キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】番長兇侍、1年間の試合自粛と引退を経て、人生を変えるチャンスに挑む「もう一度アップセットを起こす」=1月16日『ROAD TO KNOCK OUT vol.3』渋谷

2018/12/26 12:12
2019年1月16日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催される『ROAD TO KNOCK OUT vol.3』にて、茂木俊介(※追記 後日、茂木俊介が病院での検査で脳にダメージが溜まっていたことが判明。ドクターストップが掛かり欠場に。代わりに中尾満が番長と対戦することが決定)と対戦する番長兇侍の試合前インタビューが主催者より届いた。 その物々しいリングネームとは裏腹に、インタビューでは謙虚な言葉が並んだ番長兇侍。2017年3月5日、RISEでの憂也戦では体重超過しKO負け。「1年間は試合をしないようにしようと」と試合を自粛した結果、「抜け殻のようになって、キックボクシングを引退して就職した」という。そんなアップダウンからのキッボクシング復帰、そして白星を積んでの『ROAD TO KNOCK OUT』参戦。2010年K-1甲子園出場、アマチュア修斗でも戦った「番長兇侍」の戦いに向かう矜持とは──。 このリングネームを付ければ多少は男らしい人間になれるなと思って付けたのですが…… ――番長兇侍(ばんちょう・きょうじ)というリングネームが特徴的ですが、どのような意味があるんですか? 「高校の頃にジェロム・レ・バンナのTシャツを着ていてバックに“番長”と書かれていたんです。それでみんなから番長と呼ばれるようになりました。僕はゆとり世代のマイナス思考の人間なのでリングネームをそう付ければ多少は男らしい人間になれるなと思って付けたのですが……この歳になると恥ずかしいですね(笑)。ちなみに元悪だったということではありません」 ――兇侍というのは? 「ガンダムのキャラクターにキョウジ・カッシュというキャラクターがいましてキョウジという名前はかっこいいなと。適当に当て字をして兇侍になりました。ちなみにガンダムは見たことがありません(笑)。みんなから一発屋みたいだと言われますね」 ――11勝のうち8つもKOがありますが、KO率が高い秘訣は何でしょう。 「多少はこのリングネームの影響はあるのかなと。リングネームの割には全然行かないなとは思われたくないので、仕方なくアグレッシブにいっています(笑)。自分でもつまらない試合をしていると思うと、何とか盛り上げないといけない気持ちが出てきます。あと、ジムに MMA(総合格闘技)のクラスがあった時に MMAの練習を3年ほどやっていたことがあり、それでフィジカル面が上がりパンチ力がアップしたのかなとは思います。アマチュアMMAの試合では3戦して2戦は一本負けしました。その後、総合のクラスがなくなったのでキック一本に絞りました」 ――今回、KNOCK OUT初参戦が決まりました。 「キックボクサーだったらみんな憧れる舞台の1つなので、正直自分が出ていいのかな? とも思ったのですが、会長に言われて即答で『やりたいです』と伝えて出場を決めました」 ――謙虚ですね。KNOCK OUT出場が決まって周りの反響はどうでしょう? 「KNOCK OUTのような大舞台になると、格闘技に詳しくない友達でも知っていて、凄いねと言ってくれます」 ――練習面でも気合いの入り方は違います? 「自分の私生活からこれまでの中でも1番と言っていいぐらいに気合いが入ってます。RISE(2017年3月5日憂也戦)で計量オーバーして1年間自粛してましたが、復帰してからは『どこのリングでもいいので出して下さい』と会長に言っていて、どのリングに出てもモチベーションは高いものはありました。ですが、KNOCK OUTという舞台に出ることを考えるだけで緊張してしまいます」 体重超過の敗戦、自分の覚悟はこんなものだったのかと自暴自棄になった ――1年間も試合に出るのを自粛されていたんですね。 「憂也戦前には、それまでやっていたアルバイトを辞めて強い覚悟で臨んだ試合だったのに計量オーバーという結果で、自分の覚悟はこんなものだったのかと自暴自棄になってしまいました。RISEの方はまた頑張りましょう、と言ってくれましたが、自分の気持ちがネガティブになってしまい、1年間は試合をしないようにしようと。自粛していた期間は抜け殻のようになって、キックボクシングを引退して就職したのですが、またやりたい気持ちが戻ってきて今に至ります。復帰後、4戦していい間隔で試合が出来ています」 ――今回の相手、茂木選手にはどのような印象がありますか? 「昨年8月のKNOCK OUTでの不可思選手との試合を見たのですが、ムエタイスタイルながらローを蹴ってきて、自分なんかより強い選手だなと思いました。自分の勝率は20%ぐらいで低いと思いますが、初めてRISEに出させていただいたときの憂也戦(2014年9月28日)ではたまたまKO勝ちすることが出来て、RISE定期参戦を掴み取りました。もう一度アップセットを起こして、願わくはKNOCK OUT定期的参戦を狙いたいと思います」 ――8つ下の若い選手とやることに関してはどうでしょう。 「どちらかというと年上の選手とやりたいですね。僕も26歳になったので1つか2つ下の選手なら気になりませんが、そこまで年下の選手になると負けたくない気持ちが強くなります。ここで負けると友達から年下に負けた! と平気で突っ込まれます(苦笑)」 人生を変えるチャンス。適正階級の王者・不可思選手まで辿り着きたい ――KNOCK OUTでどんな目標がありますか? 「僕の同期はみんな結婚して家族を養っていたり、一生懸命仕事に打ち込んでいます。僕は学生時代に部活に打ち込んでいたということもなく、やっとキックボクシングで頑張り抜きたいという気持ちが出てきました。KNOCK OUTに出ることは人生を変えるチャンスだと思います。会長からの勧めもあって今回ウェルター級契約ですが、自分の適正階級はスーパーライト級なので、チャンピオンの不可思選手の位置に何とか行けるように頑張りたいと思います」 ――会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。 「自分は無名ですしつまらない試合をしたら、高いチケットを買ってきてくれたファンに非常に悪いので、アグレッシブにガンガンいきます。所属していた習志野ジムが『Hard worker』というジム名に変わり、僕が一発目の試合にもなるのでKO狙いで行きます!」(試合写真=RISE)
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