キックボクシング
レポート

【ビッグバン】打ち合いの激闘で倉田永輝が竹添翔太を振り切る、残り数秒でダウンを奪いポッシブルKが昇也に逆転勝ち、超ベテラン対決は駿太がヒジでTKO勝ち、山際和希が判定2-1の際どい勝利、山崎陽一が一発KO勝ち、フライ級初代王座決定トーナメント決勝は颯太朗vs.空龍に

2025/08/31 17:08
ビッグバン・統一への道 其の532025年8月31日(日)東京・後楽園ホール ▼第13試合 メインイベント第2試合 フェザー級挑戦者決定戦 3分3R延長1R×竹添翔太(インスパイヤードモーション/前Bigbangフェザー級王者)延長R 判定0-3 ※8-10×3〇倉田永輝(K-1GYM SAGAMI-ONO KREST)※本戦の判定は29-28、29-29、29-29。  竹添は、アマチュア時代からBigbangで活躍。2024年3月に久保一馬を判定で下して第7代Bigbangフェザー級王者となったが、同年12月に宮﨑勇樹と対戦して王座を失った。2025年5月にはKrushで啓斗から判定勝ちを収めている。  Bigbang初参戦の倉田は、K-1やKrushを主戦場にし、2019年にバンタム級でデビュー。2022年にスーパー・バンタム級へ階級を上げ、2023年12月、龍翔から2R KO勝ち。2024年3月に璃明武のKrushスーパー・バンタム級タイトルに挑んだがKO負けも、25年4月にフェザー級で水津空良をKOした。 この試合の勝者が、現Bigbangフェザー級王者・宮﨑勇樹のタイトルに挑戦する。  1R、ジャブの突き合い、右ローの蹴り合いで両者序盤からアグレッシブ。左ミドルを蹴る竹添に倉田は左右ボディとヒザで対抗。ショートのパンチを倉田のガードの隙間から上手く入れる竹添は右フックからの左ストレート。倉田は右ボディを叩き、強烈な左フックを叩き込んだが竹添は効いた素振りを見せずジャブを打つ。  2R、ローからパンチ、ミドルからパンチと攻めていく竹添に倉田は右カーフ。左ミドルとワンツーを打つ竹添に倉田は与座キックを見舞う。ショートのパンチを回転させてワンツー、左ミドルも放つ竹添に倉田は右カーフを狙い撃ち。  しかし、竹添の手数は全く衰えることなくワンキャッチのヒザ、ワンツー、右ロー、右アッパーと次々攻撃を仕掛ける。首相撲の崩しも混ぜる竹添。倉田は右ストレートと左フックの強打、さらに右カーフで猛反撃も竹添は一歩も退かず手数を出す。  3R、両者足を止めての打ち合いとなり、倉田はノーガードになって額でパンチを受ける。手数を出す竹添に一発の強さの倉田。動きが止まらない竹添はワンツーから左ハイ、倉田はヒザを突き上げる。倉田の強い右フックに竹添はワンツーからヒザ。竹添が右アッパーを突き上げる。倉田は右の強打で竹添を突き放そうとするも、竹添はガードを固めて接近戦で左フックから右アッパー、倉田の左ボディに右フック。  倉田もアッパーを突き上げ、左フックから右フック。ラスト数秒で倉田の強打に竹添がグラつき、そこで倉田が左右フック、右ストレートでラッシュを仕掛け、竹添は印象が悪かった。判定はジャッジ1名が竹添を支持したがドロー。延長戦へ。  またも足を止めて打ち合う両者。倉田は左右ボディから右アッパー、左ボディ強打。竹添は左ミドルを蹴ってショートのワンツー。ジャブから左フック、左ミドルの竹添に倉田は左ボディ。倉田の右強打に竹添も左フックを返す。強打の倉田に手数の竹添。飛びヒザを繰り出す竹添に倉田は右フック。竹添は左ミドル、左右フック。倉田も右ボディで応戦するが、竹添が左フックを当てる。三日月を蹴り合い、倉田はボディを強打してヒザ、右ストレートで竹添がフラつく。そして右フックの相打ちで弾け飛んだ竹添が一瞬ヒザを着きダウンとなる。その直後に試合終了。  判定3-0で倉田が激戦を制し、挑戦権を手にした。  倉田はマイクを持つと「こんなぎりぎりの結果で、思っていたこといっぱいあるんですけれど何も言えないので。竹添選手の方が宮﨑選手よりも強いと思っていて、宮﨑選手にも絶対に勝とうと思っているのでビッグバンの王者になります」と宣言した。 [nextpage] ▼第12試合 メインイベント第1試合 スーパーライト級挑戦者決定戦 3分3R延長1R×昇也(士魂村上塾/MA日本キックボクシング連盟ライト級王者、元Bigbangスーパーライト級王者)判定0-3 ※28-29×2、27-29〇ポッシブルK(K'growth ジム/SB日本スーパーフェザー級1位) 昇也は、2019年12月の王座決定戦で勝利して第4代Bigbangスーパーライト級王者に。