キックボクシング
レポート

【RISE】大﨑孔稀が10連勝フランス人に完封勝ちも「まだまだだなと実感しました」、鈴木真彦が加藤有吾とのフルラウンドの打ち合いを制す。200万総取りトーナメント GACHI!!は9戦全勝の棚澤大空が優勝、フライ級王座決定トーナメントで数島大陸と対戦へ。島田知佳が平岡琴の待つ決勝へ進出、憂也がKO勝ちで世代交代許さず「海人からベルトを獲る」

2025/08/30 17:08
RISE 1912025年8月30日(土)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第11試合)SuperFight! バンタム級(-55kg)3分3R延長1R〇大﨑孔稀(OISHI GYM/第8代RISEバンタム級王者)判定3-0 ※30-28、30-27×2×ジラリー・キャルービー(フランス/CARCHARIAS GYM/ISKAフリースタイル世界フェザー級王者)  大﨑はパンチ、蹴り、ヒジ、ヒザいずれでもKOできる破壊力を持ち、タイ人と渡り合うテクニックも持っている。特にボディブローは強烈。様々な団体で活躍し、これまでにJ-NETWORKスーパーフライ級王座、WMC日本同級王座、BOMバンタム級王座を獲得。RISEには2019年11月から参戦。2023年12月に鈴木真彦を破り第8代RISEバンタム級王座に就くと、2024年8月に大森隆之介を判定で破り王座初防衛に成功。11月に『ONE Friday Fights』初参戦でフオ・シャオロンに判定勝ち。2025年5月、門口佳佑をKOした。戦績は36勝(21KO)7敗2分1無効試合。 キャルービーはアマチュアムエタイのIFMA世界大会で銀メダル、ヨーロッパ大会でも銀メダルを獲得。幼少期にアルジェリアからフランスに移住し、アマチュアボクシングでも8戦無敗。レミー・パラと同門。2024年3月に初来日し、孔稀の兄・一貴とISKAオリエンタルルール世界フライ級タイトルマッチで対戦したが、50-45×3の大差で判定負け。177㎝の長身で大﨑とは12㎝の差がある。戦績は11勝(3KO)3敗のサウスポー。  1R、サウスポーのキャルービーは右へ回り込んでいくが、大﨑は右ミドルを見舞っていく。左ストレート、ワンツー、左右の前蹴りと長い攻撃を出すキャルービーに大﨑は右インカーフと右ミドル。左フック、右ストレートをヒットさせる大﨑。  キャルービーも右ボディ。大﨑が前蹴りから強烈な右ボディを叩き込むと、キャルービーは大きく下がる。大﨑が右ミドル、左ボディを打ち、右ハイを蹴ってから右ミドルを命中させる。  2R、大﨑は右ミドルと右ストレートでキャルービーを追っていき、キャルービーの左をかわすと左右フックに右ストレート、左ボディを打つ。キャルービーのワンツーにも右ボディを返す。大﨑のワンツーからの左フックに大きくグラつくキャルービーだが、ダウンはしない。  大﨑が右ボディ、左右フックと攻めるが、キャルービーも左ストレートを2発ヒットさせる。前に出るキャルービーの左をもらう大﨑。右ボディで逆襲するが、頭部へのパンチは空振りに。  3R、大﨑が右ミドル連打、キャルービーは左右回転のバックハンドブローを放つ。大﨑に蹴られっぱなしにはならず、ワンツーやヒザを出すキャルービー。大﨑は強烈なボディをめり込ませるが、キャルービーは前に出てパンチを当てに来る。  右の三日月蹴りでキャルービーを下がらせる大﨑だが、打ち合いではキャルービーの右をもらう。大﨑は左右ボディからヒザ、キャルービーは前へ出て飛びヒザ。大﨑は左右ボディ、右の三日月蹴り。右ハイを狙う大﨑だがキャルービーはブロックする。  タフなキャルービーを倒すことは出来なかったが、大﨑のほぼ完封の判定勝ちに。