藤原乃愛がまたもラジャダムナンスタジアムで圧勝、王座挑戦は待ったなしか(C)RWS
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2025年12月6日(土)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼プレリム1 ミニマム級(-47.62kg)3分3R
〇藤原乃愛(尚武会 フジワラムエタイジム/WBCムエタイ女子世界ミニフライ級王者)
判定3-0 ※30-27×3
×ポンナパー(タイ)
藤原はジュニアキック時代から50戦以上のキャリアを重ね、2021年5月にプロデビュー。相手を圧倒する前蹴りで連勝を重ね、プロ6戦目でAyakaに勝利し、高校3年生にしてミネルヴァ ピン級タイトルを獲得。2023年3月に撫子との初防衛戦で敗れ、続く5月のムエロークでは女子ムエタイ界トップの一角、モンクットペットに判定負けを喫して以降は、タイを主戦場に。

2024年6月にはタイ・カラレスタジアムで行われたFairtex Fight47kgタイトルを獲得。9月の『RAJADAMNERN KNOCK OUT』でも完勝、『BOM』『RWS JAPAN』『RWS』『ムエローク』で勝ち進み、2025年8月の『RWS』でシャダー・サイヤーンムエタイにTKO勝ちすると、10月の『BOM』でWBCムエタイ世界王座を獲得した。現在15連勝中。現在ラジャダムナンスタジアム認定女子ミニマム級の1位。
8月のRWSでのシャダー戦で何度も相手を吹っ飛ばした顔面前蹴りのショート動画をRWSがInstagramにて公開。瞬く間に再生回数が伸びていき、700万再生を超える大バズりとなった。RWSのInstagramは世界中のムエタイファンが見るとはいえ、他のショート動画を圧倒する再生回数を記録。

対戦相手のポンナパーとは2024年8月の『RAJADAMNERN KNOCK OUT』で対戦し、藤原が判定で勝利している。
笑顔で入場した藤原。ワイクルーを丁寧に舞って戦闘開始。レフェリーチェックでは笑顔の藤原に対し、ポンナパーは顔を突き出してやや挑発的に見えた。
1R、ポンナパーの右ローからスタート。藤原は左ローを返すとポンナパーがアグレッシブに前に出てきて左ミドルとワンツー。藤原も左ミドルとワンツー、首相撲からのヒザの蹴り合いになると、藤原がポンナパーの顔を押してのヒザとヒジで優位に立つ。藤原もヒジから組み付いてのヒザ。ポンナパーの右ローを左スネでカットした藤原は左ミドルを当て、蹴り返しの右ローもしっかりカット。
組み付いてくるポンナパーの顔を押し、ヒザとヒジを入れる藤原。ポンナパーが離れるとついてに得意の顔面前蹴りを放つが辺りは浅かった。オープンスコアは10-9×3で藤原のラウンドに。

2R、藤原はいきなり首相撲に持ち込むとポンナパーを崩し倒す。離れると左ミドルを連打、ポンナパーはすぐに組み付いてヒザを蹴って来るが、藤原が顔を押してヒザで反撃する。藤原が顔面前蹴りを放つと、クリーンヒットはしなくても歓声が沸き起こる。かなり浸透しているようだ。
前に出る藤原が右ロー、ポンナパーはジャブを合わせる。ポンナパーが組んで来ると藤原が首相撲からのヒザを連打。最後には顔面へ横蹴りを放つ。2RのOPスコアも藤原が10-9×3でとった。
3Rはもう後がないポンナパーが右ミドルを蹴って前へ出てくる。それを左ミドルの連打で迎え撃つ藤原。さらにパンチが交錯する激しい展開に。前に出て来るポンナパーに藤原は左ミドル、左インロー、左右フック。藤原は首相撲に捕まえると押しヒザを連打して優勢を印象付ける。左の縦ヒジを狙う藤原が顔面へ前蹴りを直撃させるとまたも歓声。最後はパンチで前へ出たところで試合終了。

判定はジャッジ3名とも30-27の完勝で藤原がRWSでの連勝を飾った。この勝利で、2026年のラジャダムナンスタジアム王座への挑戦がかなり近付いただろう。



