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【UFC】元王者ショーン・オマリー「ホワイトハウスの芝生の上で戦う。正気とは思えないほど凄い」×7連勝中アイマン・ザハビ「人生において価値のあるものはすべて上り坂の困難な戦い」=6月15日(月)朝『UFC Freedom 250』ホワイトハウス大会

2026/06/14 14:06
 2026年6月14日(日本時間15日朝)、米国ワシントンD.C.のホワイトハウス南庭(サウスローン)にて、『UFC Freedom 250: Topuria vs. Gaethje』が開催される。  メインイベントはイリア・トプリアvs.ジャスティン・ゲイジーによる「UFC世界ライト級王座統一戦」。コメインはアレックス・ペレイラvs.シリル・ガヌの「UFC世界ヘビー級暫定王座決定戦」と、二階級の王座戦が組まれている。  アメリカ建国250周年の祝典と同時に大統領の80歳の誕生日を祝うものとして行われる同大会に向け、総額6000万ドル(約90億円)の費用をUFCが負担。サウスローンに特設された屋外での会場は4300人を収容し、ザ・クローと呼ばれる大型照明が設置された。ホワイトハウス前のエリプスでのパブリック・ビューイングでは、一般向けに約85,000枚のチケットが用意されている。  天候は日中に雷雨の可能性と強風の突風が予想されているが、会場のオクタゴン上部には屋根が設置されており、ダナ・ホワイトUFC代表は「雨が降っても、私たちは行く」と明言している。前日計量は全選手がパス。今大会の特別な「ファイト・オブ・ザ・ナイト」は両選手に40万ドル(約6350万円)。「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」は42万5000ドル(約6750万円)が贈られる。 ▼バンタム級 5分3Rショーン・オマリー(米国)19勝3敗(UFC 11勝3敗)エイマン・ザハビ(カナダ)14勝2敗(UFC 8勝2敗)※UFC7連勝中  王座戦以外にも、米国モンタナ州ヘレナ出身の元UFC世界バンタム級王者ショーン・オマリーと、両親がレバノンからの移民であるカナダ人のアイマン・ザハビによるバンタム級戦が組まれており、「異なるストライカー同士の戦い」は、ビッグマッチが組まれたホワイトハウス大会で異質な注目を集めている。  元同級王者のオマリーは、6連勝後のメラブ・ドバリシビリ戦で5R判定負けで王座陥落。2025年6月のリマッチで3R ノースサウスチョークで一本負けで2連敗中。現王者のピョートル・ヤンとは2022年10月に対戦し、微妙なスプリット判定でオマリーが勝利。26年1月にはソン・ヤドンを判定で下し、再起を遂げた。31歳。  UFC7連勝中のザハビは37歳。UFC8勝2敗(2KO勝ち)。カナダの名門トライスタージム所属で、兄はヘッドコーチのフィラス・ザハビ。レスリングでケベック州王者となり、柔術黒帯。アマチュアでボクシング・ムエタイのキャリアもあるオールラウンダー。25年5月に元フェザー級王者のジョゼ・アルドとの激闘で判定勝ち。25年10月の前戦でマルロン・ヴェラに2Rにダウンを奪われながらも反撃してスプリット判定勝ち。38歳。 「スイッチから変幻自在のフェイントとロングレンジのカウンターでKOスナイパー」のオマリーと、「高い防御力で倒されず、確実な有効打を積み重ねながらもタフファイトも辞さない」ザハビは、今回の試合をどうとらえているか。メディアデーでの会見の一問一答全文は以下の通りだ。 [nextpage] オマリー「アイマンは中に入って俺の足を蹴り、テイクダウンしようとするだろう。それは俺が格闘技を始めて以来、誰もが持ってきたゲームプランだ」 ──ショーン、スフィアでのメインイベント、パラマウントのデビュー戦、そして今回はホワイトハウスでの試合ですね。