「すいません、マジでKOしたくて。KOしたら言うこと決めていたんですけれど、まだまだだなと実感しました。もっと強くなって言動と行動が一致するように僕は強くなっていきます」とマイクで語った。 [nextpage] ▼セミファイナル(第10試合)バンタム級(-55kg)3分3R延長1R〇鈴木真彦(TEAM 寿/同級2位、第7代RISEバンタム級王者)判定3-0 ※30-29×3×加藤有吾(RIKIX/同級3位)  鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てた。2024年12月、大﨑孔稀に敗れて王座を失い、その後は勝ち負けを繰り返している。前戦は6月の戸井田大輝戦で判定勝ち。戦績は37勝(21KO)10敗。  加藤は元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者・石井宏樹の愛弟子でジュニア時代から石井の指導を受け、プロデビューすると持ち前の強打で頭角を現し2019年12月にWMC日本スーパーバンタム級王座を奪取。2021年1月には岡山ZAIMAX MUAYTHAI 55kg賞金トーナメント優勝を果たした。2024年12月に『ONE Friday Fights 91』に初出場、OFGムエタイに挑んでケイ・ジンジュンをKO。前戦は2025年6月、礼司をKOしている。戦績は28勝(13KO)7敗。  1R、両者勢いよくコーナーを飛び出す。右のオーバーハンドを狙う加藤に鈴木も打ち合いに応じ、中盤から早くも激しい打ち合いに。鈴木は左右ボディと右ストレート、右ストレートの相打ち、加藤は左右フックと右ボディ。加藤は鼻血を出す。かなり頭を低く下げてダッキングし、加藤のフックをかわす鈴木に、加藤は飛びヒザ蹴りを放った。  2R、鈴木の左ボディに加藤が右アッパー、すぐに鈴木も右アッパーを返す。両者至近距離でアッパーを打ち合う。離れると鈴木はワンツー、近距離で左右フックとアッパーを打ち合う両者だが、鈴木が頭を動かしてよく加藤のパンチを見ている。アゴへヒザも突き上げる鈴木。  プッシュからヒザを突き上げる鈴木。鈴木はショルダーアタックのように身体をぶつけてからショートのパンチ。当たりの強さを見せる。加藤のパンチは頭を低く下げてのダッキング、ショルダーアタックで距離を詰めてしまい防ぐ。  3R、前に出て左右フックを打つ加藤。鈴木は頭を左右に振ってかわし、右ストレートを打つ。右カーフ、ヒザ蹴りも。加藤のフックは深いダッキングでかわし、左右フックとボディを打つ。鈴木の右ショートとヒザが突き刺さる。加藤がリターンしようとするとショルダーアタックで距離を詰めてしまう鈴木。  肩で押して距離を作り、右を打つ鈴木。しかし、加藤の左フックで鈴木がロープを背負い、加藤がラッシュに出る。鈴木も右で打ち合い、ヒザを突き刺す。最後に鈴木は押して右、頭を左右に振って右と大きいアクションで見栄えのいい技を繰り出した。  判定は3-0で鈴木が勝利。加藤の挑戦を跳ね返した。  鈴木はマイクを持つと「加藤選手ありがとうございました。ちょっとこの試合しっかり派手に勝って言いたいことあったんですけれど。最近不謹慎かもしれませんが、ボクシングで亡くなっている方がいる競技じゃないですか。それがいいことではないですけれど、それだけ選手は命を懸けて頑張っているので、皆さんもお時間あったら会場で応援してもらって、格闘技をいいイメージにして行きましょう。僕は生き様をリングで見せつけるのでこれからもよろしくお願いします」とメッセージを送った。 [nextpage] ▼第9試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!!