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【RIZIN】ミックスとガジャマトフの計量ミスで試合順変更に。榊原CEO「主催者としても働き掛けをしていく」

2026/08/11 11:08
 2026年8月11日(火・祝)14時から東京・TOYOTA ARENA TOKYOで開催される『RIZIN.54』の前日公開計量が10日、都内にて行われた。海外から参戦のパッチー・ミックス(米国)とアリベク・ガジャマトフ(ロシア)の2選手が大幅体重超過で急遽、試合順が変更された。  メインイベント、第10試合のフェザー級(66.0kg)クレベル・コイケvs.秋元強真は、計量でクレベルが65.95kgのアンダーでパス。秋元は66.00kgのジャストでパス。  試合に向け、秋元は「ここまで何一つ後悔なくやってこれたし、もう覚悟も決まっているので。明日はお客さんが1万5千人くらい入るみたいで、またフル満員の会場をしっかり勝って爆発させるので、明日は皆さんよろしくお願いします」と爆勝宣言。クレベルは「今日はみんな来てくれてありがとうございました。明日は絶対にいい試合を見せるので皆さん見ててください」と好試合を約束した。 契約体重遵守に、最大限取り組んで行く(榊原CEO)  しかし、コメインと当初、第8試合だった国際戦でともに海外勢が計量ミス。  セミのバンタム級(61.0kg)で佐藤将光と対戦するパッチー・ミックスが63.85kgとまさかの2.85kgの体重超過。試合は条件つきで行われ、ミックスに「減点2」(※超過体重が0.5kg以上)が課された上で実施。ミックスにファイトマネーのペナルティのほか、佐藤将光が勝った場合、その結果を「公式記録」とすること。佐藤将光が負ける・引き分けた場合、記録は「ノーコンテスト」となることが発表された。  さらに、第8試合から第6試合に繰り下げられたフライ級(57.0kg)では、伊藤裕樹と対戦するアリベク・ガジャマトフが、58.75kgと1.75kgの体重超過のため、同じく試合は「減点2」からスタートで、伊藤が勝った場合、その結果を「公式記録」とし、伊藤が負ける・引き分けた場合、記録は「ノーコンテスト」となることが発表されている。  かわって第7試合から第8試合に繰り上げられた上田幹雄(108.15kg)vs.エドポロキング(116.30kg)、第6試合から第7試合となったスダリオ剛(118.25kg)vs.酒井リョウ(112.80kg)の「RIZIN JAPAN GPヘビー級(120.0kg)トーナメント1回戦」は4選手ともに計量クリアで試合はセット。  伊藤はクリアもガジャマトフの計量ミスによりフライ級戦は降格、上位カードをヘビー級4人に託すこととなった。  榊原CEOは、計量後SNSで「公開計量を実施しました! 大半の選手には、プロとしてしっかり契約体重を作ってくれたことに敬意を評します。しかしながら、トップ選手2名の体重超過は決して容認出来るものではありません。今一度、選手の事前の体重管理に対して、選手やチームだけに委ねるのでは無く、主催者としても事前に何度も注意を促す様な働き掛けをして、契約体重を遵守させられる様に、最大限取り組んで行きたいと思います。体重超過をした対戦相手との試合を受託してくれた佐藤選手、伊藤選手には心から感謝します。この体重超過問題を怒りのパワーに変えて大暴れしてもらいたいです!  今回の体重超過を受け、後半の試合順の変更を検討します。変更した試合順は決定次第、またお知らせしますので、少しお待ち下さい。明日は変わらず全10試合を実施しますので、どうぞご期待ください!」と、2選手の計量ミスと改善策、そして試合順の入れ替えを説明した。  試合前の本誌インタビューで佐藤は、「まずは1回上げるって決めてから、また落とすことにした心境は何なんだろうなって。あの頃に戻れるかって言ったら、蓋を開けてみないと分からないですよね。それにUFCのバンタム級は王座戦以外は61.2kg+1ポンド規定の136ポンド (61.68kg)じゃないですか。61.0kgのRIZINとは異なるから意外とキツいと思う。普通、選手が階級を上げる時って、減量がキツかったり、自分対相手を見てその方がいいっていう風に考えたりする。減量がキツすぎてやっぱりパフォーマンス出ないなって思ったのか……」と、バンタム級に戻すミックスの体重を危惧していた。  案の定の今回のミックスの計量ミスに「まずは凄い残念。というのは最高の状態のミックスと戦いたかったというのが凄いあって。(言葉を詰まらせ)2.8kgはベストの状態ではないと思う、俺は。彼は僕にSNSでこう言っていた。リスペクトする相手にはリスペクトする、と。