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【RIZIN】扇久保博正、「強い相手」と戦い勝つことを追い求めてきた19年目の元谷友貴戦「僕の生き様をみせる」

2025/12/24 19:12
【RIZIN】扇久保博正、「強い相手」と戦い勝つことを追い求めてきた19年目の元谷友貴戦「僕の生き様をみせる」

(C)RIZIN FF

 2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナで『Yogibo presents RIZIN 師走の超強者祭り』が開催される。

 メインイベントではフェザー級王者であるラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)に朝倉未来(JTT)が挑戦する他、ライト級、女子スーパーアトム級、バンタム級でもタイトルマッチが行われ、フライ級では王者を決めるため7月から行われてきた10人トーナメント「RIZINフライ級ワールドグランプリ」の決勝戦で、扇久保博正と元谷友貴がタイトルをかけて激突する。本誌の元谷インタビューに続いて、扇久保インタビューを公開。

▼RIZINフライ級(57.0kg)選手権試合(フライ級GP決勝)5分3R
扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)29勝8敗2分
元谷友貴(アメリカントップチーム)39勝12敗

 2006年プロデビューの扇久保と2011年デビューの元谷はそれぞれ修斗とDEEPで二階級制覇を達成し、RIZINでも長くトップで戦って来たベテラン。扇久保は2021年にRIZINバンタム級GPで優勝経験を持つが、両者ともRIZIN王者のベルトを巻いた経験はなく、どちらが優勝しても悲願の戴冠となる。

 GP1回戦でホセ・トーレス、準決勝でアリベク・ガジャマトフという海外の強豪との連戦をいずれも判定で下した扇久保は、「1回戦(7月27日)から2回戦(9月28日)の間が短くてあまり休めなかったけど、決勝戦までは3カ月あるので、今回は試合後3週間はしっかり休んでました」という。

「勢いでやる選手に、僕は弱い」と吐露していた扇久保は、前回のガジャマトフ戦前に「自分の今までのその弱いところを克服したいという気持ちがありました。そういうものも含めて、ガジャマトフに勝ったっていうことがすごく自分の中で大きかった。今まで負ける試合っていうのは幻想に飲み込まれちゃっていたので、今回はそれを乗り越えられた、精神的に強くなったかなと思います」と、優勝候補の一角を打ち破った対戦を語る。

 38歳にして自身の殻をまたひとつ破った扇久保は、決勝戦で、元谷友貴との6年ぶりの再戦に向かう。

「もう6年前とは別人じゃないですか。特にレスリングの面では、あの時と比べ物にならないぐらい(元谷は)腰も強くなって自分からもタックルに入ってきますし。だからお互いに進化して強くなってると思います。全然あの時の元谷選手は参考にならないと思っていて別人と戦うつもりでいます」と、元谷と同様に、扇久保も初回の対戦時とは全く異なると口をそろえる。

 今回の元谷戦は、適正階級での再戦となる。その思いを扇久保は、「6年前に『フライ級で日本で一番』って言うためには元谷選手に勝つことだって自分で思っていたんですけど、あの時戦ったのはバンタム級で、そこから6年の時を経て再戦になって、ここに来てあの時の思いを果たせる『本当の意味でフライ級で一番』って言えるチャンスだと思ってます」と語る。

 公式戦39戦29勝8敗。そこには、2016年のTUFでのエンカジムーロ・ズールー、アダム・アントリン、アレッシャンドレ・パントージャ、ティム・エリオットとの非公式戦がカウントされていない。プロデビューの頃から「強い相手」と戦い勝つことを追い求めてきた。それが扇久保博正のキャリアだ。

「それこそ、僕の生き様なのかなと思います。ホセ・トーレス、ガジャマトフに勝って、決勝で元谷選手に勝ってベルトを巻けば誰も文句は言わないと思います」──扇久保にとって元谷と争う「フライ級」GP優勝とベルトは、キャリアの集大成となる。

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