていますし、タイから日本に来てあれだけ身体を保っているのは凄いこと。黙々と継続してトレーニングをし続けないと無理なことなので、真面目な性格の方なのかなと思います。僕は前戦で負けているにも関わらず、昨年には強い選手ばかりが集まった岡山の賞金トーナメントで優勝したばかりのタップロン選手といきなりやらせていただけるなんて、なかなかないことです。試合を組んでくださったKNOCK OUTの関係者、山口元気プロデューサー、相手のタップロン選手には感謝いたします。もちろん、試合では思いっきりぶつからせていただき、お客さんには観に来て良かったと思われるような試合をして勝つことが僕の仕事だと思います」

――タップロンは日本滞在歴は長いですが、いつか対戦相手するんじゃないかと意識したことはありました?

「強い選手だとは知っていましたが、RISEさんを主戦場にしていてヒジなしのルールでやっていたイメージがあり、僕とやることはないのかな? と思っていたので、そこまで意識したことはありませんでしたね」


――ファイトスタイルの印象を教えてください。

「一般的なタイ選手に通ずると思うのですが、相手のことをよく見て、なおかつ、相手にはこれがはまるな、こうやって戦えばいいなとわかって、すぐにそれができてしまう引き出しの多さは凄いなと。冷静に相手を分析して頭の中で考えた作戦をすぐに具現化するうまさ、強さはキャリアのある選手ならでは、ですよね」

――日本での戦いにも順応していると思いますか?

「そうですね。ヒジなしルールでもあれだけ強いということは、日本人選手のファイトスタイルなどを熟知しているからでしょう。タップロン選手は今までに凄い試合ばかりやってますが、印象的な試合は“ブラックパンサー”ベイノア選手との一戦目(2019年3月10日)です。あのベイノア選手を一発で倒す凄い勝ち方をしてましたよね」

――タップロン戦に向けて強化していることはありますか。

「新たなことをやるというのは限られた時間では難しいことなので、しっかりいつものことをやるだけです。あと、追い込みでもう身体が動かないと思った時に、タップロン選手の顔を思い出すと『これじゃダメだ!』と思って、高いモチベーションを持ってもう一歩踏み込んだ練習ができ、質も量も向上して自分を高めることにつながっています。そういう選手と戦わせてもらえるので、ありがたく思います。年齢もキャリアも上の先輩に胸を借りるつもりで頑張ります。前回の試合でもっとこうすれば良かったと思う部分があったので、それを直した試合ができるので今回の試合が楽しみです。前回のような失敗は繰り返しません」


――タップロン戦をクリアーして、今年はどういう1年にしたいですか?

「毎年同じことになってしまうのですが、ただ単に強い選手と戦って勝つことを目標にしていて、僕は自分をどこまで高められるか、自分の満足のためにキックボクシングをやっています。それで自分の力が落ちたと感じ始めたらもう引退だと思うので、その時が来るまで全力で練習してキックボクシング、ムエタイを追及し続けたいと思います」

――次が44戦目ですね。20代の頃よりも今の方が強くなっているという実感はありますか?

「20代前半と比べて、若干の反応、スピードは落ちたと思う気はするのですが、今で一番良いところは心をある程度コントロールできるようになったことです。あと、一発の威力も備わったと思うので、その2つがあることで総合的に20代よりも強くなっていると思います」

――今年は何戦したいですか?

「4~5戦はしたいですね。タイ人はもちろん、日本にも強い選手はたくさんいます。そういう選手とやらせていただけたら、自分を高めていられます。一人では気づけないことが、相手が強ければ強いほど、試合のやり取りでこういうことがやりづらい、こういうことがいいのかと気づくことがたくさん出てきます。そして、周りが見たいと思わなかったら組む必要のないカードなので、周りが見たいと思ってもらえる試合をしていきたいです」

――ファンにメッセージをお願いします。

「お忙しい中、応援に来ていただきありがとうございます。ファンの方の応援があってこその競技ですし、ファンの方の応援があればあるほど興行も大きくなり、レベルも上がってさらにいい物になっていくと思うので、ファンの皆さんに感謝の気持ちしかないです。キックボクシングをやらせていただきありがとうございます」

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