2025年11月8日(日本時間11月9日)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Bonfim vs. Brown』(UFC Fight Pass/U-NEXT配信)が開催された。
▼ウェルター級 5分5R〇ガブリエル・ボンフィム(ブラジル)19勝1敗(UFC6勝1敗)※UFC4連勝[2R 1分40秒 TKO]×ランディ・ブラウン(ジャマイカ)20勝7敗(UFC14勝7敗)
ウェルター級14位、UFC3連勝中のガブリエル・ボンフィムが、10月の前戦でニコラス・ダルビーを2R KOに下したランディ・ブラウンと対戦。
1R、ともにオーソドックス構え。長い左ジャブを突くブラウンは前足に関節蹴り。右カーフのボンフィムに、ブラウンの右前蹴りが顔をかすめる。右カーフを当てるボンフィム。
ブラウンは右前蹴り。なおも右カーフを当てるボンフィム。ブラウンは自身の右の蹴りでバランスを崩す。左ジャブの刺し合いから右カーフはボンフィム。近づくブラウンに首相撲ヒザ。ブラウンは右前蹴り。右フックは手打ちに。
スイッチするブラウンに右ハイキックを当てるボンフィム! ブラウンのワンツーをスウェイ。さらにワンツーを突いて右カーフ! ブラウンの打ち終わりに右カーフを当てると、ブラウンの前手がアイポークに。再開。ホーン。ブラウンは足を若干引いてコーナーに戻る。
2R、左前蹴りのブラウン。ワンツースリーで前に出るが、その打ち終わりにボンフィムも右を返す。右カーフに右を狙うブラウン。しかしボンフィムは回りながら右オーバーハンド、右カーフをダブルでヒット。
ボンフィムの左ジャブから組みにきたブラウンに左手で首を押さえて右ヒザを突いたボンフィム! ブラウンは後方にダウン。その勢いで自身も後方に尻餅をついたボンフィムがすぐに立ち上がりパウンドに向かおうとしたところをブラウンの倒れた様子を見てレフェリーが間に入った。
UFC4連勝のガブリエル・ボンフィムは、「何よりもまず、主イエス・キリストに感謝します。主は私を導いてくださっています。主は私の人生を、この場に私を置いてくださり、ここにおられるのです。主は私がチャンピオンになるという夢を叶えるのを助けてくださいます。
カーフ(ふくらはぎ)キックが弱点だと分かっていた。そこを徹底的に攻めれば、ヒザ蹴りが決まる。そしてコルビー(コヴィントン)、逃げ回るな。逃げ回るな。これがボンフィムだ。今すぐヤツをランキングから叩き落とすチャンスをくれ。(もしコルビーとの試合が決まったら?)間違いなく(コヴィントンが)ここで引退する。
娘よ、愛している。これはお前のためだ。これがパパにできることだ。ここにいるみんなにも感謝したい。彼らはどんな時も俺を支えてくれた。兄ももっと強くなって戻ってくる。俺たちはチャンピオンになる。これはボンフィム兄弟の話だ」と語った。
[nextpage]
▼フライ級 5分3R〇ジョセフ・モラレス(米国)14勝2敗(UFC3勝2敗)[1R 2分54秒 ギロチンチョーク]×マット・シュネル(米国)17勝10敗1NC(UFC7勝8敗1NC)
シュネルは、伝説のフライ級王者が集ったTUF24で、Legacy FC王者として出場。2回戦でティム・エリオットに一本負けもエリオットは決勝で扇久保に判定勝ちで優勝。
16年にUFCデビューし、18年6月には井上直樹に判定勝ちするなど4連勝。22年にス・ムダルジに一本勝ち後、マテウス・ニコラウ、スティーブ・エルセグ、コーディー・ダーデンに3連敗したことで引退を表明。半年後の25年4月に復帰し、ジミー・フリックに判定勝ちしている。35歳。
対するモラレスはUFC2勝2敗。25年のTUFフライ級優勝者。2014年のプロデビューから8連勝で2017年にUFCと契約し、オクタゴンデビュー戦は1R チョークで勝利したものの、デイブソン・フィゲイレードに2R KO負け、エリック・シェエルトンにスプリット判定負けで連敗しリリースされた。