これはディス・リスペクトだよ。俺とRIZINに対して。ただ、戦いは戦い。明日はしっかり試合で説教したいと思うので明日の試合楽しみに皆さん会場に来てください」と憤りをあらわにした。  公開計量で2.85kgの大幅体重超過が発表されたミックスは、「関係者の皆さん、ごめんなさい。ファンの皆様、榊原さん、そして佐藤将光選手へ申し訳ありませんでした。そんな中、明日は自分の仕事をしっかりしに、素晴らしい試合、素晴らしいものを見せたいと思っていますので、パッチー・ミックスの本来の力をぜひ明日見てもらいたいと思います」と謝罪したが、すでにペナルティを受けて割り切っているのか、公開計量時やツーショット撮影でガッツポーズを見せるなど悪びれず。  ファンに向けたSNSでも「計量も終わり、RIZIN 54への準備は万端です! 対戦相手、そしてボスである榊原氏に心からの敬意を表します! スポンサーの皆様、そしてアメリカや日本から応援に来てくださったすべての方々に心から感謝しています。絶え間ないサポートと絶えず励ましてくれるチームおよびマネジメントの皆さんにも感謝します。明日の夜、満員のトヨタアリーナで、日本のファンの皆さんに、人生最高の試合を披露し、私の持つ技の真髄をお見せするつもりです。フィニッシュを決めるスタイルを取り戻すことに、レーザーのように集中しています!」と、すでに気持ちを切り替えている。 [nextpage] 体重管理にいかに介入するか  前戦でフェザー級に上げての不甲斐ない試合、またRIZINルールへの対応など、日本マットを甘くみていた感のあるミックスだが、今回の計量前夜には、最終どのくらいの水抜きになっていたのか。計量日には腎機能の低下からか足がつり、まともに歩けない状態になっていたことが関係者への取材で分かっているが、2.85kgを残したことで、“最後のひと絞り”を行わなかったことは、ダメージを残さず試合に臨む形をとったとも言える。  一方、7日にマハチカラからウズベキスタンのタシケント経由で、東京入りしたガジャマトフは、扇久保博正戦の敗北から11カ月間のブランクについて、25年12月にヘルニアの手術をしたことを明かし、練習再開が4月。体重は増量していたが、5月には今回のフライ級戦のオファーを受けて、3カ月間を過ごしてきたことが分かっている。  試合4日前来日は、UFCのファイトウィークでの試合5日前現地入りよりは1日遅いものの、多くの団体で計量の前日入りとなっている状況を考えると、早めの対応だ。  また、今回のRIZIN滞在ホテルでは、2部屋を貸し切り、それそれにマットスペースを用意。パーソナルサウナも導入されていた。  ラスベガスのUFC PI(パフォーマンス・インスティテュート)では、朝倉海のように身体測定による適正階級のアドバイス、また試合前の選手のそれぞれの減量状況に応じたミールプラン「UFC Ignite」により、減量(Cut)、現状維持(Maintain)、増量(Build)に対応する塩分やタンパク質が調整された食事が提供されるが、それは高度な施設と潤沢な資金があってこそのもの。  榊原CEOが記した通り、今後は「選手やチームだけに委ねるのでは無く、主催者としても事前に何度も注意を促す様な働き掛け」をこれまで以上にしていくことになる。「試合1週間前体重」を公表している団体もあるなか、今後は団体がどのように減量に介入していくか。  北米では、水抜き前にキャッチウェイト戦の交渉が行われることも少なくないが、階級制競技の興味がそがれる部分もあり、その意味では今回の「ノーコンテスト」ルールも同様。特にタイトル戦線に繋がる試合では、「その試合が何キロで行われたのか」は、評価の重要なポイントにもなる。  前日計量の一瞬だけを通過して、リカバリーでより強く当日を迎えるのが現在のMMAで、当日計量なら“イコールコンディション”の競技としてより公平との考えもあるが、もはや当日計量のプロ競技・団体は少数に限られており、前日計量&リカバリー(戻し体重)制限無しがほとんど(※IBFでは前日計量後から試合当日朝までの体重増加を10ポンド/約4.5kg以内に制限する独自ルールが設けられている)だ。  今後、体重超過選手の場合は、当日の体重戻し幅を定めるなどの対処が必要になってくるかもしれない。何より通常体重が大きな選手は、急激な減量に無理が生じるケースが多く、そのためにも早めの試合オファーと、普段の体重管理が最も効果的な施策となりそうだ。それでも起こる体重超過に、いかにファン、ファイター、プロモーターが納得する形を作るか。今後の解決策に注目したい。
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