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【UFC】マクレガーに何が起きたのか? ダナ代表「5年も離れるのは過酷」、ホロウェイ「レフェリーに『試合を止めてくれ』と」、マクレガー「絶望の底にいる」

2026/07/13 10:07
【UFC】マクレガーに何が起きたのか? ダナ代表「5年も離れるのは過酷」、ホロウェイ「レフェリーに『試合を止めてくれ』と」、マクレガー「絶望の底にいる」

(C)Zuffa LLC/UFC

 2026年7月11日(日本時間12日)、米国ラスベガスのT-モバイルアリーナにて『UFC 329: McGregor vs. Holloway 2』(U-NEXTUFC Fight Pass配信)が開催され、メインイベントで、コナー・マクレガー(アイルランド)vs.マックス・ホロウェイ(米国)の「ウェルター級・5分5R」が行われた(※試合詳報・ハイライト動画はこちら)。

 マクレガーの5年ぶりの復帰戦にして、階級を変えての13年ぶりの再戦は、わずか69秒、マクレガーが右足を負傷して、レフェリーストップ。ホロウェイのTKO勝ちとなった。そのとき、何が起きていたのか。

◆「試合中『おい、これ以上何をさせたいんだ? 彼は子供を連れてきているんだぞ』とレフェリーに言った」(ホロウェイ)

 入場時にシューズを脱いで右足を着く際にバランスを崩したマクレガー。

 開始早々、サウスポーのマクレガーが遠間から走り込んでジャンプして左ハイキックを蹴った際に右ヒザを捻ったのか、尻餅をついたマクレガーは、立ち上がって2発目の左ミドルも再びスリップ。異変は明らかで、試合中に対戦相手のホロウェイは、レフェリーにストップをうながしていたという。

「『レフェリー、試合を止めてくれ。彼は戦いたがっていない』と言った。『彼の様子がおかしい』とね。一度は(倒れたマクレガーが)『戦え』と言ったから『分かった、立て』と言って俺は下がった。彼が立って後ろに下がった時、自分の足を掴んで叫んだんだ。『アーッ!』って。俺はレフェリーに『おい、これ以上何をさせたいんだ? 彼は子供を連れてきているんだぞ』と言ったんだ。傷ついた犬を叩きのめそうなんて思っていない」

 最後は、マクレガーが左足を上げて歩いて近づこうとして右足一本になったところで、声を上げて右ヒザを押さえて後退。レフェリーが間に入った。

 ケージトップに顔を伏せてうなだれるマクレガーだが、踵を返すとホロウェイとハグ。その後、両手で顔を押さえてしゃがみ込むと、ケージを後にした。

 納得のいかない表情のホロウェイだが、ウェルター級への挑戦は、手応えがあったようだ。「彼がいきなり蹴りかかってきたことに驚いたか?」と問われたホロウェイは、「いや、全く。サイドキックか何かで来ると思っていた。ただ、空中でスローモーションに見えたことに驚いたよ。“170ポンドの世界は面白いな”ってね」と、階級を上げてきたホロウェイにとって、マクレガーの動きはスローモーだったという。

 マクレガーが試合前に負傷していたのでは? との声には、「みんな怪我をしているんだ。このスポーツはそういうものだよ。もし100%で戦えるなら、それは恵まれている証拠だ。もし彼が怪我をしていたのなら、彼がいかに戦士であるかを示している。彼は莫大な富を持っていて、神を見つけ、家族もいる。それでも戻ってくることを選んだ。彼はワイルドな男だよ。冷やかしたりはするけど、一人の人間として尊敬しているよ」と、試合前であれ、試合中であれファイトスポーツに怪我はつきものとした。

◆「試合に臨む前、怪我は一切なかった」(マクレガー)

 事前インタビューで話していた通り、酒やドラッグ、暴行裁判などで疲弊していたマクレガーだが、メキシコでイボガインを用いたサイケデリック(幻覚作用のある)治療を受けて「自分の棺」や「死」や「家族の悲しみ」などをリアルに体感したことでトラウマを克服。また信仰心に目覚め、マインドセットの再構築を果たしたことを明かしていた。