コロナ禍で約3年のブランク明けで復帰し、チームアルファメール主催のA-1コンバットでアンソニー・ドゥを3R 三角絞めに極めてフライ級王座を獲得。TUF1回戦は1R チョークで一本勝ち。準決勝はスプリット判定で勝ち上がると、決勝では無敗のカザフスタンのアリビ・ イディリスに2R 得意の三角絞めを極めて一本勝ち。UFCとの再契約を決めている。元DEEPストロー級王者の川原波輝がスパーリングパートナー。31歳。
1R、ともにオーソドックス構え。ジャブから右カーフのシュネル。モラレスは右に回って左フック。さらに左ハイ。詰めたモラレスをボディロックテイクダウンのシュネルに足をかついでスイープしたモラレスはサイドに。
ヒジをこすり頭つきのキムラからクルスフィックスに移行。門脇チョーク狙いから、右腕を外して上体を起こしてきたシュネルに右腕を首に巻いたモラレスはアームインギロチンチョークを極めた。チームアルファメールのモラレスは7年ぶりオクタゴンカムバックで見事に一本勝ち。
ジョセフ・モラレス「川原波輝と練習してきた。シュネルにトリックを用意している」
U-NEXTのコメント「(日本語で)私はジョセフ・モラレスです。実は俺のトレーニングパートナーの1人が日本出身で、少し日本語を教えてもらったんです。(川原波輝選手ですね)そう、ナミキは俺の友人でメインのトレーニングパートナーの一人だよ。彼と今回の試合も作り上げてきた。
マット(シュネル)はすごくタフなファイターだ。打撃が危険で、テイクダウンディフェンスも悪くない。それにサブミッションも脅威にもなる。つまり、どこからでも危険な選手だと思う。彼のスタイルや戦い方はリスペクトしているよ。勝っても負けてもいつもエキサイティングな試合をする。必ずどちらかが血を流すか、フィニッシュが起こるんだ。
マット・シュネルの強みは打撃だと思う。俺はグラップリングで優位に立てると思ってる。でも同時に、彼の弱点も打撃にあると思うんだ。俺はオールラウンドに戦って、テイクダウンで打撃を作り、打撃でテイクダウンを作る──そういうMMAを見せたい。ちょっとした“トリック”をいくつか用意してるよ。きっと彼は見たことないはずだ。オクタゴンでそれを見せるのが楽しみだね。
(UFCからThe Ultimate Fighterを経て、再びオクタゴンに戻ってきて)確実に俺を成長させたと思う。キャリアでも、コーチングでも、家族──父親としても夫としても──すべての面で努力するようになった。視野が広がったことで、よりハードワークできるようになったし、今の俺は以前より成熟して、より良いファイター、そして人間になったと思う。
(UFCフライ級について)フライ級が今すごく盛り上がってるのは嬉しいね。以前はUFCから消えかけた階級だったけど、今は全然違う。パントージャは素晴らしいチャンピオンで、フライ級をよく代表していると思う。トップ15には競争力のある選手が多いし、俺もその中で自分の存在を示せると思ってる。日本のフライ級選手もみんなグラップリングがすごく上手い印象だね。日本の選手のグラップリングは見ていて本当に面白い。俺と彼らが戦ったら、かなりエキサイティングな試合になると思う。俺の強みもグラップリングだから、攻防両方を見せられると思うし、そこに打撃も混ぜたい。だから日本のトップファイターたちと戦う日を楽しみにしてるよ。特に平良達郎と戦いたいね。今一番名前がある選手だと思うし、すごくバランスが取れている。パンチも強い。でも俺のスタイルとは噛み合うと思うんだ。
