2026年3月28日(土)東京・後楽園ホール『Krush.188』のメインイベントにて、Krushスーパー・ウェルター級(-70.0kg)タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する、王者アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場) と挑戦者・璃久(シカGYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
アビラル「何も怖がらずにガンガン倒しに行く」
――今回はKrush王座の防衛戦ですが、タイトルを獲った小田尋久戦が去年の5月なので、10カ月前ですよね。けっこう前ですが、改めてあの試合を振り返ると?
「タイトルを獲ったのは初めてじゃなかったですけど、K-1 GROUPの舞台で、Krushのベルトを獲れたのはもちろんうれしかったし、小田選手は自分が負けてる璃久選手に勝ってチャンピオンになった選手なので、その選手に勝ったのはデカかったですね」
──その後は9月にアイメリック・ラジジ戦、11月にジョナサン・アイウル戦と、K-1で連戦でしたが、そこは残念な結果でした。
「そうですね。9月も11月もいいチャンスをもらってたんですけどそのチャンスを掴めなかったのは、やっぱり自分が弱かったですね」
──特に70kgは海外の強豪選手が次々に来るようになりました。そこで闘う中で、もっと強化する必要を感じているのは、どういうところですか?
「僕は最近、ずっとタイでの練習がメインになってるんですけど、そこのコーチとか、あと日本でいつも一緒に練習してる仲間とかと、その2試合についてはいろいろ話しました。簡単に言うと、自分の力を100%出せなかったというのが一番ですね。練習でやってきたことが出せなかったので。練習でやってきたことを出せたら、もちろん勝てるんですけど」
──今回は璃久選手との防衛戦になりました。璃久選手には2年ちょっと前、2023年12月に判定負けしています。その試合では、璃久選手についてどういう印象がありましたか?
「あの試合の時は、相手のことをナメてた部分もあったので、それで負けてたって感じですね。相手の『勝ちたい』という気持ちが伝わった試合でしたね」
──今回はチャンピオンとして迎え撃つわけですが、どう戦ってどう勝ちたいと思っていますか?
「Krushのベルトは持ってますけど、今は2連敗もしてるし、今回の相手にも1回負けてるので、チャンピオンじゃなくて挑戦者の気持ちで挑もうと思ってます。相手が前回よりもっと強くなってるのも分かってるし、挑戦者の気持ちで、また勝ちます」
──では自分からガンガンいく?
「簡単に言うと、そうですね。昔の自分を思い出して、何も怖がらずにガンガン倒しに行こうと思ってます」
──最後はどう勝ちたいですか?
「もちろん、僕と言えばKOなので、KOで勝ちたいですね」
──後楽園のメインは初めてですよね?
「いや、後楽園で試合すること自体が初めてです」
──あ、そうですか!
「Krush初参戦が去年の大阪でのタイトルマッチだったから。ジムの選手やタイ人のトレーナーが試合した時にセコンドについたことはありましたけど、自分が試合するのは初めてなので、楽しみです。後楽園デビュー戦で、昔のデビュー戦の頃みたいな自分を出せたらいいなと思ってます」
──ここで勝って防衛して、今年の目標は?
「勝ち続けたいですね。もうそれだけです」
──では最後に、改めてこの試合への“決意”をいただけますか?
「2連敗してるのに、いつも応援してくださるファンの方だったり、家族だったり、スポンサー様だったり、みんなに感謝の気持ちを込めて、いつも悔しい思いをさせているのも悪いので、今回はしっかり勝って、みんなと一緒に笑えるように、いい時間を過ごせるようにしっかり頑張って、28日は最高の日にして防衛したいです」
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璃久「ポスター剥がされたのはムカついた」
──昨年11月のK-1での試合は、直前で試合がなくなるというまさかの事態でしたが、その場、そしてその後も含めて、どう思いましたか?
「まあ、なったことはしゃあないんで。そこにああだこうだ言うてもしゃあないですからね。やっぱり相手があって成り立つ競技なんで。だから、そこに関しては別に。また改めてやればいいんかなとは思うっすね」
──もうすぐに、次に気持ちを向けられましたか?
「そうですね。アビラルが負けた時点で、次、あるやろなとは思ったんで。今はアビラルがベルトを持ってるんで、そこに行くやろなっていうのはあったんでね。だから試合がなくなったことにどうのこうのは、別に何もないですね」
──それよりも、この次の試合にもうしっかり意識が向いたと。アビラル選手とは二年ちょっと前、2023年12月に対戦して勝利しています。あの時の印象は?
「木村“フィリップ”ミノルとかともやってるし、和島(大海)さんともやった後やし、やっぱ強いなっていう印象はあったんですけど……どういう印象やろ? 僕もK-1デビュー戦やったんで、オイシイ相手やなっていうのはありましたね」
──やりづらさはありましたか?
「いや、やりづらいっていうのはなかったですね。手足が長いんで距離はありましたけど、蹴ってくるわけでもないんで、パンチになるよなっていうのもあったし。まあこっちも、いつも特に何か作戦を立てるわけでもないんで。その場の自分のノリと勢いでやったって感じです」
──では今回も作戦は特に立てず?
