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【UFC】マネル・ケイプがジョシュア・ヴァンとの王座戦を1月と示唆「レベルが違う、この試合は『簡単すぎる』」、再起戦の堀口恭司にもエール

2026/10/16 16:10
 元RIZINバンタム級王者で、現UFCフライ級1位のマネル・ケイプ(ポルトガル/アンゴラ)が15日、ダニエル・コーミエーのYouTubeに出演。  次戦が同級王者のジョシュア・ヴァン(ミャンマー)に挑戦するタイトルマッチになると明言し、「この試合は簡単すぎる」と、王座奪取に自信を見せた。  さらに、26年6月の前戦でケイプが3R TKOに下し、111月21日にアスー・アルマバイエフとの再起戦に臨む盟友・堀口恭司(ATT)について、「もしヴァン対キョージだったら、キョージが1ラウンドで彼を眠らせるだろう。キョージは再びタイトル挑戦への道を歩もうとしている」とエールを送った。 ヴァンは俺が『試合を拒否した』なんて話をでっち上げた。断ったことなんて一度もない  元UFC二階級王者のダニエル・コーミエーから、「世界最高峰のフライ級選手の一人、マネル・ケイプ。彼と初めて出会ったのは2015年か2016年頃、彼がレスリング技術を磨くためにアメリカン・キックボクシング・アカデミー(AKA)を訪れた時のことでした。キャリア初期からスターの片鱗を見せ、今やUFCでもスター選手となり、フライ級ランキング1位の挑戦者です」と紹介された“スターボーイ”ケイプ。 「“最高の一人”じゃない。“世界最高のフライ級選手”だよ」とDCに笑顔で返した。  コーミエーから「まず確認させてほしい。あなたはいまフライ級のナンバーワン・コンテンダーなんですよね? 次はタイトルマッチが確定している?」と問われると、「ええ、そうです。間違いなく。次は確実にタイトルマッチです。12月に戦う予定だったと思うけど、それだと少し早すぎるかな。おそらく1月になると思う」と、2027年1月にジョシュア・ヴァンに挑戦する予定だと語った。  ケイプは、24年24年7月にムハンマド・モカエフに判定負けも、同年12月のブルーノ・シウバ戦のTKO勝ちから、アスー・アルマバエフ、ブランドン・ロイバル、堀口恭司の4人をいずれもTKOでフィニッシュ。4連勝で王座挑戦を決めた。  ヴァンは、24年7月にチャールズ・ジョンソンに3R KO負けでUFC初黒星も、以降は8連勝中。25年12月に当時王者のアレッシャンドレ・パントージャに挑戦し、パントージャの左ヒジ負傷で戴冠。26年5月に平良達郎に5R TKO勝ちで初防衛に成功すると、9月の前戦でとパントージャの再戦に5R 判定勝ち、2度目の王座防衛に成功している。  両者は、SNSで長い期間、舌戦を繰り広げてきた。  コーミエーから「チャンピオンのジョシュア・ヴァンに『やっと隠れ家から出てきたか、坊や』って言ったようだね。さらに『“親父”と戦うかどうか迷ってたらしいな。でも、もう隠れる場所も逃げ場もないぞ。約束した通り、お前のオムツを替えてやるよ。俺は約束を必ず守る男だからな。チャールズ・ジョンソンよりも早くお前を眠らせてやる』とも」、とその言葉の真意を問われたケイプ。 「マネル・ケイプはいつだって“準備万端”だよ。常に戦う準備ができているんだ。チャンスがあればすぐに飛び込んでいける……そもそも、俺たちは戦うことになっていたんだ。ケイラ・ハリソンとアマンダ・ヌネスの時(※2026年1月『UFC 324』で王座戦が行われる予定だったが、ハリソンの首の負傷により延期)のことを覚えてるかい? あの試合が中止になった時、本来なら俺たちが戦うはずだったんだ。その時、体重を落とせるかどうか連絡が来てね。『落とせる』と答えたよ。それで、PI(UFCパフォーマンス・インスティテュート)に行って体重を測るように言われた。もちろん、体重は重かったよ。いつも俺は身体がデカいんだ。彼は俺のことをデブ呼ばわりしたよ。