私たちはこれまであなたのスター性などについて話してきましたが、MMAのキャリアを追求すると決めたとき、このような瞬間を想像し、夢見ていましたか? 「ええ、もちろん。巨大な瞬間、ビッグカード。間違いなく、これが自分が這い上がってくる中で想像していたものだ。ただ、スフィアでの試合は勝てなかった(メラブ・ ドバリシビリとの初戦で判定負け)ので、あの瞬間を甘美なものとして振り返るのは難しいけど。ホワイトハウスのカードは歴史的だ。自分はメインイベントでもヘッドライナーでもないので、その点では少し違うけど、このカードに出場できることを光栄に思い、とても興奮しています。でも、そう。これこそが自分がUFCに入り、ビッグマッチを行いたいと想像していたものだ」 ──ホワイトハウスでの開催ということで、こなさなければならないメディアの量も膨大ですし、屋外での試合、準備など、これまでのビッグイベントの時と比べて、ここまでの盛り上がりに何か違いは感じますか? 「まだ、そこまで違うとは感じていない。今のところは、いつものファイトウィークのように感じている」 ──過去にアイマン・ザハビとの対戦を要求したことがあると言っていましたが、なぜそのタイミングで彼と戦いたかったのですか? そして今、実際に彼と戦うことになりました。スタイルの噛み合いですか、それともランキングでしょうか? アイマンと戦いたいと思った具体的な理由は何だったのですか? 「メラブとの2度目の試合の後、アイマンが俺に呼びかけたので、俺は『いいよ』と言った。でもUFCは『ソン・ヤドン)と戦え』と言ったので『分かった』と(オマリーが判定勝ち)。そして今回、この話が巡ってきました。俺はピョートル・ヤンと戦いたかったんだけど、今回は彼らは『アイマンだ』と言ったので『分かった』と答えた。つまり、このマッチアップは気に入っているよ」 ──アイマンがさっきここにいた時、「ゲームプランの多くはプレッシャー、プレッシャー、プレッシャーだ」と言っていました。あなたはカウンターパンチで人々を倒すことでキャリアを築いてきましたが、もし彼がその話し続けているようなプレッシャーを本当にかけてきたとしたら、それは2023年以来見られていないような、あなたの新たなノックアウトに繋がることになりますか?「完全にその通りだよ」 ──アイマンのような選手に対して、どのように準備をしますか? 彼はジョゼ・アルドとの大打撃戦で顔面を蹴り上げられたり、チト・ヴェラと激闘を繰り広げたりしてきました。彼がダメージに耐えられることは分かっています。そのような相手に対してどのように準備をしますか? 「15分のタイマーをセットして、15分間サンドバッグを殴り続けるだけさ。チトの耐久力は最高レベルだけど、俺がチトに何をしたかはみんなも見ただろ(大差の判定勝ち)。クリス・ モウティーニョのようなスタイル、前に出て、殴られても前に出てくる。彼にはそういうスタイルを予想している。ただ、俺の打撃に彼が耐えられるとは思わない」 ──(ラッパーの)リル・ディッキーやベニー・ブランコらとのポッドキャストはどうでしたか? 「素晴らしかった。彼らに会えて、一緒に過ごせて最高だった。素晴らしい会話ができて、楽しい時間だった」 ──会見でジョッシュ・ホキットがイリア・トプリアやアレックス・ペレイラと言い合いを始めたら? 「いや、俺には関係のないことだし。どうすればいいのか分からないよ。立ち上がって『クソ喰らえ』とでも言うべきか、どうすればいいのか本当に分からない。俺がイリアに何かするわけじゃない。彼は背は低いけど、それでもイリアだからね。だから、自分のことだけに集中するよ」 ──あなたのビジネスは本当に軌道に乗っているようだけど、3つ目のフレーバー(※飲料ビジネス)が出ましたが、トレーニング中にどれくらい使っていますか? この試合へのリードアップでも使っていますか? 「その質問、ありがたいね。とてもうまくいっているよ。