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レポート

【ZST】「ZST対THE OUTSIDER対抗戦最終章」は平信一が佐野哲也との接戦を制す。竿本樹生は10連勝、伊藤健一が足関節勝利、空道・安富北斗はMMAの洗礼浴びる

2020/01/30 01:01

▼第6試合KOKルール フライ級 5分2R
〇長野将大(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)
[判定2-1]
×小林 優(パラエストラ吉祥寺)

顔面へのパウンドがないKOKルール。“所イズムの継承者”長野は師匠の所英男と同じようにアグレッシブで動き続けるスタイル。対する小林は打撃に加えてバックチョークも得意とする。

1R、ワンツーからタックルで長野がテイクダウン、小林は下からアームロックを狙うと長野は前転して回避。しかし小林がバックを奪いチョークを狙う。長野はトップを取り返すと小林の片足を股に挟み、もう片足をつかんで寝かせようとする。小林は尻餅の状態から距離を取って立つと、長野が内股でテイクダウン。

しかしここでも小林が上手くバックテイクに成功。さらに長野は小林を前に落とすとハーフガードから立ってボディへ強烈なパウンド。さらにヒザ十字も仕掛ける。

2R、長野が左ストレートから投げで上を取るとハーフガードからパスしてサイドへ。小林は脱出すると回転するようにしてまたもバックを狙う。立った長野はパンチで小林をコーナーへ詰めて上を取る。スタンドの打ち合いでは長野の右フックが入る場面も。

グラウンドになると小林がアームロックを狙うが長野は腕を抜いて逆にアームロック。しかしここでも小林が上手くバックを取る。長野は立つも小林はバックを譲らない。長野が体をずらしバックから逃れたところでゴング。判定は2-1と分かれたものの長野に軍配。接戦をモノにした。

▼第5試合 ZSTルール 63kg以下契約 5分2R
〇直斗(総合格闘技宇留野道場)
[2R 2分40秒 三角絞め]
×原口 央(BRAVE GYM)

直斗はUFCにも参戦した俊一と、ZSTで活躍すると俊裕を兄に持つ清水兄弟の三男で兄たちと同様、ノンストップの寝技が武器。対する原口はかつてDREAMやRIZINで活躍した宮田和幸の弟子で、師匠譲りのレスリング力とフィジカルが持ち味だ。

1R、顔面前蹴りの直斗に原口はダブルレッグでテイクダウン。直人は立つと再びタックルに来た原口を受け止める。

しかし原口は低い体勢から足首を取ってテイクダウン。さらに再び立った直斗をがぶりから引き倒すと上からギロチンを仕掛ける。

直斗は脱出するとタックルに来た原口の腕を捉えてオモプラッタ。原口は前転して脱出するとまたもテイクダウン。そして立った直斗をがぶってなおもギロチン。しかし直斗はこれを抜け出すとバックを奪取。4の字クラッチを組んで顔面へパンチを振るう。

2R、タックルに行った直人をがぶって原口は1R と同様に首を捕らえて上を取る。直斗は立とうとするたびに原口のがぶりに捕まってしまう。タックルに来た原口を受け止めて直斗は下からアームロックを狙う、これは原口が抜け出すも、直人はすかさず三角絞めへ変化。原口は何度も体勢を変えて粘るも、最後はタップ。直斗が逆転の一本勝利を飾った。

▼第4試合 ZSTルール フェザー級 5分2R
〇木下尚祐(和術慧舟會 GODS)
[判定3-0]
×安富北斗(リバーサルジム新宿 Me,We)

安富は打撃・投げ・寝技もありの格闘技・空道の全日本王者。1997年5月13日生まれの22歳で、地元・北海道で小学2年生から2019年9月まで大道塾に所属し、これまでに第3回アジア空道選手権大会250クラス第3位、第5回空道世界選手権大会250クラスベスト8、2019全日本空道体力別選手権大会250クラス優勝など、輝かしい実績を持つ。

対する木下は荒々しいファイトスタイルが持ち味。2018年10月に山本空良に勝利も、2019年1月に直斗、8月に高須将大に敗れ、2連敗中だ。

序盤からパンチの打ち合い。すると安富の左フックがアゴを捉え、木下の腰がガクンと落ちる。木下はタックルに行くも安富は切る。しかし木下はさらに両足タックルへ入り、今度は安富をリフトしてテイクダウンに成功。安富は突き放すも木下がすぐに上を取り返し、マウントを奪ってパウンド連打。反転して逃げようとする安富のバックを奪うと木下はチョーク。安富は必死にチョークを防ぐ。終盤、安富が何とか脱出すると、スタンドで打ち合いとなりここでゴング。木下は終了後も安富にメンチを切りながらコーナーへ引き返す。

