世界最強の選手であることを証明したい

――先ほどの投げについて、未来選手がそれでも足をかけさせずに何度も立ち上がっていたことに対して驚きはなかったですか。
「ひとつ訂正しますが、彼に対して私は彼に怪我をさせるために投げたことはありません。私は試合がもっと盛り上がるようにそういう投げの連続をしました」
――最後にテイクダウンをしたときハーフガードになったと思いますが、そのときにそのままラフに殴るのではなくパスガードして相手のバックをとりました。一気に決めてしまおうと思わず、その手順をとったのですか。
「そうですね。彼を後ろからグラウンドに落とそうとした瞬間、支配しているということを自分で理解して、これで見事に終わらせるということを目的として、それを狙って打撃を連続しました」
――朝倉選手を、ストライカーとしていい選手と評していましたが、仮に打撃勝負になっても、自分が有利、勝てるという感覚がありましたか。
「打撃だけをするということはない、つまりボクシングではなくMMAなのでそのルールに基づき総合的にパフォーマンスを見せます。でもどの技でも私は相手の上を行きます」

――短い時間でしたが、朝倉選手の打撃でこれはちょっと危ないなとか、リスクがあるかなと思った攻撃はありましたか。
「左手を結構注意しないといけないと常に考えていました。サウスポーの選手は私にとってはちょっと厄介でした」
――それは左ストレートや左フックなど左の攻撃のことを言っていますか?
「そうです」
――今回も怪我もなさそうです。日本のファンはもっとシェイドゥラエフ選手の試合が見たいだろうと思いますが、来年は最大で日本で何試合くらい戦いたいと思っていますか。
「最近日本のファンの皆さんが結構増えていて自分自身それを感じています。日本のファンの皆さんのおかげでモチベーションが上がっています。ファンの皆さんには本当に心から感謝します。そのファンの皆さんの期待に応えられるように、より素晴らしい面白い試合をしたいです。3回試合をしましたが、3試合とも怪我なく無事に終わりました。試合自体は簡単でしたけど、その試合に向けた準備が結構大変で厳しかったです。だからこれからも2026年もしっかり準備してトレーニングして試合していきたいです。現時点では26年にこのような試合を行いましょうという交渉はありませんけど、私に言わせれば、私は毎月試合をしたいです」
――いまの段階で、キャリアの最終目標は?たとえば、RIZINのベルトを防衛しつづけることなのか。どういったものを持っていますか?
「私の目的はこれからもRIZINと一緒に、他団体、グローバルのトップ団体の選手と戦って世界最強の選手であることを証明したいです。他の団体の選手とも戦い、PFP(パウンド・フォー・パウンド)(を決める)、そういう試合をしたいです」

――今回の試合にどのような作戦で挑まれたのか、この試合に挑むにあたりどの部分を強化して挑んだのか、そこを教えてください。
「この試合に向けて私たちは徹底的に準備してきました。基本的に毎日の日々のトレーニングをしっかり進めて、スケジュールをちゃんと厳しく管理して準備していました。予定としては3Rフルで戦えるように準備してきましたけど、今回運良く1R早期フィニッシュができました」
――技術的な対策などはあったのですか。
「この試合だけじゃなくて、すべての試合に対して特別に技を強化したりすることはないです。ご存知の通りMMA、総合格闘技なので、レスリングもストライキングも全ての技をしっかりと練習してきました」
――RIZINの歴史のなかでも最もスペクタキュラーな試合をしていると思いますが、同意してくれますか。
「もちろんです、同意します」
――あなたの国の出身選手で、女子ではUFC王者のワレンチナ・シェフチェンコがいますね。あなたは、男子として彼女と同じくらいのレベルの選手であると思っていますか?
「もちろん、彼女と同じくらいのレベルの世界トップのレベルの格闘家になりたいです。ただ単にトップレベルの王者だけじゃなくて、そのチャンピオンベルトを何回も防衛した選手になりたいです」


