KNOCK OUT.572025年9月23日(火・祝)東京・後楽園ホール※U-NEXTにてLIVE配信
▼メインイベント(第12試合)KNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦 3分3R延長1R〇古木誠也(REX GYM)=57.5kg判定2-0 ※30-28、29-29、30-29×内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM)=57.4kg※古木が新王座に就く。 古木はフルコンタクト空手で多数の優勝・入賞歴があり、持ち前の破壊力で2022年12月に工藤“red”玲央を初回KOしてKNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王座に就いた。2023年8月、小倉尚也を初回KOで破り王座初防衛に成功。しかし、2024年12月のドスティン・オルティス戦で体重超過。保持していたKNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王座を返上した。2025年4月、階級をフェザー級に上げての第一戦で辰樹を2RでKOすると、6月にはカルロス・モタを1RでKO。戦績は13勝(10KO)3敗。 内藤は内藤3兄弟の長兄で2014年4月にプロデビュー。DEEP☆KICKやHOOST CUPにも出場し、2019年1月にはDEEP☆KICK 55kg級王座に就いた。2024年6月にウー・ジウォンから勝利を収めて3連勝を飾ったが、10月に山田虎矢太に判定負け。2025年4月にKNOCK OUTでチュームーシーフーと対戦し、判定負けも相手を手こずらせた。7月には川上叶に判定負け。戦績は24勝18敗3分。
1R、始まってすぐに前へ出て右ローを蹴ってワンツーを打つ古木。パワフルな左右フックで内藤をコーナーへ詰める。強烈な右ロー、ワンツー、左右フックに内藤はガードを固める。そこへ左ボディ。中盤を過ぎると内藤も右ミドル、右ストレートを打つが古木の手数は止まらない。圧をかけて3連打の古木。内藤はほとんどの時間をコーナーとロープ際で過ごす。古木は顔面前蹴りも蹴る。
2Rもコーナーへ詰めていく古木。前蹴りからワンツー、左フック。このラウンドは内藤も左右フック、右ローと手数を出す。古木は内藤の返しのパンチをバックステップでかわし、蹴りからパンチへつなぐ。古木が右フック強打、内藤は右ミドルを蹴る。左フック、右ヒザとクリーンヒットさせる古木だが、内藤は右ストレートで前へ出る。左右フックの古木に内藤も左右フック。
3Rも古木が圧をかけて左右ボディと左右フック、内藤も負けじと左ミドルを蹴る。内藤の左右フックが古木を捉えた直後、古木の左右ボディがめり込み内藤がペースダウン。前に出る古木がワンツー、左右フック、内藤も右ストレートと左右フックで打ち合う。すると古木は左右のヒザ。内藤の左フックに古木は左テンカオ。前に出る古木に内藤が右フックをヒットさせる。古木のワンツーをダッキングでかわす内藤。最後は左右フックを打ち合い、試合終了。
判定3-0でアグレッシブな攻めの姿勢を見せ続けた古木の勝利となった。
勝利者インタビューで古木は「王者になれて素直に嬉しいし、サポートしてくれた皆さん、ありがとうございます。王者としてもそうですが、自分は盛り上がる試合を毎回目指しているのでこれからもKNOCK OUTを盛り上げます。ファンの皆さんにはありがとうございますとしか思わないんですけれど、急なオファーを受けてくれた内藤選手にありがとうございますと伝えたいです」と語った。 試合後、古木は「KO出来ると思って大振りになってしまった。当たると思った攻撃をよけられてやりづらい相手でした。もっと攻撃のバリエーションを増やすのが今後の課題です」と振り返った。