今はアリゾナに住んでいて、この試合のために1日に何度もトレーニングしているから、電解質と水分(ハイドレーション)をたくさん摂っている。ココナッツライム、ラズベリー、マンゴー。大体毎日それぞれ1本ずつ飲んでいる。今は(試合に向けて)ペースを落としていて残念ながら減量を始めなければならない時期だけど。でも、ありがとう」 ──3つの中でどれが一番お気に入りですか? 「うーん、行ったり来たりだけど、おそらくラズベリーかな」 ──ファンから「赤・白・青」の髪型にしてほしいというリクエストがたくさんあったと言っていましたが、これは今週だけのルックですか? それともケージにもこれで行くのですか? 「“シュガー”らしさを保ちつつ、ファンが望む『赤・白・青』に応えたかったんだ。少し赤、ピンク、そして青を混ぜてみた。そこにシュガーの要素を入れたんだ。白はちょっと難しくて、他の色が滲んでしまうからね。だから、少しのシュガーと、少しのアメリカだ」 ──屋外で戦うことのユニークな課題は何ですか? また、予想していないアクシデントなどに備えて、特にどのような準備をしましたか? 「そうだね、湿度は本物(無視できない要素)だ。エアコンの効いた屋内よりも心拍数が上がりやすくなる。ファイターとしては、特定の局面で心拍数を低く保つことが重要なので、最大の敵は湿度だね。虫も楽しくはないだろう。ただ、オクタゴンの中に入ると、全く違うマインドセット、違う世界にいるので、そこまで気にはならないと思う。もし何千匹もの蚊がいれば別ですが、数匹なら心配していない。美しい日になって、完璧な展開になると思う」 ──あなたは常に、これらのカードにライト層を惹きつける存在でした。今回の「ホワイトハウス」という舞台において、あなたのブランドがさらに成長することへの期待はどのようなものですか? 「このホワイトハウスのカードがこれほど巨大である理由はそこにある。俺たちのことを誰も知らないような人々も、みんなが観ているからという理由でこれを観るだろう。“あっ、格闘技やってるんだ、座って観てみよう”という感じでね。そこで、このカラフルなキャラクターがオクタゴンに出て行って、美しいパフォーマンスを見せ、狂気的なノックアウトを決めるのを目にするわけだ。“よし、この男のキャリアを追ってみよう、ファンになろう”となる。それが今回の計画さ」 ──この後、トミー(マクミラン)と一緒に練習に行く計画ですか?(※トミー・マクミランはMMA10勝0敗・UFC1勝0敗。アリゾナ州に移住し、オマリーやヘッドコーチのティム・ウェルチと共にレッドホーク・アカデミーで共同生活とトレーニングを始めて以来、二人はチームメイトであり親友) 「そうだね。トミーは5週間後か6週間後にビッグマッチを控えているので、彼のためにそこにいるつもりだ(※7月18日のUFCでMMA11勝1敗・UFC1勝0敗のアルベルト・ モンテスと対戦)」 ──ショーン、もう屋外のオクタゴンに入って、キャンバスの感触を確かめることはできましたか? 「キャンバスやケージが今すでに設置されているのかどうかすら知らない。まだそれをやる機会は得ていないんだ」 ──ピョートル・ヤンと戦う前、あなたはマイケル・ビスピンに「もしピョートルに勝てば、すべてが変わる」と言っていましたね。そして今、ホワイトハウスでの試合を前にして、実際に変わったと思いますか? 「ピョートル・ヤンに勝ったこと、それがアルジャメイン・スターリングをノックアウトすることに繋がり、俺をタイトルマッチへと導いた。俺の人生、キャリア、すべてを完全に変えてくれたよ。だから、ピョートルからあの勝利を挙げたことは、間違いなく巨大なことだった」 ──ホワイトハウスはアメリカ合衆国の象徴です。アメリカ人ファイターとして、ホワイトハウスで競い合うのはどのような気分ですか? 「信じられない(insane)ことさ。ボストン、マイアミ、アブダビ、ベガスなど、さまざまな場所に行くのが好きだけど、違う場所で戦うのは楽しいもの。