確かに体重はあるけど、PIに行って体重を落とせるかと聞かれた時、『もちろん落とせる』と答えた。間違いなく体重を落とせた。それなのに、何の連絡も無くて……。それから彼は、俺が『試合を拒否した』なんて話をでっち上げたんだ。断ったことなんて一度もないよ。俺はずっと彼を待っていたんだから」と、ヴァンとの試合を断ったことはなく、対戦を待ち望んでいたと答えた。  続けて、「パントージャとの試合を終えて、彼は気づいたんだろうね。自分がどれだけダメージを負ったか、どれだけ顔面にパンチをもらったかに。それに、“もしマネルがパントージャと同じように攻撃してきたら、自分は倒されてしまうかもしれない”と考えたはずだ。試合後に彼に向けられた質問を見ればわかるだろう。彼も、俺がナンバーワン・コンテンダーだってことはわかっているんだよ。逃げ場なんてないんだから。UFCが誰を対戦相手に据えようと、俺は戦うだけだ。相手が誰であろうと関係ない。目の前に立ちはだかる一人の男、ただそれだけのことだ。俺は誰とでも戦う。それがこの世界のやり方だ」と、一度は対戦の機会があったヴァンとの因縁を語った。 [nextpage] 「最初の2人を倒せばすぐにタイトル挑戦のチャンスが巡ってくるだろう」なんて考えていた  コーミエーは、UFC参戦当初はアジャストに苦しみながらも、約6年をかけて王座戦にこぎ着けたケイプに、「タイトルマッチまで、本当に長い間待たされたね。ジョシュア・ヴァン戦を控えていた頃のパントージャでさえ、『次はマネルの番だろ?』と言っていた。もう、そうなる以外に考えられない状況だ。偉大なチャンピオンであるパントージャがそう言ったことについて、どう感じている? かつて僅差の判定決着となった相手が、その後世界チャンピオンにまで上り詰め、その彼がタイトル挑戦のチャンスがあなたに来るべきだと後押ししてくれていることについて」と、デビュー戦でパントージャに敗れたケイプにUFCでの道のりを訊いた。  ケイプは、「正直に言うと、UFCに来た当初は、精神的な状態が万全ではなかったんだと思う。それに、リングからオクタゴンへと戦いの場が変わったこともあって、長い間ケージで戦っていなかったし、UFCのキャンバスはすごく滑りやすかったんだ(※RIZIN時代はシューズを履いていた)。自分のスタイルを調整することはできた。ただ、“おいおい、これはいつもの戦いとは全然違うぞ”と感じた。正直なところ、当初は“イージーすぎるんじゃないか”とも思っていた。もっと真剣にこの競技に向き合うべきだったんだ。相手を軽んじていたわけじゃない。どんなファイターのことも決して侮ったりはしない。ただ、自分の実力が相手よりはるかに上だということは分かっていた。当時の自分のライフスタイルは……そうだな、正直に言うと、かなり遊び歩いていたんだ。いわゆる“パーティーボーイ”ってやつだった。そう、人生を謳歌しすぎていたというか。遊びすぎていて、集中できていなかった。  相手より実力は上だったけれど、あの時期の出来事は、自分に何かを教えようとしていたのかもしれない。“そろそろ真剣に取り組むべき時だ”と気づかされたんだ。当時はUFCに来て、“最初の2人を倒せばすぐにタイトル挑戦のチャンスが巡ってくるだろう”なんて単純に考えていたから。  自分がどんなミスを犯したのか、何に取り組むべきなのかは分かっていた。以前世界チャンピオンになった経験があるから、どうすればそこにたどり着けるのかを知っているんだ。それに、俺はそういう家庭で育った。何よりもまず、懸命に努力することを誓うような家系だ。俺たちは名声や、何か特別なものに恵まれて育ったわけじゃない。もちろん、お金や、それによって得られるライフスタイルも悪くはないけど、何よりも俺たちはハードワークすること、そしてトレーニングすることが大好きなんだ。これだけは、誰にも奪うことはできまない。俺は決して現状に安住したりしないから。このスポーツの世界では、稼げるようになると気が緩んで、現状に満足してしまう人がいるよね。