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▼セミファイナル(第11試合)KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王座決定戦 3分3R延長1R〇森岡悠樹(北流会君津ジム)=54.9kgKO 1R 2分41秒 ※右フック×福田拓海(KNOCK OUTクロスポイント大泉)=54.95kg※森岡が新王座に就く。
森岡はKNOCK OUTを主戦場とし、2023年に『スックワンキントーン』にてスーパーバンタム級トーナメントを全試合KOで制して自身初のベルトを獲得。8月にはK-1 GROUPとの対抗戦で内田晶を初回KOに仕留めて殺傷能力の高さを証明したが、9月に古木誠也に初回KO負けを喫した。2024年5月の『ONE Friday Fights 62』に初参戦すると、ペイマン・ゾルファガリにダウンを奪われる劣勢もノーモーションの右ストレートで逆転KO勝ち。
6月にシュートボクシングで山田虎矢太にTKOで敗れたが、「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」では12月の決勝に進出し、壱にKO勝ちで優勝。2025年4月にはREDバンタム級王者・乙津陸を初回KOに破り、6月には壱との4度目の対戦でKO勝ちしてKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座を奪取した。戦績は20勝(12KO)10敗2分。 福田は2021年第40回K-1アマチュアBクラス60kgトーナメント優勝、2022年KNOCK OUTアマチュア・アダルト60kトーナメント優勝を経て2022年8月にKNOCK OUTでデビュー。3連勝を飾ったが4戦目で祐輝にKO負け、6戦目で古木誠也の相手に抜擢されたがKO負けを喫した。2024年12月に遊羅に初回KO勝ち。2025年6月には前田大尊を飛びヒザ蹴りでKOした。6勝(4KO)2敗1分で2敗はいずれもKO負けという倒すか倒されるかのスタイル。
1R、右ローの蹴り合いから、森岡が左フックをヒットさせると一気に前へ出てパンチをまとめ、ダウンを奪う。森岡の顔面前蹴りを受け、左右フックのラッシュで追い込まれる福田だが右フックでダウンを奪い返す。すぐに打ち合いを挑む森岡。互いに被弾するが森岡が押していく。
森岡が左右フックと左ボディ、森岡のラッシュが終わると福田がジャブと右カーフ。再び打ち合いとなり、森岡が左右フックとヒザで押していく。福田も打ち合うが、森岡の右フックでダウン。福田は悶絶し、森岡のKO勝ちとなった。
大興奮の後楽園ホール。2本のベルトを持った森岡は「とにかく一安心しています。やっと2つ獲ることできて胸を張れるんですけれど、この団体が大好きで、このKNOCK OUTのためにみんなが全力で動いていて大好きなので、王者としてKNOCK OUTを盛り上げていきたいと思います。最高の舞台で試合が出来ているのは皆さんのおかげなので、次もぜひ満員の会場でやらせてください」と語った。 試合後のインタビューでは「これからも魂削ってKNOCK OUTを盛り上げるために頑張っていきます」と宣言し、アンリミテッドルールへ挑戦することも視野に入れていると話した。
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▼第10試合 KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王座決定戦 3分3R延長1R×山田真子(GROOVY)=45.6kg延長R 判定1-2 ※9-10×2、10-9〇Kiho(KNOCK OUT GYM調布)=45.75kg※Kihoが新王座に就く。本戦の判定は27-28、29-28、28-28。
山田はキックボクシングでJ-GIRLSアトム級王座、プロボクシングでWBO女子世界ミニフライ級王座に就き、キックボクシング6勝無敗2分、ボクシング7勝(2KO)無敗とパーフェクトレコードを残して引退。