そして今、俺たちはホワイトハウスの芝生の上で戦う。正気とは思えないほど凄いことで、理解が追いつかない。いつかまた、これを上回る方法をどうにかして見つけなければならないね。できれば自分もその一部でありたい。でも、本当に素晴らしいことだよ」 ──ここで印象的な勝ち方をすれば、UFCはすぐにまたあなたにタイトルマッチ挑戦権を与えるべきだと思いますか? 「分からない。俺の次の試合……いや、次の試合はおそらくタイトルマッチになるだろうけど、次のタイトルマッチに俺が絡むかどうかは分からない。ピョートルとメラブの方向に向かっているように見える。自分が待つべきなのか、それとも別の試合を挟むべきなのかは分からない。これらの試合がどう展開するかを予測するのは非常に難しい。今は一戦一戦、目の前の試合に集中しているよ」 ──アイマンが試合を泥仕合に持ち込んで退屈な展開にするようなゲームプランを構築する前に、彼をフィニッシュすることが重要だと思いますか? 「全体として彼をフィニッシュすることが重要だと思う。15分という時間は、彼が俺を攻略するのに十分な時間だとは思わない。彼は中に入ってきて、俺の足を蹴り、テイクダウンしようとするだろう。それは俺が格闘技を始めて以来、誰もが持ってきたゲームプランだ。そのスタイルへの準備は非常によくできているよ」 [nextpage] アイマン・ザハビ「ショーンはタイミングとカウンター打撃の選手。目もくらむようなスピードは持っていないけど、優れたフットワークこそが彼の最高のスキルセット。ギャップに落ち込むことなくプレッシャーをかける方法は存在する」 ──アイマン、調子はどうですか? ホワイトハウス大会のここまでの盛り上がりの中で、今回の経験はあなたにとってどうですか? 「素晴らしいです。16歳の頃の自分は、いつかここにたどり着くことを分かっていましたし、これを夢見ていました。だから、今の(メディア対応などの)義務に対して文句を言う筋合いはありません。これもすべてプロセスの一部であり、自分の名前を世に広めるための一部です。私はこれまでのUFC7連勝をバックに静かに、あまりメディアの注目を浴びずに積み重ねてきました。皆に言っているのですが、自分はまるで映画『ロッキー3』のクラバー・ラング(※ミスター・Tが演じた)のようだと感じていました。黙々と仕事をこなし、試合に勝っているのに、誰も自分のことを知らない。それが突然、ドカンとここに、ホワイトハウスにいて、皆が“この男は誰だ? なぜここにいるんだ?”となっている。でも、そこには素晴らしいストーリーがあります。ちょうどYouTubeでドキュメンタリーを公開したばかりなので、もし私がどうやってここまで来たか知りたい方は、観てもらえると嬉しいです」 ──ホワイトハウスで戦うこと自体が特別なことですが、ホワイトハウスでショーン・オマリーと戦うというのはまた別の話です。彼は、MMA全体というよりは「彼の試合だから観る」というような、全く別の層の観客を惹きつけます。基本的には、彼の観客も手に入れることができるという点も、頭の片隅にありますか? 「ええ、彼の観客や、ホワイトハウスでの開催ということでこれまでUFCやMMAを一度も観たことがないような人々に露出されるのは良いことです。こういうビッグネームと戦うのが素晴らしいのは、より多くの注目(eyeballs)が集まるからです。ジョゼ・アルドと戦った時の経験は凄まじいものでした。アルド戦へのリードアップの時、私の母からも電話があって『なんてこと、あなたがジョゼ・アルドと戦うなんて信じられない。私はジョゼが大好きなの。もう20年も彼を観てきたわ。彼は長い間トップにいるもの』と言われました。モントリオールの多くの人々からも『応援しているけど、お願いだから彼をあまり酷く傷つけないでね』と言われました。そしたら、あの男(アルド)は私の頭を蹴り飛ばそうとしてきたんですけどね(笑)。  とても面白くて興味深かったです。