自分がGOATだとは決して言わない
──最後にひとつ、ダナはすでにあなたをバンタム級のGOAT(Greatest Of All Time=史上最高)だと言っています。もちろんアルジャメインやドミニク・クルーズも候補です。しかし、あなたはまだ自分がGOATだとは思っていないと言っています。この階級で最高と感じるためには何が必要ですか?
「ありがとう。僕は現役のファイターで兄が2人いる。次兄はジョージア軍で17年間パイロットをしていた。ヘリコプターを操縦していたそうだ。そして彼らには『引退して孫と座るまで、自分をパイロットだと言うな』という表現がある。それまでは常に学び続けろという意味を持つ。僕も同じだ。自分がGOATだとは決して言わない。常に上達し、学び続け、努力し続ける。MMAでは謙虚でなければ、すぐに痛い目に遭う。傲慢になれば打ちのめされる。だから僕はただ成長し続けるだけだ。もしかしたら、神の許すときに孫と座ったとき、『あの日、僕はGOATだった』と言うかもしれないけど、今はそう考えていない。まだ学び続ける生徒なんだ」
──最近ジョージアに戻った際の歓迎ぶりがどれほど大きかったかを拝見しました。あなたはこのレガシーを築き続けています。ダナへのメッセージとして、「UFCをジョージアに戻して、あなたの地域で試合できるようにしてほしい」とは言うこともありますか。
「そうだね。僕たちも努力している。友人のデイビッド・ナタシリも頑張っている。彼はアビエイターのような会社を持っていて、UFCジョージアを実現しようとしている。うまくいくことを願っている。僕たちはファイターであり、UFCジョージアで戦える才能ある選手もたくさんいる。僕はUFCやジョージア政府を支援し、この実現を手助けするつもりだ。僕たちはそれに値する。隣国アゼルバイジャンではUFCが2回目の開催をしており、それは素晴らしいことだ。ジョージアでもUFCが開催されれば嬉しい」
──格闘技を始めた当初、キャリアで何を求めていましたか? 単に競技のためでしたか? お金を稼ぐためですか? 自分や家族を助けるためですか? 今となっては、想像以上に大きくなっていると思います。
「格闘技を始めた頃はあまり知識が無かった。通りを歩いていたら、看板を見かけた。チケットを販売していて、少し格闘技経験のあるボランティアファイターを探していたんだ。『楽しめるなら戦える』とのことで、サインして参加した。初めての試合を経験したとき、自分がこの競技に向いていることに気づいた。
他のスポーツはルールが多い。柔道も多くのルールがあった。サッカーではボールを手で掴めない、バスケットボールでは手だけ。格闘技もルールはあるが、目つき攻撃や噛み付きがなければ戦える。心肺能力やレスリングがあれば、何とかなる。僕はこの競技を見つけ、愛し、楽しんでいた。そして、自分の国を代表したいという目標もあった。今はチャンピオンだ」
──12月に試合できることを願っています。年末の試合が実現するかどうかは分かりませんが、あなたは25年に3度の試合を行い、3度勝利したチャンピオン。多くの人は「年末にメラブ・ドバリシビリが今年のファイターだ」と言うでしょう。それはあなたにとってどういう意味ですか?
「僕にとって大きな意味がある。本当に多くの素晴らしいことがありすぎて、考えるだけで圧倒される。しかし、すべてに感謝している。ファンや、MMAを支えるすべての人々、メディア、ファンの皆さんに感謝しています。皆さんがMMAを作り上げている。これは皆の努力のモチベーションになることを願っている。皆さんも僕のストーリーを知っている。UFCでは最初の2試合で負けたけど、努力を重ねてここまで来た。だから、努力を続け、成長し続ければ、すべてが可能です」
──メディアデイで、コーリーは「オマリーのレスリングはメラブと同じくらい、もしかしたらそれ以上だ」と言っていました。ジョージアのレスリングはなぜ過小評価されるのでしょうか? 今日のパフォーマンスを見て、コーリーの考えは変わったと思いますか?
「兄弟、秘密を教えよう。私たちはジョージア人だ。何が大きいかって? 大きな度胸だ、兄弟。それが秘密さ。ジョージアのレスラーはもちろん強い。オリンピックチャンピオンも多く、何よりビッハートだ。そして基本的に、遺伝的に強い人々だと思う。私たちは勝つことが大好きなんだ。だから、僕は戦いに行ける」
──タイトルを防衛し、親友のマーク・ザッカーバーグの前でパフォーマンスを見せることは、あなたにとってどんな意味がありましたか?
「とてもクールだったよ。試合前に彼がロッカールームに来てくれて、そう、彼は本当にすごい人だ。全試合を見ていて、試合中も、各ラウンド後に『このラウンドは君のものだ』と教えてくれた。そして毎ラウンド、彼は応援してくれて、勝っていることを伝えてくれた。実質的に僕のコーナーにもなってくれた。少し助けてもらっている感じもあったけど、それもクールで、とても嬉しかった。彼が来てサポートしてくれたのは本当にありがたく、さらに彼のところに招待されて、そこで一緒にトレーニングできるのが楽しみだ。それも本当にクールだった」
──素晴らしいパフォーマンス、おめでとうございます。質問ですが、あなたの親友がもうすぐ結婚しますね。あなた自身はいつ結婚する予定ですか?
「準備中で進めている。でも、まあ、ええ、もちろん準備は進めていて、できれば近いうちに、という感じです」
──あなたの人生はとても興味深いですね。スポーツで多くの成果を上げています。もし自分の伝記を書くとしたら、どんなタイトルにしますか?
「うーん、いや、大丈夫。今はテクノロジーの時代で、本なんてもうあまり読まれないだろう。分からないけど、テレビを見て、そのまま進むだけ。あまり考えていないね。だから、自分に特別な名前をつけたり、自分の名前をタイトルにするなんてことは考えていない。たぶん、それは皆さん、賢い人たちの仕事さ。僕はそれほど賢くないから」
──今夜のメインイベントについて、「最初の試合と再戦では状況が全く違う場合がある」という例を挙げていましたね。ヤンとの再戦はどうなると思いますか? 前回、「もし負けたら自分を殺す」と言っていたのは知っています。
「いや、これは新しい試合だ。彼は前回の試合から多くのアドバイスを受けているはずで、僕が成功した部分を改善してくるだろう。違う試合、違うチャレンジになると思うけど、挑戦を恐れてはいない。ピョートルは良いストライカーで、テイクダウン防御も優れ、危険な技も持っている。誰が勝つかは分からない。それが僕が挑戦したい理由だ。座して待つつもりはない。移動することも構わないいし、戦い続けたい。チャンピオンでいられるとは限らないけど、全員にチャンスを与え、戦い続け、挑戦し続け、試し続けたいと思う」
──ありがとうございました。
「皆さんにも感謝しています。神は素晴らしい。皆さんに良い夜を。ありがとうございました」