2019年11月に復帰して無敗記録を更新していたが、2021年3月のK-1でMIOにダウンを奪われプロ格闘家人生初の黒星を喫した。その後は外国人選手も含めて4連勝。2025年2月、KNOCK OUT初参戦でぱんちゃん璃奈と対戦もドロー。7月には菊地美乃里に判定勝ちしている。戦績は14勝1敗3分。
Kihoはアマチュアで20戦以上を経験。2020年12月の『KROSS×OVER』でプロ初のKO勝ちを飾ると、2021年2月からKrushに参戦したが5敗4分で白星をあげることが出来なかった。ジムを移籍して心機一転、2024年4月KNOCK OUTのリングで再出発するとKAIに判定勝ちで連敗脱出。
左膝前十字靭帯断裂からの再建手術を経て12月に復帰し、MMAファイターでもあるMIYUから勝利し、今年2月には菊地美乃里にも勝利。5月にミネルヴァ認定アトム級王者のNaoに劣勢からハイキック一発で逆転KO勝ちの番狂わせを起こし、7月に森川侑凜からダウンを奪って判定勝ちで5連勝を飾った。戦績は8勝(2KO)6敗4分。
1R、ジャブを打つKihoに山田は右カーフを狙い撃ち。Kihoは前蹴りも使う。山田はジャブで飛び込んでワンツー、Kihoはかわして回り込む。
2R、山田の前蹴りに吹っ飛ばされたKihoだが、直後に山田が入ってきたところを前蹴りで吹っ飛ばし返す。ジャブを突くKihoに山田は身体を低くして素早く詰めていく。山田はKihoにロープを背負わせると左右フックの連打。Kihoは右ミドルを蹴ると同時の右ストレートを繰り出す。
山田は思い切り左右フックを振り抜く。さらに右カーフ。圧をかける山田にKihoは右ハイ。右ミドルからの右ストレートを2度見せるKihoは、山田が詰めようとしたところにいいタイミングの前蹴りで下がらせた。
3Rが始まると同時に山田がラッシュ、Kihoも負けじと前蹴りで下がらせる。前へ出て右カーフを蹴り、左右フックを振る山田。Kihoはつかんでのヒザで迎え撃つ。両者にホールディングの注意(イエローカード=減点1)。両者とも相手のパンチを当てさせない中、山田の右オーバーハンドが当たる。ジャブも。Kihoは前蹴りで応戦。Kihoの右ミドルに山田が右ストレートを合わせ、この一発でKihoがロープを背負う。すぐに右で追い打ちをかける山田。さらにパンチで前へ出て、Kihoは組んでのヒザ。
判定は三者三様のドロー、延長戦へ。Kihoは前蹴り、山田はパンチでアタックを仕掛ける。山田の右カーフにKihoは右ミドル。Kihoは山田の右フックにもミドルを合わせたが、その直後に山田が左フックをヒットさせる。Kihoの前蹴りにワンツーで前へ出る山田。
Kihoは山田の蹴りを前蹴りで止める。蹴るKihoに山田は左フックからの右フックを連続でヒット。両者とも前に出るため組み合いとなる。Kihoが前蹴りで下がらせるも、すぐに山田が右フック。
判定は2-1と割れ、Kihoが勝利。ベルトを巻かれると大粒の涙を流した。
勝利者インタビューに言葉を詰まらせてなかなか声が出ないKihoだったが「もっと強くなります。今日はありがとうございました。もっと強くなるのでこれからも応援よろしくお願いします」と語った。 試合後、山田は「勝ったと思った。抗議はしようと思います。再戦はいつでもやります。絶対にベルトを取り返す」と誓った。一方、Kihoは「判定を聞いた時はホッとしてたんですけれど、とりあえずよかったと。山口代表の方から『再戦だ』って言われて悔しいと思って泣いた。悔しい涙が一番です。山田選手も見てる方も自分自身ももやもやする、勝ち切れてないので、そういった部分では年内にダイレクトリマッチをやらせてもらえればいいなと思っています」とこちらも再戦を望んだ。