あの試合のビルドアップ中には、たくさんの殺害予告も受け取りました。アルドには多くの熱狂的なファンがいて、私がオクタゴンにたどり着くことすら望まない人々がいたので、とても奇妙な感覚でした。それに比べると、ショーンのファンは概してはるかに親切です。殺害予告はゼロなので、それは素晴らしい。私をからかう人がいるのは全然構いませんが、殺害予告は常軌を逸していましたからね。でも、アルドは長い間トップにいた選手ですから、そういうものです」 ──それを踏まえて、あなたはアルドの打撃を切り抜け、チトの打撃も切り抜けてきました。ショーンが提示するもので、あなたがこれまでの数試合で直面してこなかった、異なるタイプの打撃の課題とは何でしょうか? 「異なるタイプの打撃の問題ですね。アルドはブギーマン(怪物)のようでした。彼は私がこれまで直面した中で最も速いストライカーで、そのスピードは信じられないほどでしたし、持っているもの全てを懸けて全力で打撃を繰り出してきました。彼の打撃には莫大なパワーが宿っていました。チトも狂気的なパワーを持っています。彼はUFCバンタム級史上最多のノックダウン数を誇ります。  ショーンに関しては、彼のパワーは、アルドやチトのように歩み寄って頭を殴り飛ばすような“一撃必殺”(one shot kill)のパワーだとは思いません。彼はどちらかというとタイミングとカウンターの打撃です。もしこちらがギャップに落ち込んでしまい、彼が予期せぬタイミングで当ててくれば、ダウンさせられ、意識を飛ばされるでしょう。彼は速いですが、アルドほど速いとは思いません。あの目もくらむようなスピードは持っていません。しかし、彼は優れたフットワークを持っています。フットワークこそが彼の最高のスキルセットだと思います。彼はリング内を本当によく動き回り、攻撃を当てて、相手の攻撃を食らわないようにします。  ですが、打撃は私の方が優れていると思っています。皆さんは驚くことになるでしょう。私の打撃はオーソドックスではないからといって、劣っているわけではありません。私の打撃は非常に型破りで変則的(unconventional awkward)であり、ユニークな問題を提示します。これはトレーニングルームで模倣するのが非常に難しいものです。彼に対して多くの問題を引き起こし、打撃の攻防で勝てるかどうか、見てみましょう。また、私は彼よりも優れたグラップラーであり、優れたレスラーでもあると思っています。私は2017年から柔術の黒帯ですし、長い間レスリングをやってきました。もしチャンスがあれば彼をテイクダウンしますし、そうでなければ終始打撃でいきます」 ──あなたのインタビューをいくつか拝見しましたが、あなたはショーンに対して「プレッシャー、プレッシャー、プレッシャーだ」と言い続けています。しかし、ショーンはカウンターの打撃が非常に上手いとも言いました。そのカウンター打撃に対抗しつつ、そのゲームプラン(プレッシャー)をどのように遂行するのですか? 「あまり詳細を明かしたくはありませんが、ギャップに落ち込むことなくプレッシャーをかける方法は存在します。それはすべてアプローチ(接近の仕方)の問題です。以前にも人々に話していたのですが、ショーンとメラブが最初に戦った時、誰もがメラブがタックルにくることを分かっていましたし、彼は毎ラウンドでテイクダウンを奪いました。そして彼らが再戦した時も、メラブがタックルにくることは誰の目にも確実で、疑いの余地はありませんでした。そしてそれをショーンが知っていたにもかかわらず、彼のコーチたちが知っていたにもかかわらず、私たち、そして世界中が知っていたにもかかわらず、メラブはそれでもテイクダウンを奪いました。  私は“知っていること”が重要なのではなく、“アプローチを理解し、それをアジャストすることが重要”だと考えています。ですから、ファイターは試合の中でアプローチを変え、遂行の仕方を変えなければなりません。