今回の試合で見せたいのは、“俺はここにいる価値がある”ということ。自分が『The Ultimate Fighter』の勝者であり、その契約を勝ち取った理由を証明したい。エキサイティングな試合になると思う。俺は必ずフィニッシュを狙うし、立ってても寝てても関係ない。常にプレッシャーをかけて、マット・シュネルをオクタゴンの中で壊すつもりだ。日本のファンのみんなもぜひU-NEXTで俺の試合をぜひ見てほしい。日本のファンのみんなのリスペクトを得たいし、いつか日本のファイターと戦えることを楽しみにしてる」
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇ウロシュ・メディチ(セルビア)12勝3敗(UFC6勝3敗)[1R 1分03秒 TKO]×ムスリム・サリホフ(ロシア)22勝6敗(UFC9勝5敗)
1R、サウスポー構えのメディチにオーソのサリホフは右前蹴りから。メディチの左右の入りに右から左前手フックを振る。
左ミドルを打つメディチは、ノーモーションの左ストレートを大きく踏み込んでヒットさせると、ダウンしたサリホフにパウンド。レフェリーが間に入った。
メディチは2戦連続TKO勝ち。「サリホフの蹴りに自分のボクシングが入ると思っていた」と語った。
[nextpage]
▼ライト級 5分3R〇クリス・パディーヤ(米国)17勝6敗(UFC4勝0敗)※UFC4連勝[2R 4分30秒 TKO]×イスマエル・ボンフィム(ブラジル)20勝6敗(UFC2勝3敗)※体重超過
※イスマエル・ボンフィムは規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のパディーヤに報奨金の25%を支払う
ライト級戦からボンフィムが5ポンドオーバーしキャッチウェイト戦に。
パディーヤは、UFC3勝0敗。XFS王者からRFA、Brave CF、Bellatorで戦い、UNFライト級王者から24年4月にUFC参戦。RTUウィナーのロン・チューを2R TKOに下すなど3連勝中。25年3月の前戦はジャイ・ハーバートのホームで判定勝ち。30歳。
体重超過のボンフィムはUFC2勝2敗。メインに登場するガブリエルの兄。2022年、弟と同日のDWCSで勝利し同時にUFC契約。UFC同日デビュー。ともにフィニッシュ勝利したが、23年7月の2戦目でブノワ・サン・デニに1R リアネイキドチョークで一本負け。3戦目は体重オーバーで試合中止に。25年2月の前戦で、ナジム・サディコフに1R ドクターストップ負け。29歳。
1R、ともにオーソドックス構え。パディーヤの飛び込みからバッティングも構わず跳び蹴りのイスマエル。右ローを当てる。さらに左ヒジを突く。高いガードのパディーヤは、ブロッキングから右フックで飛び込み、右前蹴り。その打ち終わりにイスマエルはジャブのダブルから右フックをガード上に。
パディーヤは右カーフを効かせると、イスマエルは後退。パディーヤが左で差すが、右小手で投げるイスマエル。戻すパディーヤが押し込み。ともにヒザを突くが、押し込み太腿の内側を蹴るのはパディーヤ。両差し狙いから右で差しに。左で差して頭をアゴ下につけるパディーヤに、一気に両差しからボディロックテイクダウンのイスマエル。バックに乗るが、落とされ、立ちあがり。パディーヤを追って左右でホーン。
2R、右カーフを当てるパディーヤ。右オーバーハンドも。右カーフのパディーヤに左右を返しに行くイスマエルだが、足が前に出ず。さらに右カーフをこつこつ打つパディーヤ。イスマエルは足を引いてスーパーマンパンチを狙う。
パディーヤの右カーフに前足を引くイスマエル。足を止めてジャブを打つ。前足を効かされているイスマエルは左右のフック。パディーヤの前進に、イスマエルはアッパー、ボディ打ちも、パディーヤのボディ打ち、ヒザに後退。ダブルレッグに行くが、がぶりのパディーヤの右ヒジ、崩しに下に。