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▼第9試合 KNOCK OUT-BLACKフェザー級 3分3R延長1R〇玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス)=57.5kgKO 3R 3分00秒 ※左フック×雅治(レンジャージム)=57.4kg
玖村はNJKFバンタム級王座を獲得後、2018年12月にK-1デビュー。2019年3月はK-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大と激戦を繰り広げた。6月はスーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント3位になるも、網膜剥離で長期欠場。2020年9月からフェザー級に階級を上げ、2022年5月に新美貴士に勝利し、第6代Krushフェザー級王座獲得。2023年3月にKrushフェザー級王座を失った。2024年は連勝も2025年2月のK-1で兼田将暉にKO負け。戦績は21勝(10KO)14敗1無効試合。
KNOCK OUTには2023年9月の栗秋祥梧戦以来(初回KO負け)の参戦となる。 雅治は2022年12月からKNOCK OUTに参戦し、これまで3勝3敗。前戦は5月に森本直哉から判定勝ちで3連敗から脱出した。戦績は5勝(4KO)4敗。
1R、玖村の左カーフに雅治が右ストレートを合わせ、玖村はあわやダウンに。思い切って左右フックを振る雅治に玖村も強いジャブ、右フック。雅治の右フックに玖村が右フックを返し、雅治は大きくバランスを崩す。前へ出る玖村が右カーフ、右ストレート。玖村のパワーに押される雅治。右ヒザを出そうとしたところへ玖村が右フックを合わせ、ダウンを奪う。
雅治の右ストレートに右ハイを合わせる玖村。ローを蹴ってすぐに右ストレート。雅治が打ち合いに行くと回転のスピードで優る玖村の強い左フック、右ストレートが決まる。
2R、圧をかける玖村にジャブを打つ雅治。玖村の飛びヒザに雅治もヒザを合わせ、両者のヒザが相手の急所へ。試合中断。右カーフを蹴る玖村にジャブを突き続ける雅治。打ち合いになると玖村のスピードと、インサイドから入るパンチが当たる。
玖村のワンツー、左フック。雅治の左フックには左ボディを合わせる。鼻血がひどくなる雅治に玖村の右カーフが決まる。ラウンド終了間際、右のカウンターをヒットさせた玖村は一気に前へ出てラッシュ、左ボディからの左フックでダウンを奪う。
3R、右のカウンターを奪う玖村は右カーフも蹴る。玖村の右のカウンターがまたも決まり、左フックの返しもヒット。ジャブから回転の速い左右フックを放つ玖村に雅治は下がる。玖村の右フックにアゴが跳ね上がる雅治。玖村はヒザ蹴りには右フック。雅治も時折打ち合うが、回転力とシャープさで劣る。
玖村の右フックがヒットした直後、雅治の右フックで玖村が一気にペースダウン。詰める雅治。あわや大逆転かというシーンだったが、玖村はすぐに体勢を立て直し、ヒザ蹴りに右フックでダウンを奪う。レフェリーのダウンコールの前に雅治がすぐに立ち上がったため玖村はさらに追撃。ここでレフェリーからストップがかかった。
熱戦をきっちりとKOで制した玖村は「2年前、初めてKNOCK OUTに出場して倒されてしまって。いい姿を見せたかったのでKNOCK OUTのアツいファンの皆さん、僕のことを覚えてくれましたか? この期間も支えてくれた応援団がいるから僕は頑張れます。今日メインでタイトルマッチがあると思うんですけれど、もっとスカッとと倒してアピールしたかったんですけれど、この内容で次とは言えないので、ひとつずつ勝ち上がって行きたいと思います」と語った。