自分を甘やかしたりはしない。たとえ試合を一つ終えたとしても、やるべきことは分かっているし、どう取り組むべきかも理解している。 (パントージャからの評価について)彼らも、いまの自分がどれほど危険な存在であるか、どれほど脅威に近い位置にいるかを理解しているんだろう。だからこそこれほど鮮やかに相手を眠らせるような選手が、タイトルマッチを戦わないなんてことはあり得ないはずだ。ファンだって、相手を失神させるような試合が見たいはずだ。判定決着なんて誰も見たくないだろう?」と、23勝中、15KO・TKO、5一本勝ちと20戦をフィニッシュしている自信は、ハードワークから来ているとした。 [nextpage] 戦い方は、その人の生き方をそのまま表している  元RIZIN王者でフィニッシャーのマネル・ケイプの存在は、フライ級に平良達郎、堀口恭司、鶴屋怜の3人の日本人選手(当初は朝倉海もフライ級)を擁するUFCにとって、さまざまな選択肢を持つカードのひとつとなる。 「タイトル挑戦のチャンスが巡ってくるまで、随分と時間がかかった。その理由の一つとして、UFCがアジア市場を開拓したいという意向があるようだね」とコーミエーから問われたケイプは、「彼らはアジア出身の選手に何らかの成功を収めさせようと、あらゆる手を尽くしていた。でも、俺たちがその計画を狂わせちまったんだ。彼らにはこう言っておいたよ。『日本に行くなら、俺も連れて行けよ』ってね(笑)」と、UFC日本大会を開催するなら、自身の試合は欠かせないとあらためて主張する。  王座戦に向かうプレッシャーは無いという。 「100%、正直に言うよ。俺はプレッシャーなんて全く感じていない。“こうありたい”と願えば、そうなる。他のファイターたちや、彼らの所属するジム……そういったものと自分を重ね合わせることはある。自分にとって、この戦いが何を意味するのか。プレッシャーは全くない。これまでにもこうした瞬間を何度も経験してきたからね。もちろん、多少の緊張や不安を感じることはあるけれど、言った通り、僕はこれに情熱を燃やしているんだ。人生のすべてを、このために捧げてきた。そう、この瞬間のために。長い間、チャンスを阻まれてきたけれど……。神に選ばれた者だけが、たどり着ける場所があるんだ。人生の中で、誰にも知られていないような苦難をいくつも乗り越えてきた。じっと耐え抜いてね。沈黙を守ることを選んだんだ。そうやって、耐える術を学んだ。忍耐強さを身につけたのさ。本当に、徹底してね」と語るケイプに、コーミエーは「それは、君の戦い方にもはっきりと表れているよね。君はとても辛抱強い」と、フィニッシャーではあるが、そこに持ち込むまでに、根気強くチャンスを待ってセットアップする戦い方を評価する。  ケイプは「ああ、その通りだ。それは非常に鋭い観察だ。俺はよく人に言うのだけど、戦い方というのは、その人の生き方をそのまま表している。戦い方を見れば、その人の人間性がよく分かる。感情的になりやすい人の中にはいい人もたくさんいるけど、人生において痛い目を見ることが多い。人生とはそういうものだから。彼らは生き方も同じで、口調が荒かったり攻撃的だったり、軽率だったり無謀だったりする。俺は人生において、決して無謀なことはしない。何かをするにしても、しっかり考えた上で決断を下す。もし俺が誰かを傷つけたり、何か重大なことをしでかしたりしたとしたら、それは俺が深く考え抜いた末のことだ。決断を非常に重く受け止めている。二度考え、極めて慎重に行動するんだ。それに先ほども言った通り、俺はすぐにイライラしたりもしない」と、熟考の上に根気強く戦うことが信条だとした。 [nextpage] 俺と戦うなら、ヴァンはもっと勉強してこないと  9月19日には、ジョシュア・ヴァンが、アレッシャンドレ・パントージャとの再戦でパントージャに得意の寝技に持ち込ませず、最終回にはダウンを奪う判定勝ちで王座を防衛した。  試合後、ケイプは『もしあの試合の相手が自分だったら、もっと楽に勝てたはずだ』と発言していた。 