イスマエルは下から足をからめ外ヒールもヒザは外れている。足を抜いたパディーヤは上から鉄槌。亀になったイスマエルのサイドバックから左拳を連打し、レフェリーが間に入った。
アンダードッグの評価を覆したパディーヤはUFC4連勝。「何よりもまず、同胞たちへ感謝を。メキシコにエールを送る。ビバ・メキシコ。みんな大好きだ。家族全員にエールを、今困難を乗り越えている全ての人々に。みんな、強くいてくれ。必ず乗り越えられる。ダナ、ショーン、ミック。今、母はトレーラーハウスで暮らしている。マジで、あの5万ドル(ボーナス)が必要なんだ。母を助けるために。自分のパフォーマンスなんてどうでもいいんだ。ボクシング主体のアプローチを想定し、試合を通して高いガードを保っていた。だが最終的に距離を詰め、自分の仕事をこなした。CMMAの連中、俺たちはあらゆる技を駆使するんだ。史上最高のMMAファイターとして知られるのが目標だが、俺のタイボクシングはエリート級だ。サブミッショングラップラーたちよ、俺たちのチームに敬意を払えよ兄弟。規模は小さいが、俺たちは支配しに来る。次? 何よりも金が必要だ。金さえあれば誰とでも戦うが、まず家族を養える状態にしないと。それを考えると夜も眠れない。仲間が苦しんでいる。相手は体重超過だ。頼む、50万ドルくれ」と語った。
パディーヤ「『チェンソーマン』は俺のファイトスタイルそのものだ」
U-NEXTのコメント「俺はクリストファー “タコ”・パディーヤ。UFCのライト級で戦ってるプロのファイターだ。今は世界ランキングで50位にいる。そして今週、イスマエル・ボンフィムと戦う。
ニックネームの“タコ”は俺が子供の頃についたんだ。当時『JACKASS(ジャッカス)』って番組が流行ってて(真似した視聴者が怪我を負い、社会問題にまで発展した番組)、すごくエクストリームな時代だったんだよ。俺は1995年生まれで、2000年代のあの時代に育った。だから友達と『俺らもカッコいいニックネーム持たなきゃな』ってなって、ジャッカスみたいなことして遊んでた時に、『俺はタコだ!』って言ったんだ。それがそのまま定着した(笑)。
今思うとちょっと伏線っぽいよな。俺はメキシコ系と黒人のハーフなんだけど、自分のファイトスタイルも“タコスタイル”だと思ってる。いろんな種類のタコがあるみたいに、俺もどんなスタイルにも対応できる。どんな戦い方でも相手できるんだ。
俺はNAGAのチャンピオンだが、アメリカ式のレスリングをやってきたわけでもないし、特別な伝統武術のバックグラウンドがあったわけでもない。MMAに直接飛び込んだ感じなんだ。子供の頃は、いとこと一緒に関節技を掛け合って遊んでた(笑)。俺が育ったLAって、子供の頃は別に格闘技の街じゃなかったんだ。ボクシングしてる子や、空手やってる子はいたけど、MMAはまだ珍しかった。
でもUFCが大きくなってきて、『あ、ストリートファイトでも、殴るだけじゃなくて、組んで絞めたり極めたりできるんだ』って気づいたんだ。それで実際にトレーニングを始めたら、自然とサブミッションレスリングに惹かれていった。戦うたびに『誰かグラップリングで俺と勝負したい奴いないかな』って思ってたよ(笑)。相手を掴んで、倒して、支配するのが楽しかった。
やっていくうちに気づいたのは、多くの人は打撃の方を選ぶってこと。打撃が“簡単”って意味じゃないけど、グラップリングより体力的な負担が少ないんだ。でも俺は“ワークホース”、つまり働き者のタイプだから、何でも磨きたい。だから最初はグラップリングが強かったけど、サブミッションを取ったり、グラウンドでヒジ打ちしたりして勝って、そこから打撃も同じレベルに持っていくようにしたんだ。