ショーン・オマリー戦の1Rは、2Rのようにはならないでしょうし、3R目は2Rのようにはならないと予想しています。試合全体を通してアジャストしていくつもりです。メイウェザーが最も上手く表現していました。『最高のチャンピオンは、あらゆることに適応する』と」 ──あなた、あなたのお兄さん(名将フィラス・ザハビ)、そしてトライスタージムの面々は、ゲームプランの構築や、起こりうるあらゆる事態への対策が非常に得意です。屋外での試合、自然の要素、太陽、虫など、皆が話し合っているような環境に対して、どのように準備をしますか? 「私は13歳の頃からトライスターでトレーニングしているので、今年で20年以上になります。今年、初めてジムにエアコンが導入されたのですが、それはちょっとしたプラスでした。モントリオールのジムは、ワシントンDCと同じくらい、あるいはそれ以上に湿度が高いです。私はジムで湿度のない夏を過ごしたことがないので、長い間その環境への準備はできていました。そして、私はここ(現地)に2週間早く入りました。5月31日に来て、毎晩屋外でトレーニングをしています。DCの興味深い特徴の一つは、夕方になると湿度が上がるという点です。ですから、屋外でトレーニングをして、ここの空気に慣れ、景色を見て、ホワイトハウスの周りを歩き、すべてに慣れるようにしてきました」 ──日曜日(日本時間月曜朝)に勝利すれば、それはジョルジュ・サンピエールがマイケル・ビスピンを破って以来の、カナダにとって最大の勝利になると思いますか? 「私の中での最大の勝利は、やはりジョゼ・アルド戦だと思っています。アルドは史上最高の選手の一人(GOAT)ですし、彼は計量を8ポンドもオーバーしていました。私は自分が136.8ポンドを作った状態で、フェザー級の彼を破ったのです。彼を破った他のフェザー級選手たちは136ポンドを作っていません。そして、彼が135ポンド(バンタム級)に階級を下げた時は、耐久力が落ちていたと思います。他のバンタム級選手たちは、彼が以前ほどタフではなくなった状態で彼を破ったわけです。だから、アルド戦が私にとっての最大の勝利だと感じています。  今回の試合は、自分をタイトルマッチへと導くものなので巨大な勝利にはなるでしょうが、GOATの一人を破った瞬間というのは、おそらく私の人生で最も記憶に残る瞬間です。日曜日を素晴らしいものにしなければなりません。現時点では、まだ起きていないことなので『人生最高の瞬間』とは言えません。日曜日にそれが人生最悪の瞬間になる可能性だってあります。そこには常にバナナの皮(※滑って転ぶような罠)がありますから。雨が降るかもしれないし、滑りやすいかもしれない。どうなるかは見てみないと分かりません。ただ、私はこの格言を胸に生きています。『自分に運命づけられているものは、決して自分を外さない。そして、自分を外したものは、決して自分に運命づけられていなかったものだ』と。日曜日にどうなるか、見てみましょう」 ──ファイターとしてだけ留まっていたら絶対に学べなかったであろう、コメンテーター(解説者・放送関係)としてビジネスについて学んだことは何かありますか? 「いやあ、放送関係の人たちは本当に恵まれていますよ。メディアや放送の仕事をする時、毎回ファイターにインタビューしに行くと、コーヒーがあって、スナックがあって、皆さんのための控え室(グリーンルーム)がある。素晴らしいですよね? 素晴らしいですよ。時々、メディアがUFCを批判したり、UFCのやり方についてたくさん不満を言ったりしているのを見ると、面白いなと感じます。でも、結局のところ、いつの日か自分が引退した時にはそっち側(メディア・解説側)に回るのが待ちきれません。私にとっては、ナイスで快適な引退生活になるでしょうね」 ──あなたのお兄さんであるフィラスが、依怙贔屓をしていないことを示すために、他のアスリートよりもあなたに対してコーチとして厳しく接したというようなエピソードはありますか? 