2R、左フックは木下。しかし安富も左フックを当てる。タックルに行った木下に安富はヒザを合わせるが、木下はヒザをもらいながらもリフトしてテイクダウン。

すぐにマウントを奪うとコツコツとパウンドを落としていく。安富もブリッジで脱出を試みるが木下のトップキープは固く逃がさない。木下は立ってパウンドを落とすと安富の脚をさばいてサイドポジションへ。

終了間際にはパウンドの連打から、立った安富にダメ押しのテイクダウンを決めて試合終了。判定は3-0で木下。空道のエリート安富にMMAの洗礼を浴びせた。

▼第3試合 ZSTルール バンタム級 5分2R
〇二之宮徳昭(クロスワンジム湘南)
[判定3-0]
×諏訪部哲平(和術慧舟會駿河道場)

スーツにサングラス姿、世にも奇妙な物語のテーマで入場の諏訪部は寝技を得意とするファイター。一方、二之宮は打撃を主体とする。両者は昨年、打撃なしのGTルールで対戦しておりドローに終わっている。今回は打撃ありのZSTルールで再戦となった。

1R、いきなりミドルの二之宮、しかしその蹴り足をつかんで諏訪部がテイクダウンに成功。亀になる二之宮のサイドにつくと寝技に引き込んでバックを奪う。ガッチリと4の字ロックを組んでチョークを狙う諏訪部。

しかし二之宮は脱出に成功し再びスタンドへ。諏訪部のタックルを切ってワンツーを当てる二之宮。さらにテイクダウンしてマウントを奪う。スタンドになると二之宮は逃げる諏訪部を追ってワンツー。諏訪部もフックを打ち返して応戦する。

2R、二之宮のワンツーが顔面を捉えるが諏訪部も逆に右ストレートを当てる。諏訪部はパンチからタックル、二之宮はこれを切ると前蹴りやインローも混ぜて何度もストレートを当てる。しかし諏訪部もしつこく組み付くと再びグラウンドでバックを奪取。

二之宮が立つも諏訪部がさらにグラウンドへ持ち込み、肩固めからバックチョーク、さらに腕十字から洗濯バサミと寝技の波状攻撃を見せる。

しかし二ノ宮は洗濯バサミを脱出すると逆に腕十字。諏訪部がクラッチを組んで耐える中で試合終了。打撃を効果的に当てた二之宮が判定で勝利した。

▼第2試合 ZSTルール フェザー級 5分2R
〇小川将貴(ピロクテテス新潟)
[1R 0分43秒 KO]※右ストレート
×古根川 充(U-FILE CAMP 登戸)

プロ修斗にも出場し、その髪型から“角刈り大将軍” の異名を取る小川と“Uの原人”古根川の一戦。

出だしは互いにジャブで距離を測ると、小川がオーバーハンドの右で距離を詰め、コーナーに押し込む。しかし距離が離れたところで古根川が逆にオーバーハンドの右!この一発がテンプルにさく裂し小川が崩れ落ちると、即座にレフリーが試合をストップ。古根川が衝撃の秒殺KO勝利を収めた。

▼第1試合 ZSTルール バンタム級 5分2R
〇上田直毅(パラエストラ東京)
[2R 3分30秒 三角絞め]
×若林康弘(SAI-GYM)

柔術茶帯の上田と新潟から参戦の“越後の寝技大将”若林、どちらもグラウンドを得意とするファイターだ。若林は三度笠に道中合羽で入場。

1R、上田の前蹴りをつかんで片足タックルに入る若林。上田はコーナーに押し込まれるも若林をギロチンチョークに捕らえる。若林はこれを外すと上からパウンド。

上田は足で突き放して立つと今度は若林が下になり再びグラウンドへ。下から腕十字を狙う若林に上田はパウンドを狙う。上田が立ち、強いパウンドを落としたところで1ラウンドが終了。

2R、互いにバックスピンキック。上田は前蹴りで若林を転倒させるとすかさずマウントを奪う。若林はロープを蹴って脱出しようとするが上田はしっかりとキープしつつパウンドを落とし、腕十字も狙う。

若林は何とかマウントから脱出するも上田は逃げる動きに合わせて三角絞め。クラッチを組みなおすとガッチリと極まり若林がタップ。上田が寝業師対決を制した。

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