UFCで戦うのは、ずっと夢だった。俺、アニメオタクなんだけど、自分の“ワンピース”を見つけたような感覚なんだ。それくらいUFCは特別だよ。あと俺がやりたいのは、“グラップリングをバイオレント(激しい)なものに見せること”。人によっては『寝技は抱き合ってるだけ』とか『退屈』って思うけど、俺のスタイルなら、グラップリングにも迫力と暴力性を見せられる。それが俺の使命だね。『正しい人間が正しいやり方でやれば、寝技もエキサイティングになる』って証明したいんだ。
俺はアニメオタクだし、MMAオタクでもある(笑)。今ハマってるアニメは『チェンソーマン』。あのスタイルは俺のファイトスタイルそのものだと思う。
勝つためならどんな暗い場所にも行く覚悟があるし、勝つときは血みどろで残酷に終わらせたい。だから『チェンソーマン』は俺の精神を体現してるんだ。
日本人ファイターで好きなのはキックボクシングだとMISAKIが好きだな。MMAでは堀口恭司だね。ずっとファンなんだ。日本人ファイターがUFCタイトルに近づくたびに応援してきた。堀口がタイトルに挑戦してた時なんて、めちゃくちゃ興奮したよ。それに桜庭和志とか山本KID徳郁とか青木真也とか、あの世代もリスペクトしてるけど、俺のリアルタイム世代は堀口なんだ。
彼がデメトリアス・ジョンソン(マイティ・マウス)と戦った時も覚えてる。マイティ・マウスは偉大なチャンピオンだけど、堀口も本当にすごかった。またUFCに戻ってきたのはマジで嬉しいし、もう一度タイトルに挑戦してほしい。カタール大会ももちろん見るよ! また夢に近づくチャンスだからね。日本がワールドカップで『ブルーロック』的な熱狂を見せた時のように、国全体が一人の選手を後押ししてるのを見るのは最高だよ。
1人がチャンピオンになれば『俺たちにもできる』って他のみんなも続く。そうやって国の格闘技レベルが上がっていくんだと思う。日本にも行くつもりだよ! それに、うちの祖母が言ってたんだけど、俺の曽祖父が日本人らしいんだ。メキシコに渡った日本人だったみたいで、まだ詳しくは調べてる途中だけどね。だから、どんな形でも日本にたどり着く運命だと思ってる(笑)。
イスマエル・ボンフィムはボクシングスタイルがすごく強いタフなファイターだ。打たれても前に出るタイプで、精神的にもタフ。ボクシングの中での判断力も優れてる。たしかボクシングでは17勝4敗の戦績があるはず。だからその分野での経験値と知能は高い。俺もそういう相手に向けて準備してきた。
前回の試合はどちらかというとテクニカルな展開だったけど、今回はもっとアグレッシブになると思う。そういう相手の方が、俺にとっては燃えるんだ。彼の強みは“攻める姿勢”だ。打撃もいいけど、一番の武器は『危険を恐れず前に出る勇気』だと思う。それ自体がスキルなんだ。
でも俺は冷静さが武器だ。打撃、組み、クリンチ、どれも自信あるけど、プレッシャーの中で冷静に動けるのが最大の強み。ボンフィムは自分の土俵(ボクシング)以外になると焦りが出る。だから俺の仕事は、MMAという土俵で彼を混乱させることだ。俺が圧倒する展開になると思う。プレッシャーをかけて、スペースも時間も奪う。彼にボクシングさせる余裕を与えない。打ち合いになったら掴んで、クリンチして、ヒザ、ヒジ。距離を取られたら、ローキック、ジャブ、フェイントで崩す。最終的には俺のペースで圧倒して、TKOで仕留める。
最初から狙うってわけじゃないけど、彼が自分から隙を作ってくるタイプだから、もし1Rで決められるなら決める。でも2Rでも3Rでも、どの展開にも対応できるように準備してる。個人的には長いラウンドの方が好きなんだ。だから、与えられた状況をすべて受け入れて戦うだけさ。俺のハート、意志、魂、そして格闘IQを見てほしい。『テクニカルでも激しい試合はできる』ってことを証明したい。倒されるか倒すかだけが格闘技じゃない。両方できるんだ。