スーパーフライ級(-53kg)決勝戦 3分3R延長1R〇棚澤大空(TEAM TEPPEN/同級6位、第7代DEEP☆KICK-53kg王者)判定3-0 ※30-29、30-28、30-27×麗也(team AKATSUKI/同級5位)※棚澤が優勝。  1R、両者軽快なステップを踏み、麗也は右カーフ。棚澤はスーパーマンパンチを放つ。麗也が前蹴りと右ロー、棚澤は狙いすぎているのか手数が少ないが、右ボディストレート、後ろ蹴りを繰り出す。  麗也のワンツーの打ち終わりを右ストレートで狙う棚澤。左右に構えをスイッチしながら前へ出る棚澤に麗也は右ミドル、棚澤は右ストレートからの左フックで前へ出る。  2R、麗也の右ローに棚澤は前へ出ると同時の右ストレート。勢いで前へ出て右を打つ棚澤に麗也はヒザ。右ストレートを繰り返しつつ、右ハイを蹴る棚澤。どんどん前へ出て攻める棚澤をヒザで迎え撃つ麗也。右ストレートの連打で麗也を下がらせていく棚澤。  次第に追い詰められていく麗也だが右ローがクリーンヒット。それでも棚澤はパンチで前へ出ていく。左右に構えをスイッチする棚澤は右ストレート、左フックから右ハイ。  3R、いきなり距離を詰めてパンチを打って行く棚澤。麗也は右ローを蹴るが、棚澤はワンツーで前へ出ていく。右ローから左右の連打、さらに右ローから左右の連打と打ち合いを仕掛ける麗也。パンチを出して麗也に攻める隙を与えない棚澤。  麗也も左右フックで打ち合う場面があり、棚澤も被弾するが棚澤の手数と勢いが優る。後ろ蹴りからワンツー、麗也は左ミドルで対抗。棚澤は右フック連打で試合を終えた。  判定は3-0で棚澤。これで戦績を9戦全勝とした。  棚澤はマイクを持つと「TEPPEN GYMヤバいっしょ。ヤバくないですか。今51.5kgのベルトを龍心くんが返して空いていると思うので、数島選手の相手がいないみたいなので僕どうですか。数島くんいますか?」と数島大陸をリングに呼び出す。 「相手いないみたいですけれど、この内容ではまだ駄目だと思いますが、僕だったら面白い試合できるし、RISEのベルト似合うと思います」と対戦相手に名乗りをあげる棚澤。  数島は「優勝おめでとうございます。実力あって試合見させてもらったし、末國選手をKOしているので強いなって思って。でもRISEって今回のトーナメント、棚澤選手を優勝させようと思っていたでしょう。僕はそういうところが嫌いなんですよ。選手はみんな命削ってやってるのに、贔屓するのはよくないと思います。それを黙らせるには、僕が棚澤選手に圧倒的に勝つことだと思う。TEPPENにもやられているのでリベンジしようと思います」と毒舌アピール。  両選手の1月2日(日)東京・両国国技館『RISE WORLD SERIES 2025 FINAL』で行われる「第4代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント」1回戦での対戦が決まった。 [nextpage] ▼第8試合 第3代RISE QUEENアトム級(-46kg)王座決定トーナメント準決勝② 3分3R延長1R〇島田知佳(team VASILEUS/同級3位)判定2-0 ※30-29、29-29、30-28×風羽(龍生塾ファントム道場/同級5位)※島田が決勝へ進出。  島田は武尊率いるteam VASILEUS唯一の女子選手で、伝統派空手をバックボーンに持つ。2024年7月にRISEでプロデビューすると、岩永唯伽との無敗対決を制するなど4戦全勝。5月のトーナメント1回戦では奥村琉奈に初KO勝ちを収めた。  シード出場となった風羽は2022年5月の『RISE』でプロデビュー。西原朱花に敗れたがその後はシュートボクシングで3連勝。『ホーストカップ』や『BOUT』、香港の『I-1』にも出場。