戦い方は、その人の生き方をそのまま表している
元RIZIN王者でフィニッシャーのマネル・ケイプの存在は、フライ級に平良達郎、堀口恭司、鶴屋怜の3人の日本人選手(当初は朝倉海もフライ級)を擁するUFCにとって、さまざまな選択肢を持つカードのひとつとなる。
「タイトル挑戦のチャンスが巡ってくるまで、随分と時間がかかった。その理由の一つとして、UFCがアジア市場を開拓したいという意向があるようだね」とコーミエーから問われたケイプは、「彼らはアジア出身の選手に何らかの成功を収めさせようと、あらゆる手を尽くしていた。でも、俺たちがその計画を狂わせちまったんだ。彼らにはこう言っておいたよ。『日本に行くなら、俺も連れて行けよ』ってね(笑)」と、UFC日本大会を開催するなら、自身の試合は欠かせないとあらためて主張する。
王座戦に向かうプレッシャーは無いという。
「100%、正直に言うよ。俺はプレッシャーなんて全く感じていない。“こうありたい”と願えば、そうなる。他のファイターたちや、彼らの所属するジム……そういったものと自分を重ね合わせることはある。自分にとって、この戦いが何を意味するのか。プレッシャーは全くない。これまでにもこうした瞬間を何度も経験してきたからね。もちろん、多少の緊張や不安を感じることはあるけれど、言った通り、僕はこれに情熱を燃やしているんだ。人生のすべてを、このために捧げてきた。そう、この瞬間のために。長い間、チャンスを阻まれてきたけれど……。神に選ばれた者だけが、たどり着ける場所があるんだ。人生の中で、誰にも知られていないような苦難をいくつも乗り越えてきた。じっと耐え抜いてね。沈黙を守ることを選んだんだ。そうやって、耐える術を学んだ。忍耐強さを身につけたのさ。本当に、徹底してね」と語るケイプに、コーミエーは「それは、君の戦い方にもはっきりと表れているよね。君はとても辛抱強い」と、フィニッシャーではあるが、そこに持ち込むまでに、根気強くチャンスを待ってセットアップする戦い方を評価する。
ケイプは「ああ、その通りだ。それは非常に鋭い観察だ。俺はよく人に言うのだけど、戦い方というのは、その人の生き方をそのまま表している。戦い方を見れば、その人の人間性がよく分かる。感情的になりやすい人の中にはいい人もたくさんいるけど、人生において痛い目を見ることが多い。人生とはそういうものだから。彼らは生き方も同じで、口調が荒かったり攻撃的だったり、軽率だったり無謀だったりする。俺は人生において、決して無謀なことはしない。何かをするにしても、しっかり考えた上で決断を下す。もし俺が誰かを傷つけたり、何か重大なことをしでかしたりしたとしたら、それは俺が深く考え抜いた末のことだ。決断を非常に重く受け止めている。二度考え、極めて慎重に行動するんだ。それに先ほども言った通り、俺はすぐにイライラしたりもしない」と、熟考の上に根気強く戦うことが信条だとした。