 試合後、マクレガーはXを更新。

「ヘッドガスケットが壊れてしまった(※エンジンの重要な部品)。完全に破壊された。試合に臨む前、怪我は一切なかった。キャンプ中も、試合前のバックステージでも、キックを繰り出し、足を踏みしめてジャンプしていた。これはまったく予期せぬ出来事だった。今は絶望の底よりも深い闇にいる。まさに地獄としか言いようがない」と、事前に負傷はなかったと記した。

 続けての投稿でも「この試合に向けて、私は最高のコンディションで万全の準備を整えていたのに、今起こったことが信じられません。試合会場に向かう私の様子を見て“調子がおかしい”などという話は、まったくのデタラメです。私は冷静で、準備万端、そして自信に満ちていました。今起こったことに、ただただショックを受けています。悪魔が文字通り、私の目の前でじっと私を見つめています。私はそれに応じません。明日は教会に行きます。私はこれを乗り越えます。私は決して挫けません。私は戻ってきます」と、カムバックを宣言している。

◆「『引退を考えている』と言い始める選手は、その瞬間に引退すべきだ。まだコナーからそれを聞いてはいない」(ホワイト代表)

 一方で、試合後のダナ・ホワイトUFC代表は、「格闘技ビジネスについて少しでも知っている人なら誰でも分かることだが、この試合に至るまで大きな議論の的となっていたように、このスポーツから5年も離れるというのは過酷なことだ」と、マクレガーの復活は、簡単ものではなかったと振り返る。

「医師と話した感じでは、ACL(前十字靭帯)断裂ではないか」と、検査待ちとしたが、試合前からマクレガーが、深刻な怪我を負っていたのでは、という指摘には否定している。

「意味が分からない。記者会見の日、彼はバックステージから走ってきて、相手の目の前で急停止して睨み合っていた。額を押し付け合っていたよね。もし誰かが、この試合に至るまでに彼が弱っていたり、怪我をしているように見える兆候を見たなら──フェイスオフでは24時間で4,400万再生を超えたんだよ──誰かが何かを見つけたはずだろう。誰も何も見ていない。もし見ていたなら、そう言うはずだ。そんなことはあり得ない。(試合24時間前に何かが起きた可能性は?)分からない。ただ、医師は試合前に彼をチェックしていたし、記者会見でも計量でも素晴らしい状態に見えた」と、説明した。

 同時に、マクレガーの現役継続については、本人次第との見解を示している。

 会見で「かつて『選手がひどいダメージを受けていない限り、引退を勧めることはない』と言ってきましたよね。しかし、足の骨折、足の指の骨折、そして今回はACLの可能性と、怪我を重ねるコナーを見ていて、自分の身体に耳を傾けて引退するべきだと思いますか?」と問われたダナ代表は、「そうだね、まさにその通りだと思う」と、マクレガーが自身の身体と相談すべきとする。

 しかし、続けて「だけど、『引退を考えている』と言い始める選手は、その瞬間に絶対に引退すべきだ。まだ彼からそれを聞いてはいないし、彼はまだ公に話していない。彼が何と言うか見てみよう」と、ファイターは翻意すること、そしてマクレガーから引退については聞いていないとした。

 最近では、元UFC世界ライト級暫定王者のダスティン・ポイエーが、空港で公衆の面前で泥酔。引退後に身体的・精神的に現役生活から日常への適応が困難であったことを認めている。

 会見で「WWE(※UFCと同じTKOグループ・ホールディングス)にはウェルネスプログラムがあり、元レスラーや現役選手が引退後でも問題を抱えた場合に助けを得られます。あなたはダスティンと話しましたか? 同じような仕組みはありますか?」と問われたホワイト代表は、「我々も同じことをしている。そういった話は公にはしないが、我々も同じだ。問題を抱えた選手がいれば……多くの選手が抱えているが、我々がケアをしている」と、ファイターのトラブルに組織的に対処しているとした。

 69秒での幕切れ。試合後、ホロウェイはマクレガーとのトリロジーを約束している。

 下記は、試合後会見でのメインイベントに関するマックス・ホロウェイとダナ・ホワイト代表との一問一答だ。

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