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【MMA】米国で川原波輝が熱闘も惜敗、中国で小田魁斗が逆転負け、豪州で谷口武が初防衛ならず──フライ級かく戦えり

2025/10/13 10:10

小田魁斗、中国JCKでまさかのブレーク後に被弾し一気に消耗。逆転負け

 2025年10月11日、中国山西省ルーリャンのJCKファイトセンターにて『JCK Fight Night 107』が開催され、GRACHANフライ級王者の小田魁斗(CARPE DIEM福岡)が出場。中国のアイディン・トフタルベクと対戦した

▼フライ級 5分3R
〇アイディン・トフタルベク(中国)8勝7敗
[判定3-0] ※29-28×3
小田魁斗(日本)7勝2敗


(C)Kei Maeda

 小田は、GRACHAN連勝から24年4月と6月のONE Friday Fightsで豪州のクーパー・ロイヤル、ベトナムのトラン・ゴック・ルオンを相手にいずれも判定勝ち。24年12月『GRACHAN Presents: HELIOS』でフライ級1位の道端正司に3R TKO勝ちで暫定王座につくと、25年6月に御代川敏志との「GRACHANフライ級王座統一戦」で1R TKO勝利。統一王者となった。27歳。

 かねてから『ROAD TO UFC』出場からUFCとの契約を目指しており、UFCが注目する中国で、中国人ファイターに勝利することで『ROAD TO UFC』選出にアピールするつもりだ。今回の試合に向け、THE BLACKBELT JAPAN沖縄、韓国KTTでの出稽古も重ねてきた。

 対するアイディンはMMA7勝7敗。2020年のMMAプロデビューからWLFで3連勝。21年のONE Hero Seriesで2連敗後、JCKを主戦場としているが、ここ5試合は1勝4敗の3連敗中で、小田としては負けられない中国遠征となる。


(C)Kei Maeda

 1R、ともにオーソドックス構え。右カーフを当てた小田が、2発目は空振り。3発目をアイディンに効かせてこかすと立ち上がり際のアイディンに左フック。右で差して引き出そうとする小田に、左小手のアイディンは左足を外にニーシールドでケージ背に立つ。

 左の細かいパウンドの小田は、ニーシールドを外してまたいでバッククリンチからボディロックテイクダウン。アイディンの左足を腿上に残したまま、片ヒザ立ちのアイディンに細かいパンチを顔面に。右足首を引き寄せて尻餅を着かせると、正面に戻り、右手首を引き寄せて背中を着かせる。

 右で脇差し、左足でまたいでハーフの小田は、バックも狙いつつ右手でアイディンの対角の左手を掴んで左のパウンド。座ったアイディンにワンフックで首を狙いつつ、両手で右手首をコントロール。アイディンの立ち際に左ヒザを腹に突く。

 立ち上がったアイディンは左腕を差してケージに小田を押し込むとボディロック。右小手の小田は内股で投げるが、手を着いてすぐに正対シングルレッグに入るアイディン。差し上げる小田をケージに押し込みダブルレッグに移行。
 頭を下げたアイディンにケージ背にこつこつパンチの小田はダブルアンダーで差して体を入れ替え、ヒザをボディに突くとヒジも突いて後方にボディロックテイクダウン!

 ハーフで背中を着かせる小田に、抱き着くアイディンは足を戻してフルガードに。インサイドガードから中腰になりパウンドの小田。アイディンはシングルレッグでレッスルアップしてゴング。

 2R、ワンツーで前に出るアイディンに、小田は右カーフを当てる。アイディンの左フックをかわして右カーフの小田だが、その蹴り足を掴んだアイディンは組みに。正対する小田をボディロックから頭をつけて上体を立たせて小外気味にテイクダウンはアイディン。

 手を着いた小田のバックにつくとワンフック。小田は腰をずらして胸を合わせてトップに。左足をまたぎハーフから腰を抱き、パス。亀になるアイディンのバックに向き直るアイディンに再び左枕で寝かせて背中を着かせるが、ここでまさかのブレーク。

 スタンド再開。左ヒジの小田は、右カーフもそこにアイディンは右を合わせると、さらに左フック! 被弾した小田は右を振って左テンカオを突く。右で飛び込むアイディンをかわして腰に組んで小内刈狙いの小田。片足立ちで耐えるアイディンをケージに押し込み、右で差して左の細かいパンチ。頭をアゴ下につけて押し込むが、左小手のアイディン。ダブルレッグに移行する小田だが、両足を広げて凌ぐアイディンはテイクダウンを許さず。

 突き放して離れ際に右フック! さらに小田の左ヒザに右を合わせて打ち合いのなかでダブルレッグで押し込み離れる。小田のローに右を合わせるアイディン。小田は左ボディを当てるが、身体の軸がブレるように。さらに右ローにアイディンはまたも左右をまとめる。

 互いに肩で息をするなか、左ヒジの小田。右カーフもアイディンは右フックを突く。左ボディで入るアイディン。小田は詰めるがベタ足に。左フックを潜ったアイディンがシングルレッグで頭を出してテイクダウン! 座る小田は右で差して座るとゴング。

 早めのブレークから左右フックを被弾した小田は、一気に消耗。アイディンのラウンドに。

「相手の距離であんな打ち合う必要はない。自分の得意なところでやったらいい。ガードだけ上げろ」とセコンドの田村ヒビキから声をかけられた小田。

 3R、やはり小田の右ローに右ストレートを合わせに行くアイディン。小田は左を突いてダブルレッグもスプロールしたアイディンが、両脇を差してケージまで押し込み、脇を潜ってバッククリンチ。ヘンゾロックから正対。ダブルレッグで尻下でクラッチして持ち上げてテイクダウン。

 大歓声のなか、小田はケージまで戻り座るが、腰を抱き引き出すアイディンは両足を束ね、小田の立ち際にふたたびボディロックテイクダウン。バックから右足をかけるアイディンは正面に戻ると、小田は足を引いて立ち上がり。

 スタンド。小田の左テンカオに右を当てたアイディン。さらに右。頭を下げて左から右で前に出る小田は左テンカオも。さばくアイディンは、小田の右にカウンターのダブルレッグに。ヒザ着きだったが立ち上がりケージまでドライブ。

 右小手の小田に下組みに変えてダブルレッグのアイディン。小田は差し上げ、首相撲から体を入れ替えてエルボー、しかし身体が流れる。

 アイディンは右ボディからダブルレッグ、シングルレッグで引き出してテイクダウン! 亀から立とうとする小田を引き込んで寝かせて背中を着かせると、インサイドガードからパウンド。小田が下からパンチし、腕十字を狙うも、さばくアイディンは中腰でパウンド、かつぎパス狙いに後転の小田の潜りも潰してパウンドでゴング。

 判定は3-0(29-28×3)でアイディンが勝利。中国で勝負をかけた小田だったが、予想外のブレークの早さから打撃を被弾し、スタミナを消耗。2、3Rを取られて敗れた。

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