戦慄のKO勝ちで再起を飾った松山
2025年10月25日(土)東京・後楽園ホールで『Krush.181』が開催された。
Krushでは珍しく判定決着が続く中、第6試合のKrushスーパー・フェザー級3分3R延長1Rで斎藤祐斗(JK TRIBE)と対戦した松山勇汰(ALONZA ABLAZE)がビッグインパクトを残した。

松山はK-1甲子園2020 -60kg王者で、2020年12月のプロデビューからK-1で2連続KO勝利したが、2021年12月の寺田匠とのホープ対決ではダウン応酬の末にKO負け。初黒星を喫した後は2024年3月にRISEとの対抗戦で原口アンドレイに判定勝ちするなど7連勝を飾り、12月に横山朋哉のKrush王座に挑戦したが3RでKO負け。2025年5月の「第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメント」ではレミー・パラに1回戦でKO負けと連敗を喫した。戦績は9勝(7KO)3敗のサウスポー。

対戦相手の斎藤は8歳から始めた新極真空手で全日本大会高1軽量級の部準優勝。26歳でキックに転向し、2017年12月の『鉄拳』でプロデビュー。2018年8月よりK-1 GROUPのKrushに参戦し、連続KOの後は連続KO負けと派手な試合を繰り返す。2023年9月には『RIZIN』で梅野源治とヒジありルールで対戦し、判定負けも不利なルールで大健闘した。前戦は2025年4月に元王者の村越優汰に延長戦で敗れた。戦績は13勝(10KO)10敗。

試合は斎藤がハイキックと左右フックで前へ出ようとするが、松山が前足への前蹴りを多用してその前進を阻止。さらに松山は左右ロー、インロー、ミドル、接近するとヒザ蹴りと蹴り技を多用、斎藤が前へ出てくると左ストレートで迎え撃つ。

2Rに左フックで前へ出てきた斎藤に松山はヒザ蹴りをボディへ突き刺すと、左ローキックを2発蹴る。そして、それと同じ軌道で3発目はアゴへのヒザ蹴り。これが見事に決まり、斎藤はダウンして立ち上がることが出来なかった。


斎藤はこの一撃で「アゴ折れてました」と試合後、自身のSNSにて明かした。それほど強烈な一撃だった。

勝者の松山は、試合終了のゴングが鳴るとすでに泣き顔。試合後マイクでは「2連敗キツくて不安だったんですけれど勝ててよかったです。横山選手とレミー選手にやりかえすためにこれからも鍛えていくのでよろしくお願いします」と、連敗脱出とKO勝ちした安堵からか泣き顔で語った。

試合後のSNSでは「昨日は沢山の応援本当にありがとうございました! やっと暗いトンネルから抜け出せた。ホッとしています。そして対戦してくださった斎藤選手ありがとうございました。とりあえずこれで復活! 完全無欠スタイルに磨きを掛けてもう絶対に負けません。松山勇汰に注目してて下さい!」と、再スタートを誓っていた。