その後はKrushにも定期参戦し、2025年2月はKrushライト級トーナメントに出場して一回戦で伊藤健人からKO勝ち、準決勝で西京佑馬と激闘を展開した。 ポッシブルKは、2923年12月にBigbangへ参戦し、MA日本ライト級王者・平澤優聖に2R KO勝ち。2024年2月にスックワンキントーンで小林司に勝利して再起を飾るも、4月は健太に判定負け。6月は当時スーパーライト級王者の琢磨のタイトル挑戦も経験。その後はシュートボクシングで成尾拓輝、今年3月はBigbangで林京平と激闘を展開し再びベルト挑戦を狙う。 初対戦の2人は勝利した選手が、現Bigbangスーパーライト級王者・奥平将太のベルトに挑戦する。  1R、両者サウスポー。序盤から左右フックと左右ボディで前へ出ていく昇也。ポッシブルKも反撃するが昇也のパンチの回転が止まらない。どんどん前へ出て左右フックとボディを打つ。バックハンドブローを空振りしてもそのまま左フックを打つ。  コーナーへ詰めるとヒザ。ポッシブルKは右アッパーを狙い、前へ出る昇也の右インローと奥足への右ロー。それでも前進して右フック、左ボディでポッシブルKをコーナーへ詰める昇也。ここでポッシブルKは右インローを連打し、昇也の足を跳ね上げる。  2Rも前に出る昇也は左ミドル。ポッシブルKは左ハイを蹴る。回り込んで左フック、右ストレートを当てるポッシブルKは、昇也のパンチをかわして右インローと右奥足ロー。距離を詰める昇也は左ボディからの左フック。ポッシブルKがカカト落としを出そうとすると、昇也は胴廻し回転蹴り。さらに前へ出ていって左ハイを蹴り、距離を詰めて左右フックを打つ。  3R、昇也は右ハイを蹴り、さらに左右ローでポッシブルKにロープを背負わせると左右フックと左ボディ。ポッシブルKも左右ローを蹴り、ヒザで迎え撃つが昇也は全く下がらず前へ出て左ボディ、左ロー、左インロー、右フック。ポッシブルKの右フックがクリーンヒットするが、昇也は歯を食いしばって前へ出て左右フックと左ロー。  しかし、ポッシブルKの右ハイで大きくグラつき、ポッシブルKの連打に身体が左右に揺れる。それでも倒れない昇也は頭をグラつかせながらも打ち返す。一方的に打たれて棒立ちになる昇也はそれでも耐えるが、レフェリーはスタンディングダウンを宣告。大歓声の中、試合終了のゴング。  驚異の打たれ強さで場内を沸かせた昇也だが、判定は3-0でダウンを奪ったポッシブルKの勝利に。奥平への挑戦が決まった。  ポッシブルKは泣きながら「自分今回の試合にめちゃくちゃかけていて、練習しました。周りの方々のサポートのおかげで…ありがとうございました」と号泣。奥平と向き合うと「若くて勢いあってめちゃくちゃ強いファイターです。自分はセンスのかけらもないけどなにくそで、なめんなよで挑んでいく」と宣言。  王者の奥平もリングに上がり「煽るの得意じゃないですけれど、自分のいいところを言って自分の強いことをアピールしたいと思います。僕は誰よりも練習していると思うので、その気持ちをリングの上で証明するのでタイトルマッチ楽しみにしていてください」と語った。 [nextpage] ▼第11試合 フェザー級 3分3R〇駿太(谷山ジム/前Bigbangスーパーフェザー級王者)TKO 2R 2分56秒 ※3ノックダウン×前田浩喜(KickBoxing Team CORE/NJKF3階級制覇王者) 駿太は2003年2月にプロデビューし、国内とタイのトップ選手を相手に渡り合ってきた42歳の大ベテラン。2019年6月に琢磨をKOしてベテラン健在ぶりを示したが、8月の安本晴翔戦、2020年2月の栗秋祥梧戦と若い選手に連続KO・TKO負け。しかし、同年11月のビッグバン10周年記念興行では宮崎勇樹を判定で下してBigbangスーパーバンタム級タイトル3度目の防衛に成功すると、3月には元新日本キックボクシング協会ライト級4位の渡邊涼介をヒジ打ちで2RにKOした。前戦は2025年3月、石川直樹に判定負け。戦績は42勝(12KO)26敗4分。 前田は2004年8月プロデビューのベテラン選手で、第6代NJKFスーパーバンタム級王者、第8代・第11代NJKFバンタム級王者。