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▼第8試合 KNOCK OUT-REDバンタム級 3分3R延長1R〇石川直樹(KICKFUL GYM/ISKAインターコンチネンタルK-1ルールフライ級王者)=53.35kg判定2-1 ※29-28×2、29-30×蒔・センチャイジム(センチャイムエタイジム/INNOVATIONバンタム級王者)=53.45kg 石川は元・新日本キックボクシング協会フライ級王者、元ジャパンキック同級王者、スックワンキントーン認定スーパーフライ級王者の三冠王で、2021年9月からフリーに。10月のRIZINでは吉成名高にTKOで敗れている。リングで試合を行い、2024年6月にフランスでニコラス・リヴァースにKO勝ち、ISKAインターコンチネンタルK-1ルールフライ級王座を獲得して四冠王となった。首相撲からのヒザ蹴り・ヒジ打ちを得意とする。10連勝を飾っていたが、2025年6月に乙津陸にKO負けを喫した。戦績は38勝(14KO)11敗8分。 蒔は2023年12月10日にジャパンキックボクシングイノベーションでプロデビュー。そのデビュー戦は判定2-0で判定勝ちし、2戦目にして『ONE Friday Fights 52』のリングに上がったが、16歳のルアポンに1R1分2秒、レフェリーストップによるTKOで敗れた。2024年8月の『MuayThaiOpen』で石川直樹に判定で敗れたが、その後は3連続KO勝ちと調子を上げ、2025年7月にはINNOVATIONバンタム級王座を獲得した。戦績は7勝(4KO)2敗。 両者は2024年8月の『MuayThaiOpen』で対戦し、その時は石川が判定勝ちを収めている。
1R、石川は右カーフ、蒔はジャブ。石川は右ローを蹴ったところで蒔が伸ばした左手の指が目に入り中断。再開後、右カーフを狙い撃ちにする石川に蒔はワンツーで前へ出ていく。コーナーに詰まる石川だが冷静にブロックして右カーフを蹴る。石川が左を蹴ろうとしたところでワンツーで突っ込む蒔。石川が左前蹴りからの左ヒジを狙ったが、蒔が右ストレートで吹っ飛ばす。さらに連打する蒔。右ストレートが上手く決まる。
2R、ジャブを当てに行く蒔はジャブが当たると右ストレート、右フックを力強く打ち込む。石川は前蹴り、ヒジで迎え撃ち、蒔が入ってくると首相撲に持ち込むが蒔のパンチに押されてる印象。前に出る蒔に石川はヒジ、すかさず蒔が4連打。石川はジャブ、前蹴りで距離を取り、左ストレート。首相撲でヒジ、ヒザを入れる石川。蒔もヒジを出すが組めば石川の方が上か。ヒジ、ヒザで形勢逆転の石川に蒔は右フック。
3R、ワンツーと右フックで前へ出る蒔に石川はヒジとヒザで応戦。上手く縦ヒジを合わせる石川。首相撲に捕まえてのヒザ、ヒジ。蒔のガードの隙間から縦ヒジを打つ。蒔はそれでも前へ出て右を当てに行き、石川は前蹴りで距離をとる。蒔のパンチに対し、石川は両手を伸ばして威力を殺す。蒔が顔面前蹴りをヒットさせるも、すぐに石川が組んでのヒザ。一進一退の攻防となった。
判定は2-1で石川が勝利をもぎ取った。
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▼第7試合 KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級 3分3R延長1R〇優翔(team NOVA)判定3-0 ※30-27×2、30-28×スアマニー・ゲーオサムリット(タイ/元S-1 スーパーフライ級王者)
優翔は180cmの長身を誇り、31勝(8KO)10敗。スアマニーは21歳で60勝10敗。ムエタイの名門ゲーオサムリットジム所属。
1R、サウスポーから前に出ていくスアマニーに、優翔はリーチ差を活かしてジャブ、右ミドル。スアマニーは優翔の蹴りに右フックを合わせに来る。前蹴り、ロー、ジャブでじりじりと前へ出るスアマニー。
優翔は右ボディストレート。スアマニーが入って来るところに右ストレートを打つ優翔。右ハイから右インローを蹴る優翔にスアマニーは突進するが、優翔が長い手を伸ばして距離を詰めさせない。
2Rが始まってすぐ、スアマニーの右腕を払ってからの左ストレート、腰が落ちたスアマニーのアゴへヒザを突き上げてダウンを奪う。スアマニーが前へ出てくるところへテンカオを突き刺す優翔。右ミドルハイを蹴り、右インローで崩しての右ストレート。