「今回もそうですね。でもやっぱり、2年前とは思い入れが違うんで。あの時は食えばオイシイなっていう感じでした。もちろん今回もその気持ちはあるっすけど、ベルトが懸かってるんで、やっぱり勝ちたいですよね」
──しかも、一度は王座決定トーナメントの決勝戦で近づいたけど、獲れなかったベルトですしね。
「そうですね。日本人ってホンマに、対世界になった時に、小田(尋久)も僕も……アビラルは日本人枠に入るか知らんけど、やっぱり誰も外国人に敵わないですからね。小田とか、もうあんなん潰れてもうてるし。アビラルも結局、今、K-1に出てる主流の人ら以下の選手に負けちゃうレベルなんで。あの外国人たちと同等にやるには、ここは乗り越えなアカン壁やなっていうのはあるんで。
あんまり先を見据えてどうとかは分からんすけど。ダリル・フェルドンクとか、それこそデング・シルバもそうやったし、ゾーラ・アカピャンとか、あんなん、それこそ食えばオイシイですけど、外国でも普通に勝っていける選手なんで。あのへんに勝たないとって思ったら、ここで負けたらなかなかキツいやろなっていうのはあるんで。日本人としては、もうここはやっぱり勝たないと。Krushのチャンピオンとして、あのへんと闘いに行きたいですからね」
──そのためにもKrushのベルトが欲しいと。
「もちろん。俺はベルト持ってないですから。アビラルはいっぱい持ってるじゃないですか。だからベルトが欲しいですね」
──このところ、K-1は世界路線を強化していて、特に70kgはいい外国人選手が増えたところも、モチベーションとして大きいですか?
「いや、モチベーションはあんまりでしょ」
──そうなんですか?
「だって、あんなん連れてこられたら、それこそ日本人は何もできなくなっちゃいますよ。だってアカピャンだって結局、あの中に入ったら微妙じゃないですか。俺はそのアカピャンに、普通に倒されてるんで。しかも70kgは今、世界でトーナメントやってるじゃないですか。この間優勝した、あのでっかいヤツ(ジョナス・サルシチャ)も出てきたし。あんなん来られたら、もうたまらんすよね。ちょっとレベルの差がありすぎて、このままじゃ盛り上がらんすよ、本当に。まあでもね、ちょっとここで勝たんとアカンなとは思ってます。K-1うんぬんはちょっと置いといて、まずはKrushタイトルを獲ります」
──試合に注目してほしいということで、SNSでの発信も増やして、住んでるマンションの掲示板にポスターも貼って、剥がされたりしてましたよね(笑)。
「めっちゃチェックしてますやん(笑)。ポスター剥がされたのはムカつきましたけど、また貼ったろかなと思ってます」
──何度でも頑張ってください(笑)。
「もう、そんなんしか抗えないんでね、このままやと注目度も低いし。でも逆に、申し訳ないですけど、僕とアビラルがああやってボーン!ってポスターに載って、メインでやらせてもらえるのはすごくありがたいですよ。僕もKrushとかK-1は昔から見てるから、ファンとして。ただ、その目線で見た時に、他にオモロい試合ってどれなん? って思うんですよ。かといって、『お前はお客さんを呼べるんか』って言われたら、僕もなかなか大阪から東京に来てもらうのはキツいっていうのもあるんで。でも、ちょっとでも認知してもらえるように、何かしないととは思ってるんで」
──それは大事なことですよね。
「僕ももう時間はそんなにないんで、自分の価値を上げるためにもホンマにタイトルは必要ですからね。それを獲るところを、たくさんの人に見てもらいたいし」
──それはそうですね。では最後に、改めてこの試合への“決意”をいただけますか?
「やっぱりメインなんで、最後まで残って見ていってほしいし、会場に来てくれる人の足を止めたいですよね。パッとABEMAつけた人とか、会場に来たら僕らがやってたっていう人も、『オモロそうな試合やな』って思って足を止めれたら、僕らの勝ちなんで。で、やっぱりそうするには、打ち合うしかないし。ただ、去年のKrushの王座決定戦で、ホンマに思ったんですよ」
──何をですか?
「やっぱり、勝とう勝とうということばっかり思ったらアカンのですよ。『勝ちさえすればいい』みたいな試合はホンマに白けてまうし、そんな試合じゃ自分のよさが出えへんというか。もう外国人にも倒されてるし、倒されることは別に怖くないんでね。レフェリーもおるし、セコンドもおるし、倒されても助けてもらえるんで、盛り上げたろうと思いますね。でもそれを思いすぎたらまた固くなるんで、気負わずに、みんなに応援してもらえたらうれしいかなと思います」
──分かりました。
「アビラルがこのままベルトを持っとっても、やっぱセンターには行けないんすよ。アイツ、外国人に勝てへんから。日本人のオッチャンばっか倒して。僕は奇跡的にモハメド・ブタザに勝ってるんで」
──奇跡じゃないと思いますよ(笑)。
「いや、奇跡でしょ。まあそういうのも踏まえて、オモロい試合になると思うんで」