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レポート

【PANCRASE】藤野恵実が一本勝ちで悲願の王座戴冠!

2019/12/08 17:12
【PANCRASE】藤野恵実が一本勝ちで悲願の王座戴冠!

2019年12月8日(日)東京・新木場のスタジオコーストで「PANCRASE 311」開催された。

メインイベントの女子ストロー級暫定王者決定戦では、藤野恵実(FIGHT FARM/1位)がチャン・ヒョンジ(韓国/THE SSEJIN)に3R リアネイキドチョークで一本勝ち。悲願の王座戴冠を果たした。

セミファイナルでは、サイモン・オリベイラ(ブラジル)と対戦予定だった金太郎(パンクラス大阪稲垣組/2位)がギックリ腰により欠場し、金太郎と同門の三村亘(パンクラス大阪稲垣組)が67kg以下契約でオリベイラと対戦。スクランブル参戦した三村にオリベイラがギロチンチョークを極め、一本勝ちを決めた。

女子王座戦がメインとなった同大会では、女子の試合が本戦で2試合、プレリミナリーで1試合の計3試合が組まれ、第5試合のフライ級では鈴木万李弥が、階級を上げてきた法DATEに判定勝ち。プレリミナリーの女子ストロー級では初参戦の華蓮DATEがDIANAを判定で下し、プロデビュー戦を白星で飾っている。

▼第9試合 メインイベント 女子ストロー級 暫定王者決定戦 5分5R
〇藤野恵実(52.15kg/FIGHT FARM/1位)24勝11敗1分
[3R 3分
20秒 ]リアネイキドチョーク
×チャン・ヒョンジ(52.15kg/韓国/THE SSEJIN)3勝3敗

女子ストロー級暫定王者決定戦として、藤野恵実(FIGHT FARM/1位)とチャン・ヒョンジ(韓国/THE SSEJIN)が対戦する。

初代王者ヴィヴィアニ・アロージョがUFCに参戦しているため、女子ストロー級では暫定王者決定4人トーナメントが開催中だが、9月29日の『PANCRASE 308』で行われた1回戦では、藤野はブラジルのエジナ・トラキナス・オリヴェイラ相手に2R TKO勝利を収めたものの、もう一方のブロックでは、法DATE(Team DATE)が体重超過で試合中止に。チャン・ヒョンジは戦わずして12月8日大会の決勝戦進出を決めていた。

39歳の藤野は格闘家人生初戴冠となるか? 前戦では予告通り打ち合いに出て、左右ラッシュでトラキナスを金網に釘付けにし、トラキナスのバックフィストの自爆を誘っている。

対する25歳のヒョンジはMMA3勝2敗の“サモアンコリアン”。2018年7月には鈴木万季弥と韓国「Angel's Fighting 7」で対戦しスプリット判定で勝利しており、オーソドックス構えから蹴りよりも左右のパンチで圧力をかけ、出入りでの飛び込みとともに接近戦にも強いストライカーだ。

前戦、2019年4月の「URCC 77」のジェリ・ブラオン戦では判定負けを喫するも、シングルレッグテイクダウンやダブルレッグからクラッチしてのテイクダウンなど組みにおいても力強さを見せている。

接近戦で頭を下げて左右を振り回し打ち合いにも応じるヒョンジは、藤野と乱打戦になる可能性もあり、藤野にとっては打撃の進化とともに、得意の組みで上回り、ワールドクラスの実力を証明して悲願の王座戴冠を成し遂げたい。

入場で多くの女子ファイター・関係者らに囲まれてケージに向かう藤野。レフェリーは、2008年11月のVALKYRIE旗揚げ戦で対戦したWINDY智美が務める。

1R、ともにオーソドックス構え。ジャブストレートはヒョンジ。右回りの藤野も常に圧力をかけて右を返し左ボディストレートを入れる。ヒョンジは左インローで藤野に片ヒザを着かせる。2者藤野、1者ヒョンジ。

2R、右を被弾する藤野だが、右を当てて右で差して金網でついに組んだ藤野。がぶりから腹を出しギロチン、ゴゴチョークを極めに行くがヒョンジも防ぐ。力を使った藤野。3者藤野のラウンドに。

3R、プレッシャーをかける藤野はボディストレート。ワンツーから組みに行くが、ケージに押し込んだのはヒョンジ。金網を背にしながら右で差して体を入れ替えた藤野はフロントからゴゴチョークを狙い、藤野は引き落としてバックへ。リアネイキドチョークを極めた! 歓喜の藤野はケージの上に飛び乗りガッツポーズ。

悲願の戴冠を果たし、ベルトを腰に巻いた藤野は、「15年かかって、何回も負けて諦めそうになったけど、みんなが持ち上げてくれて……(言葉に詰まる)、あっち側に私も入りました。ありがとうございました」と周囲に感謝の言葉を述べると、川村亮コメンテーターに促され、「BBA、ナメんな!」の決めゼリフ。最後は浜崎朱加・紅絹・吉田実代ら女子王者ら多くの女子ファイター・関係者に囲まれ、ケージを降りた。

▼第8試合 セミファイナル 67kg以下契約 5分3R
×三村 亘(66.75kg/パンクラス大阪稲垣組)7勝3敗1分
[1R 1分14秒 ギロチンチョーク]

〇サイモン・オリベイラ(65.75kg/ブラジル/ASTRA FIGHT TEAM)17(5KO,10SUB)勝3敗
※金太郎(パンクラス大阪稲垣組/2位)はギックリ腰により欠場

セミファイナルは67kg契約試合。ギックリ腰で欠場した金太郎(パンクラス大阪稲垣組)の代わりに、同門の三村亘が緊急参戦し、バンタム級王者ハファエル・シウバと同門であるサイモン・オリベイラ(ブラジル/ASTRA FIGHT TEAM)と対戦する。

スプリット判定で3連勝中の三村は「気持ちでは絶対に負けない」ことが強みだといい、金太郎用に“仮想オリベイラ”としてシュミレートした動きを自身の試合にあてはめ、一気にランキング入りを目指す。

1R、2日前のオファーで参戦した三村は、開始早々にダブルレッグで金網まで詰めるが、差し上げるオリベイラは得意のノーアームギロチンへ。

首を外す三村だががぶりからヒザを突き上げるオルバイラは再びノーアームギロチン! 最後はケージを蹴って上になって絞め上げると三村が失神。オリベイラが金太郎の代役の三村に衝撃の一本勝ちを決めた。

ハファエル・シウバと同門のオリベイラは「アストラチームの皆さんにとても感謝しています」と旗を掲げた。

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