優翔の蹴りに右フックを合わせに来るスアマニー。圧をかけるスアマニーに優翔は右ストレート、すぐに右ボディストレート。右ミドルハイと右インローを蹴る優翔。
3R、スアマニーは左ミドルを多用し始め、優翔は左へ動きながらの前蹴り。スアマニーに蹴らせていた優翔だが、狙いすました右ストレートをヒットさせる。さらにスアマニーの蹴り足をキャッチしての右ストレートで尻もちをつかせる。近距離で右のショートをこつんこつんと当てていく優翔。スアマニーはヒジも狙うが優翔は首相撲で押し倒す。
判定3-0でダウンを奪った優翔が勝利した。
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▼第6試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級 3分3R延長1R×辰次郎(Sports 24)=60.0kg判定0-3 ※28-29×3〇ペップンソン・フォームドジム(タイ/フォームドジム)=59.75kg
辰次郎は6勝(3KO)無敗のホープ。KNOCK OUTには2024年12月から参戦し、横山太一朗、小森玲哉、河崎鎧輝に勝利。勢いよく前に出ての攻撃、顔面前蹴りや飛びヒザ蹴りなどの大技も放つ。
ペップンソンは北九州・門司にあるフォームドジムの選手兼トレーナーで、タイではルンピニースタジアムのタイトルマッチの経験あり。元プロムエタイ協会認定バンタム級1位で、CPガイトーンガンラーントーナメントバンタム級優勝などの経歴を持つ。2024年7月から日本で試合を行い、2024年9月にはKNOCK OUTで久井大夢と対戦し判定負け。福岡のキックボクシング団体「KOS」のスーパーフェザー級王座を獲得している。8月9日のシュートボクシングで山田虎矢太に判定負けしているが、山田の猛攻にも粘って最後まで戦った。戦績は42勝13敗。今回はヒジありのREDルールでオファーを受けるも本人の希望でBLACKルールでの出場となる。
1R、サウスポーの辰次郎は左ミドル、左インロー、右前蹴り。ペップンソンは右ミドルを蹴ると同時の右フックでダウンを奪う。一気にラッシュするペップンソンだが、辰次郎はここで強気に打ち合う。ペップンソンは右フックから右ヒジ、パンチの連打からヒジと流れるように攻める。
パンチ、ヒザでボディを攻めるペップンソン。辰次郎は左ミドルを蹴っての左三日月。ペップンソンは左右フックでラッシュを掛けるが、辰次郎は引かずに左三日月から打ち合いに行く。
2R、ペップンソンは再び右ミドルからの右フック。辰次郎が前へ出てくるとロープを背負ってディフェンス重視体勢に。辰次郎は左インロー、ペップンソンが左右フックを打ってくると打ち合う。辰次郎はカカト落としを繰り出すがこれは空振り。辰次郎の左右フックからの左ボディ、左右の三日月蹴り。前へ出ていく辰次郎だが、ペップンソンは前蹴りとジャブで辰次郎を危険な距離には入らせない。
3R、逆転を狙って前へ出る辰次郎が左右フックでペップンソンをコーナーへ詰める。さらに右カーフ。ペップンソンはヒザ蹴りで応戦。互いにボディを打ち合う。ペップンソンは強烈な右ミドル、辰次郎はすぐに左右ボディを返すがクリンチになってしまい連打が続かない。
ワンキャッチのヒザからクリンチに持ち込み、ブレイクを誘う巧みなペップンソン。辰次郎は左右フック、ヒザを叩きつけるもダメージを与える前に組まれる。組むだけでなく、しっかり打ち返すペップンソン。
今大会初の判定決着は、ダウンを奪ったペップンソンの3-0勝利となった。
