MMA
インタビュー

【UFC】王座奪還アレックス・ペレイラ「ホワイトハウス大会でジョン・ジョーンズとスーパーファイトを」

2025/10/06 22:10

ヘビー級で戦う場足、ライトヘビー級のベルト返上は「必要ない。俺の試合頻度は知っているだろう?」

──UFC世界ミドル級王者のハムザト・チマエフがあなたに挑戦状を叩きつけてきた。「おめでとう、だが今こそ決着をつける時だ」と。その「決着」が何を指すかご存知ですか? 彼が階級を上げてあなたと戦うことに興味はありますか?

「祝福ありがとう。でも俺が望むのはスーパーファイトだけだ。ヘビー級で戦いたい」

──スーパーファイトに興味があると。トム・アスピナルとシリル・ガーヌ(10月25日『UFC321』)の勝者との対戦? それともジョン・ジョーンズの私生活の問題が起きる前、彼への挑戦状を出す計画だったのでしょうか。

「失礼ながら、この状況には最大限の敬意を払うけど、ホワイトハウスにジョン・ジョーンズを呼ぶつもりだった。起きたことすべてを考えると、今はこのことについて話す適切な時ではないと思う(※ジョーンズの兄が死去)」

──勝利後のインタビューのとき、どんなことを考えていたんですか?:

「兄弟のことを思ってたんだ。みんな一緒にいて、そういう場面だった。チームと一緒に(スピーチを)全部計画してたけど、ジョンの兄弟のこともあって、数日待とうと思ったんだ。いいことはこれから来ると思ったから」

──もしヘビー級に上がるなら、今よく見られるように、チャンピオンは階級を上げる際にベルトを返上しなければならない。ヘビー級に行く場合、そのタイトルを手放す覚悟はあるか?

「必要ないと思う。俺の試合頻度は周知の事実だから問題にならないと思う」

──ダナ・ホワイトがここに来た時、あなたがヘビー級で戦う案にあまり乗り気ではなかった。きっと話し合いはあるだろうけど、彼にメッセージを送れるなら?

「さっき本人と話したから必要ないよ」

──ダナはなんと?

「秘密だ」

ジョン・ジョーンズのホワイトハウス大会出場に否定的なダナ・ホワイト代表は、試合後の会見で「(土曜の)午後は仕事でたくさんの会議があった。それから(UFC PI)に行ったら、彼(ペライラ)もPIにいたんだ。『今日は君が来るとは思ってもみなかった。何をしに来たんだ?』って感じだった。でも、彼らは『ヘビー級で試合をしたい』と言っていた。『えーと、今夜勝ったらどうだ? それからヘビー級の話をする』って言ったんだ。このライトヘビー級はまだ試合がある。

 彼は(以前は)ミドル級だった。別に躊躇しているわけではないが、彼はまだ面白い試合が期待できる階級にいる。どうなるかは分からない。彼のことはとても気に入っているから、どうなるかは分からない。話さなければならない。ただ、引退するつもりがない限り、なぜ階級を上げるのか理解できない。なぜ彼をヘビー級に送る? 彼がどうしてもやりたがっているという以外に意味が分からない。私はイエスと言うしかない」とコメント。

──ヘビー級昇格の売り込みは何にする?

「最高の選手。“誰が最高か”」

──イリー・プロハースカとカリル・ラウントリー・ジュニアの試合をどう見ましたか。

「ほぼ予想通りだったよ。イリーは動き回るタイプで、動きが活発なんだ。一方カリルは、より計画的でチャンスを伺うタイプ。バックステージでチームと話してたんだけど、カリルが動いてると感じたんだ。それが彼に負担をかけたんだと思う。彼はそんなに動き回ることに慣れてないのに、急に動き始めた。それでスタミナが切れたんだろう」

──映っていたかどうかわからないですが、あなたが勝った時、イリーが観客席にいてすごく感情的になってた。あなたの勝利を心から喜んでいた。2人に確かな歴史があるのは明らかだ。あの瞬間、仲間たちが心から喜んでくれたことの意味をどう感じていますか。

「素晴らしいことだと思う。イリーは僕がメディカルチェックを受けているときにもわざわざ会いに来てくれたんだ。ただ挨拶したかっただけだろう。リスペクトだ。彼もカリルも本当に素晴らしい人間で、敬意に満ちている。2人に感心している。イリーなんてとても礼儀正しい。非常にクールだ。僕らは殴り合って勝ちたいと思うけど、そこにリスペクトがある」

(※プロハースカは試合後、ESPNのインタビューに「ペレイラを通して(アンカラエフを倒す)ストーリーを間接的に生きさせてもらった。知っていると思うけど、アンカラエフはX上の煽りで私を怒らせた。だから彼の事はよく思ってなかった。彼は私についていろいろ嘘を投稿して……それはもういい。ペレイラが勝つのを見れて本当に嬉しかった。君たちは私を信じていないかもしれない。だが私は信じている。私は3試合目でペレイラを倒す道を見つける」と語っている)

──最後に一つ。「自分自身にとって自分がまだ最高だ」と証明することの方が重要だったのか、それとも「他の人々に自分がまだ最高だと証明することの方が重要だったのか」、どちらでしょうか。

「ただ仕事をしているだけだよ。時々、たくさんのことをするけど、それを評価するのは他の人次第なんだ。だからさ、もしある日、人々が俺が最高だって決めたら、それは素晴らしい。そうでなくても、それでいいんだ。家族も友達も元気だし、それが俺なんだ。それが大事なことさ」

──バックステージでメラブ・ドバリシビリとも祝っていましたね。あなたたち2人は最も活躍したチャンピオンです。あの瞬間を共有した感想は?

「素晴らしいよ。本当にすごいエネルギーを持ってる。いつも彼に言ってるんだけど、彼の心肺機能は驚異的だ。相当鍛えてるってのがわかる。彼は本当に自分を追い込んでるんだ。だからね。見てて本当に素晴らしくて感動するよ」

──あなたの足の状態は?

「たぶん骨折してると思う。でもさ、ブラホビッチに効いたあの戦略が本当に良かったんだ。内側へのインカーフキックを何度か試みてたんだ。そしたら4回目に彼がスタンスを変えた。俺が距離を誤ったんだと思う。彼のリードレッグにまたキックを放ったんだけど、つま先をぶつけてしまって。多分折れたんだと思う」

──インサイドカーフキックも計画の一部でしたか?

「ああ、戦略の一部だよ。ブラホビッチ戦でも同じことをして、効いたんだ。3回目の蹴りの後にはスタンスを変えたから、戦略通りだったんだ」

──試合中の怪我はフィニッシュする際のステップイン等に影響しましたか?

「瞬間的には血がたぎってアドレナリンも出てたから、気にならなかったんだ。5Rまで行くつもりだったから、(ラウンドが進んだら)ある時点で気になったかもしれないけどね」

──次は7月前に試合をしたいと?

「怪我があって、むしろ“ホワイトハウスでの試合は待て”と体が教えてくれてる感じなんだ。どうなるか、回復させて準備して、待つだけだと思う」

──この一戦を終えてあらためて感じたことは?

「重要なのは、結局自分が戦うんだってことだね。他の人が何を言おうと関係ないんだ」

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