サウスポーから繰り出す左の蹴りとストレートを得意としており、2020年2月にはISKAムエタイ・インターコンチネンタル・フェザー級王座にも挑戦した(判定2-1で惜敗)。2021年9月には国崇とのベテラン対決でTKO勝ちしている。2022年2月、大輔に判定勝ちしてNJKFフェザー級王者となり、3階級制覇を達成した。前戦は2025年4月、立嶋篤史に初回KO勝ち。  1R、サウスポーの前田はジャブを出しながら左インロー、左ミドル。右へ回り込む前田に駿太は右ミドルを蹴っていく。駿太の左フックに前田は左ストレートを合わせる。ジャブで前へ出ていく駿太に前田は奥足への左ローを狙い撃ち、かと思えば左ハイを放つ。右ストレート、右ミドルを蹴る駿太だが前田の左奥足ローのリターンをもらう。左ハイで駿太を脅かす前田。左インローも蹴る。  2R、駿太はパンチ連打しながら距離を一気に詰める。首相撲に持ち込んでのヒザ。前田も左ストレート。駿太が右ストレートをヒットさせ、ややグラついた前田に駿太は見逃さず右ストレートを連打して畳み込みダウンを奪う。パンチを出しながら距離を詰める駿太は連打かヒジも繰り出す。右ヒジで前田の左目上をカットし、左縦ヒジも打つ。コーナーでヒジを連打してダウンを追加。  右ストレート、左フック、左右の連打で追いかける駿太。最後は右ヒジを叩き込み、3度目のダウンを奪って駿太がTKO勝ちで超ベテラン対決を制した。  駿太はマイクを持つと「最悪の試合をしてしまいました。ごめんなさい。心折れそうでした。前田選手めっちゃ強かったです。倒れるかなと思いました。倒れなかったのはメンタルを鍛えてきたから。ぶっさいくな試合、でもとにかく勝てたので良かったです」と語った。 [nextpage] ▼第10試合 66kg契約 3分3R延長1R〇山際和希(谷山ジム/初代Bigbangウェルター級王者、第7代Krush同級王者)判定2-1 ※28-29、29-28、30-29×関龍之亮(team MIYABI) 山際は2009年に全日本学生キックボクシング連盟ウェルター級王者となり、プロデビュー後も順調に勝ち星を積み重ね、2015年6月にBigbangウェルター級王座を獲得。2017年2月まで11連勝を記録した。K-1 JAPAN GROUPには2013年から参戦し、2020年8月の第7代Krushウェルター級王座決定トーナメントで連続KO勝ちして悲願だったKrush王座に君臨したが、2021年1月の初防衛戦に敗れて王座を失った。2025年1月には“DARUMA”健太にKO負け。近年はホームのBigbangのリングで戦い、2025年6月に松下大紀を判定で破り連敗を脱出した。戦績は41勝(14KO)24敗6分。 関は2024年に3勝1敗の好成績を残している。昨年1月のSuper Bigbangでは寛樹に判定勝ち。  1R、関の強烈な右カーフでスタート。右カーフを連発していく関は前蹴り、ジャブで山際を下がらせる。山際も前蹴り、ジャブ。蹴りをフェイントにして右を打つ関に山際は右ミドル。ワンツーの連打で前へ出る山際はジャブから右ミドル。右ストレートからの左ミドルも。関は左フックを打つが山際はかわして両手を広げる。  2R、関の左右ミドルに山際も右ミドルで応戦。ジャブで前に出る山際に関が左フック、すぐに前へ出る関だが山際は右ミドルで体勢を整える。山際の右ミドルに右カーフを合わせる関、山際がバランスを崩す。山際は右ミドルを蹴っていき、関の左インローにも右ミドルを返す。その右ミドルから右フック。左ミドルも蹴る山際に関は右カーフ、山際が右ミドルを返す。  3R、関がローを蹴れば山際はミドルを返し、そのミドルに関がローを返す。関の右ストレートにバランスを崩す山際はローとミドルの蹴り合いでローブローになってしまい関が倒れる。インターバル後、再開。蹴り合いで最後に蹴るのは関。山際は右ミドルから右ストレート、前に来る関に右ミドル。  右ミドルを蹴っていく山際が4連続ヒット、関を転倒させる。その後も右ミドルを当てていく山際。右ストレートもヒットする。左右ミドルをしっかり当てて右ストレートに行く山際。関は胴廻し回転蹴りを放つが不発。最後は山際が右フックを打ち込んで試合終了。  判定は2-1と割れ、山際が勝利をつかんだ。しかし、セコンドの城戸は渋い顔だった。 [nextpage] ▼第9試合 スーパーウェルター級 3分3R〇山崎陽一(MOUNT CAPE Sports Fighting Club/元Bigbangスーパーウェルター級王者)KO 2R 1分47秒 ※右ボディ×緒方 惇(チーム緒方/激突ウェルター級・ミドル級王者)  1R、左右ローを蹴って前へ出る山崎に左右の連打を出して対抗するサウスポーの緒方。手数を出す緒方だが山崎は両腕ブロック。山崎は左右のボディ、緒方は左ストレートをボディに伸ばす。山﨑は右ミドルを蹴り、左右フックと左右ボディ。緒方は左右のパンチを振り回す。  2R、緒方は近付いてくる山崎に左右のストレートを3連打。山座kは右ミドルを蹴り、右ボディストレート、コーナーへ詰めての左右ボディ。手数を出す緒方だが、山崎が右のボディを叩き込むとダウン。山崎のKO勝ちとなった。  山崎は愛娘をリングに呼び込むと一緒に記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級初代王座決定トーナメント準決勝(51.5kg契約)3分3R延長1R〇空龍(ホライズンキックボクシングジム)判定3-0 ※30-27、30-26×2×永野翔空(M-BLOW)※空龍が決勝へ進出。  1R、ジャブを突く長野に右ローと左インローを蹴る空龍。ジャブと左ローも蹴る空龍に永野は様子見かほぼ手が出ない。そこへ空龍が右ハイ。  2R、空龍は左右のローとミドルを蹴っていき、永野はジャブからワンツー。中盤からワンツーを打って前に出始めた永野に空龍は左ミドル、右ロー、右カーフ。前に出るのは永野だがあまり手が出ない。その間に空龍はローとミドルを蹴っていく。空龍が右ロー2発から右フック。  3Rも空龍は右カーフ、左インロー。ローを蹴られる永野は前へ出るもパンチが出ない。永野がワンツーから左フックを打っても空龍は回り込んでかわしていく。そして左ミドル。ジャブで空龍をコーナーへ追い込んでいく永野、空龍は右ストレートを打ってコーナーを離れる。永野のワンツーがようやくヒットするが、空龍は左ミドルと左インローを蹴り続ける。空龍が右ハイ空振りからのバックハンドブロー、そのまま前に出ていく空龍が右フックでダウンを奪う。そして終了のゴング。  KOと勘違いしたセコンドがエプロンに上がって空龍と抱き合ってしまうアクシデントはあったものの、空龍が判定勝ち。  決勝戦(王座決定戦)は12月21日、後楽園ホール大会で行われる。  颯太朗もリングに上がり、「ハイサーイ。今回初めてのサウスポーということでジムのみんなに支えてもらって感謝しかないです。あと勝って次の試合集中できるので、空龍、会見見ていてもSNS見ていてもムカつくので。同じジムの夢斗にボコられているので同じジムの選手にボコボコにされるから。注目しておいてください」と挑発。  空龍は「今日勝って当たり前の相手だったんですけれど苦戦してしまって。前回3年ぶりの復帰戦で負けてしまって今日勝ててほっとしています。お前、フォーマル勉強して来い。12月、シバいて屋根に帰してやるよ。しっかり練習しろ」と返答。  これに颯太朗は「今日の試合を見てどっちが勝つと思います? ボコボコにしてやるよ」と言い放った。 [nextpage] ▼第7試合 フライ級初代王座決定トーナメント準決勝(51.5kg契約)3分3R延長1R×元太郎(IDEAL GYM)延長R 判定0-3 ※9-10×3〇ブラックシーサー颯太朗(TEAM TEPPEN)※颯太朗が決勝へ進出。本戦の判定は30-29、29-29×2。  1R、サウスポーでスピーディーに動く元太郎を颯太朗はローとインローで足から崩していく。序盤は左ストレートを当てていた元太郎だが、徐々に颯太朗のローからのパンチを被弾するように。  2R、颯太朗は右カーフ&左ローで崩しての左ボディ。元太郎は颯太朗のパワフルな攻撃に後手に回っていたが、右フックを連続ヒットさせて颯太朗をグラつかせる。スリップで倒れた颯太朗がふらつくほどだった。  3R、前に出て左右ボディを叩く颯太朗も元太郎も左ストレートで応戦。どんどん前に出てボディとフックを打つ颯太朗。元太郎もこのラウンドはパンチを出していったが、判定はドロー。延長戦へ突入する。  両者、レフェリーがファイトをかける前に手を出してしまい、レフェリーに怒られる。闘志全開の両者は激しい打ち合いを展開。その中で颯太朗が左右ボディ、右フックで前へ出た。