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▼第5試合 KNOCK OUT-BLACKライト級 3分3R延長1R×乱牙(フリー/NKBライト級王者)TKO 3R 2分56秒 ※左ハイキック〇REITO BRAVELY(BRAVELY GYM) 当初、REITOの相手にはバズーカ巧樹が発表されていたが、練習中の怪我により欠場。代わってNKBライト級王者の乱牙が初参戦。乱牙は今年2月にNKB王者になり、その後フリーに。戦績は8勝3敗1分。バックボーンは八百屋、趣味はピアノという変り種。 REITOはジュニアムエタイで三冠王となり、16歳でプロデビュー。2019年10月にKOSスーパーフェザー級王座、2020年12月にはM-1 JAPANライト級王座を獲得。2022年4月の『KNOCK OUT』初参戦ではスアレック・ルークカムイから得意の左ストレートでKO勝利を収めている。また、2022年10月の『RIZIN』ではわずか34秒、左ハイキックでTKO勝ち。2024年2月の『RIZIN』でも古村匡平を左ストレートで初回KO勝ち。8月には『ONE Friday Fights』に初参戦もKO負け。7月のKNOCK OUTではエイ・マムリンプートングにKO負けを喫した。戦績は13勝(6KO)6敗5分。
1R、サウスポーのREITOが左ストレートを直撃、乱牙は右ミドルハイを3連打。乱牙の右インローにREITOは左ストレートから距離を詰めてヒザ。右ストレート、右フックで前へ出る乱牙だが、REITOは余裕の表情でブロック。左ストレート、左ミドルを返していく。左右フックで前へ出る乱牙。
2R、左右フックと右ミドルハイを蹴る乱牙。REITOは余裕のある表情で前蹴り、左ボディストレート、ワンツー。徐々に圧を強めるREITOがジャブの連打と左ボディストレート、右ボディ。乱牙は前蹴りでREITOの前進を止めようとするが、REITOはワンツー、左三日月、前蹴りで前へ出る。ワンツーから左ヒジ、左三日月で前へ出るREITOに乱牙は手が出ない。
3R、鼻から大流血しながらも前へ出ていく乱牙。REITOはジャブ、前蹴り、ヒザ、左ボディストレート。乱牙も思いきり右ボディストレートを打つ。REITOは右フック、左ストレート。乱牙の右インローにワンツーを返すREITO。このまま判定かと思われたその時、残り10秒でREITOが至近距離での左ハイを叩き込み、乱牙が壮絶ダウン。レフェリーが即座にストップした。
マイクを向けられたREITOは「今日勝ててよかったです。今日もっといい試合しようと思ったんですけど力みすぎていい動き出来なかったのでもっと練習します。みんなが見たいのは、僕12月30日空いているのでぜひバズーカ選手とか大沢選手とタイトルマッチさせてください」と、年末ビッグマッチでのタイトルマッチをアピールした。
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▼第4試合 KNOCK OUT-BLACK女子バンタム級 3分3R延長1R〇鈴木万李弥(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)=53.25kgKO 1R 2分10秒 ※左ハイキック×愛来(神會館)=53.05kg
鈴木は空手のバックボーンを持ち、2016年にキックボクシングでプロデビュー。MMAでは2勝3敗の二刀流ファイターとして活躍し、エキシビションマッチながら中井りんとも対戦経験を持つ。流血もいとわない激しいファイトを信条とし、付いたキャッチフレーズは“流血のマドンナ”。そのルックスも含めて多くのファンからの人気を集めている。K-1 GROUPでは3勝2敗、KNOCK OUTでは1勝1敗。2025年4月にカンボジアでクンクメール選手と対戦し、判定負けで戦績を12勝(3KO)8敗とした。
愛来はKPKBやX-FIGHTで試合経験を詰んできた20歳の新鋭。戦績は1勝4敗1分。
1R、鈴木は前へ出てジャブ、左フック、右ハイ。飛び込んでのワンツーを顔面とボディへ打つ。愛来はジャブ、ジャブから右フックが連続ヒットし、怯む愛来を連打で追い込む鈴木。
得意の右オーバーハンドを連続ヒットさせると、鈴木はロープに詰めた愛来に左ボディ、これで落ちかけた愛来の顔面を左ハイで蹴り上げ、豪快なKO勝ちを飾った。