今回勝ったら、次はクリス・サディコフ、ルドヴィック・クライン、クリス・ダンカン、それからマテウス・ガムロット──上位の奴ら、みんな狙ってるよ。みんなU-NEXTで俺の試合を観てくれてありがとう。日本の文化も、侍の精神も大好きだ。俺のハートとスピリットを日本のみんなに見せたい。楽しんでくれよ。ありがとう!」
[nextpage]
▼ミドル級 5分3R〇クリスティアン・リロイ・ダンカン(英国)13勝2敗(UFC6勝2敗)[2R 3分20秒 KO]×マルコ・トゥリオ(ブラジル)14勝2敗(UFC2勝1敗)
1R、サウスポー構えから右関節蹴りのダンカン。オーソのトゥリオは左で差して押し込み。四つからケージ背にするダンカンに小外がけテイクダウンのトゥリオ。立つダンカンにバックヒジで離れる。
オーソに変えて左右、バックフィストのダンカン。四つに組むトゥリオに両差しにするダンカンが体を入れ替え肩パンチ。右で深く差して崩しから小外も、体を入れ替えるトゥリオ。
離れてすぐに飛び込むダンカンの後ろ廻し蹴りを肩口で受けてテイクダウンのトゥリオに、スイッチからバックで崩してトップはダンカン! バックマウントを奪いホーン。
2R、サウスポー構えから入るダンカン。回転系の蹴り、オーソに戻してサイドキック。トゥリオも後ろ廻し蹴り蹴り。かわすダンカンは関節蹴り。トゥリオは詰めて左ヒジで飛び込む。左のダブルを当てるダンカン。トゥリオは組んで左で差して押し込み、細かいパンチ。ダンカンは左目周辺から出血。
離れるダンカンは左ヒジで飛び込み。組んで崩しを狙いトゥリオを突き放す。右のバックフィストをかわしたトゥリオだが、なおもダンカンはトゥリオの右ローの打ち終わりに右のバックフィストを少し遅らせてヒット! 足が泳いだダンカンに左ジャブから右ストレートを当てると、トゥリオは頭から前のめりにダウン。レフェリーがすぐに止めた。
5度目のKOをマークしたダンカンは「トゥリオに感謝したい。勝ち続けてきたから次はトップ15と戦いたい。自分は早い速度で成長している。この階級のみんなにとってチャレンジになると思う」と語った。
[nextpage]
【プレリム】
▼フェザー級 5分3R〇ジャマル・エマース(米国)22勝8敗(UFC5勝4敗)[判定3-0] ※29-27, 29-28, 30-27×ハイダー・アミル(フィリピン)11勝2敗(UFC3勝2敗)
[nextpage]
▼バンタム級 5分3R〇ハオニ・バルセロシュ(ブラジル)21勝5敗(UFC10勝4敗)※UFC4連勝[判定3-0] ※29-28×3×リッキー・シモン(米国)22勝7敗(UFC10勝6敗)
[nextpage]
▼女子バンタム級 5分3R〇ジャケリン・カバウカンチ(ポルトガル)10勝1敗(UFC5勝0敗)※UFC4連勝中・LFA女子バンタム級王者[判定3-0] ※30-27×2、29-28マイラ・ブエノ・シウヴァ(ブラジル)10勝6敗1分(UFC5勝6敗1分)
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R〇ジョシュ・ホキット(米国)7勝0敗(UFC1勝0敗)[1R 0分56秒 TKO]×マックス・ジメニス(ブラジル)6勝2敗(UFC0勝1敗)
[nextpage]
▼女子ストロー級 5分3R〇デニージ・ゴメス(ブラジル)12勝3敗(UFC6勝2敗)[判定3-0] ※30-27×3×ティーシャ・ペニントン(米国)15勝8敗(UFC11勝8敗)
[nextpage]
▼バンタム級 5分3R〇ダニエル・マルコス(ペルー)18勝1敗(UFC5勝1敗)[2R 4分23秒 リアネイキドチョーク]×マイルズ・ジョーンズ(米国)15勝5敗(UFC6勝5敗)
[nextpage]
▼キャッチウェイト(195lbs)5分3R〇ザカリー・リース(米国)10勝2敗(UFC4勝2敗)[2R 1分38秒 リアネイキドチョーク]×ジャクソン・マクヴェイ(米国)6勝1敗(UFC0勝1敗)