「兄は間違いなく全員に対して厳しかったです。兄はハードな男で、とてもタフな人物であり、チーム全体に対して高い基準を持っています。ただ、私に関して興味深いのは、スパーリングをしている時、私が攻撃を食らうたびに彼が『お前はストレートを食らった、フックを食らった、フックを食らった』と言ってくることです。練習中、たとえ1回でも攻撃を食らうというのは、彼にとっては大ごとなんです。だから練習ではそれを痛感しますが、それはすべて試合の夜に完璧であるためです。エラーの確率を減らすためです。彼が練習場で私に課してくれる高い基準には感謝していますし、それがあったからこそ私はここにたどり着けました。練習室で彼がハードルを非常に高く上げてくれなければ、ホワイトハウスでパフォーマンスを披露することなんてできなかったでしょう」 ──ところで、もしあなたが大統領だったら、自分の誕生日を国の祝日にしたいですか? それとも、自分の顔を硬貨に刻みたいですか? その2つのうちどちらかを選ばなければならないとしたら。 「硬貨に顔を刻む方ですね。そっちの方が長く、永遠に残ると思うので。硬貨に顔を」 ──ショーン・オマリーがSNSで「負けた方が、相手の国のタトゥーを体に彫るというのはどうだ?」とあなたに聞いていましたが、それについてどう思いますか? 「それはハラーム(イスラム法で禁止されている行為。許されているものは「ハラール」)です。イスラム教では身体にタトゥーを入れてはいけないことになっています。タトゥーを入れると、イスラム系の葬儀場に埋葬してもらえなくなります。ですから、私にとってはノーです。 ──とはいえ、負けるつもりはないですよね? 「負けるつもりもありませんが、それを賭け(ライン)に出すことはしません」 ──あなたは連勝中であり、ご自身でも言われたように、よりオールラウンダーであるという事実があるにもかかわらず、依然としてアンダードッグとされています。その立場についてどのように感じていますか? 「気に入っていますよ。気になりません。私は過去7試合のうち6試合でアンダードッグでしたが、そのすべて(7試合すべて)に勝ちました。アンダードッグであるということは、私たちのスキルについては何も意味していないと思います。これは明らかに人気投票のようなものです。彼は100万人のフォロワーがいて、多くの人が彼を知っており、彼に金を賭けるでしょう。彼は世界王者でもあったわけですから、それは理にかなっています。人生において価値のあるものはすべて上り坂の戦い(困難な戦い)です。私は偉大であることに挑みたいですし、最高の相手と戦いたいです。UFCでベルトを懸けて戦いたいのであれば、そこにいる最高の男たちと戦わなければなりません。もし人々が、彼(オマリー)が最高だと思っているなら、私は彼を倒すつもりです」 ──今回はGSP(ジョルジュ・サンピエール)があなたのコーナーに就くのですか? 「ええ、GSPは金曜日に到着して、日曜日はコーナーに就いてくれます」 ──アイマン、先ほど16歳のあなたがこのような瞬間を夢見ていたと言っていましたね。これまでの人生で払ってきたすべての犠牲を経て、今、あなたはホワイトハウスにいて、元チャンピオンでありビッグスーパースター(オマリー)と対峙します。目を閉じたとき、日曜日におけるあなたにとっての「完璧な夜」はどのように想像しますか? 「完璧な夜というのは、KOですね。KO勝ちこそが、私にとって起こりうる最高の出来事だと思います。なぜなら、ホワイトハウスでの開催であり、世界中の誰もが観ている中で、ショーン・オマリーをKOするというのは、私のキャリアを本当に一気に押し上げて(ローンチして)くれると思うからです。ピョートル・ヤンやメラブが持つベルトを懸けた戦いへと、私を確固たるものにしてくれるでしょう」
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