元太郎も左ストレートとヒザで応戦したが、手数とアグレッシブで颯太朗が優り、判定3-0で颯太朗が勝利を手にした。 [nextpage] ▼第6試合 スーパーフェザー級 3分3R〇田中 聡(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)判定3-0 ※30-28、29-28、30-29×蘭丸(team AKATSUKI)  1R、蘭丸がラッシュをかけて左右連打で田中をコーナーへ追い込む場面もあったが、田中がカーフ、インロー、ヒザ、三日月と多彩な蹴り技を振り分けていく。  2Rも田中は右カーフ、左インロー、左三日月、ハイキックと多彩な蹴り技を上中下に振り分ける。蘭丸は蹴りをもらいながらも前へ出てワンツーを打って行き、ロープを背負う田中に左ボディ。  3R、蘭丸はワンツーを出して前へ出続け、手数も多く出すが、田中は蹴り技を駆使して譲らない。前蹴りでアゴの蹴り上げも。さらに田中は相手の首に腕を引っかけてや前足払いなどの崩しも使う。当てて回り込み蘭丸に追い詰めさせず、判定勝利を飾った。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級 3分3R×小寺雄太(谷山ジム)判定0-3 ※27-30×2、28-30〇秦悠歩人(インスパイヤードモーション)  1R、秦は積極的に右を中心としたパンチで前へ出ていく。小寺は後手に回りながらも右カーフ。ジャブからワンツーを打つが小寺はバックステップ。  2R、小寺の右カーフに秦はパンチに右ミドルとヒザを織り交ぜる。小寺のカーフが聞き始めたか、出足が鈍る秦に小寺のパンチも当たり始めた。  3R、右ローからの左右フックで前へ出る小寺に、秦は右の連打とジャブで応戦。手数が減ってきた秦だが右がヒットする。最後は小寺が攻めの姿勢を見せたが秦は前蹴りと組み付きで凌ぎ、判定3-0で秦が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第4試合 スーパーバンタム級 3分3R〇寛心(士魂村上塾)KO 1R 2分01秒 ※3ノックダウン×グリコ(ポゴナクラブジム)  1R、強い右ローを蹴っていく寛心がジャブと右ローでコーナーへ追い込んでいき、右ストレートと左フックの乱れ打ちから右ヒザを突き刺してダウンを奪う。  続いて左右フックの連打から再び右ヒザを突き刺してダウンを追加すると、最後はラッシュをかけてグリコがコーナーで座り込んだところでレフェリーがストップした。 [nextpage] ▼第3試合 スーパーフェザー級 3分3R〇藤平琉矢(K-1GYM三軒茶屋シルバーウルフ)判定3-0 ※30-28、30-27×2×ゼンギン・ウムト(ポゴナクラブジム)  1R、右カーフの蹴り合いからパンチで攻めていく藤平だが大振りに。ウムトは左右フックで応戦。藤平のヒザ、左ボディが相手を捉える。ウムトも負けじと左ボディを打つ。  2R、右カーフと左右フックのウムトに藤平はワンツーで応戦。互いにパンチで押し合う展開が続く中、藤平が離れ際に右ハイをヒットさせてダウンを奪う。その後もハイを狙う藤平にウムトはフックとボディ。  3R、逆転を狙うウムトは左右フックと左ボディ、藤平はジャブを突いてミドルとハイを蹴る。両者かなり消耗しているが打ち合いを続け、藤平もジャブと右ストレートで譲らず判定勝ち。 [nextpage] ▼第2試合 スーパーフェザー級 3分3R×井上銀太(谷山ジム)不戦勝〇田勢ジャイル(TOP LEAD GYM)※井上が計量に参加できず、田勢は計量をパスしたため。 代わって城戸康裕がエキシビションの相手を買って出て、2分1Rのエキシビションマッチを行うことに。派手な技を繰り出した城戸は「1500円は安すぎる。ビッグバンは城戸使いが荒すぎる」とマイクパフォーマンス。田勢は「めちゃくちゃハイキックが危なかったです。焦った」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 スーパーバンタム級 3分3R〇深谷 匠(T.G.Y)TKO 1R 1分07秒 ※レフェリーストップ×塚田 翔(TOP LEAD GYM) パンチで速攻勝負をかけた深谷が連打で2度のスタンディングダウンを奪ってTKO勝ち。
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