鈴木は「こうやって負けたり勝ったりしている中で応援してくれている皆さん、ありがとうございます。一緒に夢を追いかけてくれて感謝しています。ありがとうございます」と笑顔で勝利者インタビューに答えた。
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▼第3試合 KNOCK OUT-BLACK -61.5kg契約 3分3R×アックス斧田(KIBAマーシャルアーツクラブ)TKO 1R 2分21秒 ※レフェリーストップ〇宇山京介(KNOCK OUT クロスポイント渋谷) 斧田は一発の強さを持つ35歳。現在2連続KO勝ち中で戦績は5勝(5KO)7敗。宇山は21歳の新鋭で戦績は2勝(1KO)1分。共に誕生日が11月1日の14歳差対決。
1R、ジャブと右の蹴りで前へ出る斧田。宇山は左フックと右ロー。斧田はアッパーとヒザを交えたパンチのコンビネーションを繰り出すが、宇山のヒザをもらって続く左右フック連打でダウン。
右アッパーからの右ストレート、左右フックでラッシュをかける宇山。斧田はダウン寸前となるが耐える。宇山は右ヒザから右ストレート、斧田はそれでもジャブで対抗。宇山が右フックを叩き込んで斧田がフラついたところでレフェリーがストップした。
宇山はマイクを向けられると「今回1RでKO出来てよかったです。コツコツ勝って頑張ります。先輩方の応援もお願いします」と語った。
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▼第2試合 KNOCK OUT-RED -63.0kg契約 3分3R×安田学登(クボジム-リレイズ東京-)TKO 2R 1分06秒 ※レフェリーストップ〇渡辺翔也(D-BLAZE) 安田は久保優太・賢治率いるクボジムから初参戦。戦績は3勝7敗1分。渡辺は4勝(3KO)無敗と好戦績をマークしている。
1R、渡辺は軽い打撃で距離を測り、右ローを蹴っていく。安田は右ストレート、ワンツー。中盤を過ぎると安田の右ストレートが当たり始め、渡辺はジャブを突く。ジャブを連続して当てた渡辺がストレートの連打で前へ出て、右フックでダウンを奪う。さらにヒジ、左右フックで安田をロープに釘付けにする渡辺。
2R、渡辺のジャブ、ワンツーで安田は鼻からおびただしい出血。渡辺はジャブを突き続け、それをまともにもらった安田はジャブの連打でダウン。レフェリーがストップした。
渡辺は「KNOCK OUT初めてなですけれど、会長、トレーナー、友だち、家族に感謝したいです。今後KNOCK OUTライト級荒らせるように精進していきますのでよろしくお願いします」と勝利者インタビューに答えた。
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▼第1試合 KNOCK OUT-BLACKフェザー級 3分3R〇YOSHIHIRO(teamYU-TO)TKO 2R 0分21秒 ※レフェリーストップ×和美(ヒデズキック福岡) YOSHIHIROは2025年4月のKNOCK OUTアマチュア・アダルト60kg優勝でプロ戦績は1勝(1KO)。
1R、サウスポーのYOSHIHIROが1分すぐに仕掛けてパンチの連打からワンキャッチのヒザ。和美は右インローから右ストレート、再びYOSHIHIROが左ハイからラッシュをかけてヒザへつなぐ。ワンキャッチからのヒザを上手く使うYOSHIHIRO。
2Rが始まると同時にラッシュをかけたYOSHIHIROが左ハイから左ヒザを顔へ突き上げ、最後は左フックでダウンを奪う。和美は立ち上がるも右目上をカットして大流血。レフェリーが即座にストップした。
YOSHIHIROは「応援してもらってその方たちのためにこの舞台で絶対に倒そうと決めていたので、その皆さんに(喜びを)伝えたいです。これから活躍していくので覚えておいてください」と勝利者インタビューに答えた。