「パントージャとヴァンの最初の試合は、パントージャのミスだった。ジョシュアのミスじゃない。でも彼は(再戦で)パントージャからダウンを奪った。あれはパントージャのミスだよ。あの瞬間から、彼は正真正銘のチャンピオンだったんだ。彼にとっては大きな飛躍になったはずだ。24歳でUFCの世界チャンピオンになり、大金を稼ぎ、母親や家族の人生を変えた。素晴らしいことだよ。もちろん、祝うべきだ。  ただ、ヴァンはパントージャに対してはかなり失礼な態度をとっていた。まだ若いからね。誰に対しても失礼な態度をとってしまうこともあるだろう。ただ、今忠告しておくよ。あいつに人を尊重するなんてことは不可能なんだ。だから、俺がこの世界での格の違いを見せてやるよ。マイク越しだろうが何だろうが、俺がどれほどのレベルにいるか分からせてやる」と自信を見せる。 「あいつは激しく戦ってはいるが、相手が俺となると話は別だ。もっと知識を身につける必要がある。俺と戦うなら、もっと勉強してこないと。彼にはそういうミスが見受けられる。彼の顔面や、あるいはスネを攻めていけば……そう、まるでパントージャが戦った時のようにね。本当に無謀な戦い方をしている。それでも相手に攻撃を当てることはできているようだが。  自分にどれだけのパワーと技術があるかは分かっている。だからこそ言えるんだ、この試合は『簡単すぎる』と。俺が『この試合は簡単すぎる』と言うとき、それは“本当に簡単すぎる”という意味なんだ。相手の動きは非常に遅く見えるだろうし、パンチを繰り出す動作も俺の目にはスローモーションのように映るはずだ。この試合は、アンデウソン・シウバ対フォレスト・グリフィン戦のようになるだろう(※シウバが1R 右ストレートでKO勝ち)。いや、すまない。フォレスト・グリフィンは好きな選手なんだけどね。  言っておくけど、レベルが違うんだよ。俺たちはもう長い付き合いだろ? 俺から見るとレベルが違うんだ。俺の方が上だよ。まあ、そのうち分かることさ。この言葉を覚えておけよ。いずれハッキリするはずだ」と、レベルに差があるとした。  その根拠は、前戦で難敵の堀口恭司をマットに沈めたところからも来ている。 「兄弟、俺は今、この階級で一番手強い相手を倒したばかりなんだぜ。いいか、よく聞け。キョージ(堀口恭司)はまた戻ってくる。あいつは別格のアニマルだよ。カラテガイのあいつと戦うには、相当頭を使わないといけない。知識も必要だ。あんなタイプの相手を倒すには、戦略が不可欠なんだ。彼の実際の戦いぶりを見れば、彼がどのレベルにいるのかが分かるはずだ。もしヴァン対キョージだったら、キョージは1ラウンドで彼を眠らせるだろうね。僕にはそう見えるよ。  このゲームのレベルの高さはよく分かっているよ。キョウジのこれまでの戦績を見てみるといい。誰と戦ってきたかを確認すれば分かるはずだ。彼は、最高峰の一人であるタギル(ウランベコフ)と戦ったんだ。最高レベルのタギルとね。結果は見ての通りだ。タギルの強さは本物だ。冗談抜きで、本当に強いんだよ。それにアミル・アルバジも。アミルのことを知らない人もいるかもしれないけれど、アミルはすごく強い選手なんだ。そのアミルも下した。そして今、彼はアスー・アルマバイエフと戦うことになっている(※26年11月21日)。タイトル挑戦への道を再び歩もうとしているわけだ」と、盟友の実力をあらためて高く評価し、王座戦線に戻って来る、とした。 「マネル、これからも頑張ってくれ。1月にオクタゴンサイドで君の試合を実況するのが待ち遠しいよ。初めてAKAに来た頃は、君はまだすごく若くて英語がかろうじて話せる程度で、すべてが上手というわけではなかったけど、すぐに馴染んだね。私はそのすべてをとても幸せに思っていますし、あなたのことを誇りに思います」とコーミエーからエールを送られたケイプ。果たして6年ごし、悲願の王座戴冠のチャンスは訪れるか。
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