2024年7月のRISEでは女子ホープでランカーの小林穂夏に延長戦の末勝利を収めた。11月には『ONE Friday Fights 86』に初出場。前戦は4月のSBでUver∞miyUに判定勝ち。戦績は7勝5敗。  1R、サウスポーの島田はスタンスの広い構えで左右へ動き、風羽のパンチをかわして左ミドル、ジャブ、左ストレートを当てていく。風羽が右フックを返してもすぐに右フック。  風羽に左ミドルを2発命中させ、風羽が前へ出てくるとジャブを打って右へ回り込む。打って右へ右へと動く島田に風羽はなかなか攻撃を当てることが出来ない。  2R、直進してワンツーで入る風羽に、島田は右へ回り込んでワンツー、右フック。風羽は右インロー、島田の伸びるジャブにのけ反る風羽だがワンツーで入り込もうとする。島田のワンツーに風羽はワンツースリーを返す。強い左から前へ出る島田だが、風羽も下がらず打ち合いに行く。島田は鼻血。  3R、右で前に出る風羽は手数を増やしていき、ジャブや左ストレートで迎え撃つ島田。鼻からの出血がひどくなる。蹴って、パンチを当てて右へ回り込む島田に風羽の右も当たる。相打ち覚悟で前へ出る風羽。  島田は左ミドル、左ボディストレート。風羽の右ストレートをかわしての左ストレートを打つ。島田の回転力に対抗する風羽だったが、島田のヒットが目立った。  判定は2-0で島田が辛勝。平岡琴の待つ決勝へコマを進めた。  島田は「KOで勝って決勝へ進みたかったんですけれどギリギリになってすいません。もっと強くなってベルトを獲りたいと思うのでよろしくお願いします」と話し、平岡もリングに上がり「強い選手で、こういうワクワクする選手と決勝で戦えること嬉しく思います。ぽっと出の新人にベルトを巻かせるわけにはいかないので、私が勝ってベルトを巻こうと思います」と受けて立つと答えた。 [nextpage] ▼第7試合 ミドル級(-70kg)3分3R延長1R〇憂也(魁塾/同級2位)TKO 2R 2分18秒 ※レフェリーストップ×髙木覚清(RIKIX/同級3位)  憂也は2010年にK-1甲子園で準優勝、同年にDEEP☆KICKでプロデビューを果たすと、様々なリングで活躍。2013年12月には第2代DEEP☆KICK-65kg王者となった。RIZINには3度出場して、全てKO勝利。右ストレートに破壊力を持ち、戦績は35勝(17KO)15敗3分。6連勝で2025年1月にサモ・ペティに挑んだが、延長戦で判定負け。  髙木は2024年3月にBigbangウェルター級王者の大輝に挑戦、判定勝ちを収めて新王者となり、12月にはK-1グループの山崎陽一をTKOに破り初防衛に成功した。2025年6月、モトヤスックから左ハイキックでダウンを奪い、勝利を収めている。戦績は15勝(5KO)7敗。  1R、憂也のジャブに髙木は右カーフを合わせる。憂也は右ボディストレート。右カーフを狙い撃ちにする髙木に憂也は左ボディからの左フック、髙木も左ボディを返す。憂也の左ボディに右フックを合わせる髙木。左ボディ、左フックから憂也は右ストレート。  右のオーバーハンドと左ボディを使い分ける憂也。憂也の左ボディに身体を丸める髙木。憂也がすかさずラッシュを仕掛け、髙木をサンドバッグ状態に。スタンディングダウンを奪う。憂也はボディ連打から左ハイ。  2R、髙木は前に出て右と左のショートから前足を払ってのコカしを見せる。距離を詰める髙木に憂也は右アッパー、左フック。超接近戦でフックとアッパーを打ち合う両者。憂也の左ボディが快音を発して決まる。足を止めて打ち合う両者だが、憂也が左ヒザをアゴに突き上げてダウンを奪う。  マウスピースを吐き出し、もんどりうってダウンする髙木。セコンドからタオルが投入されるとのレフェリーのストップがほど同時で、憂也のTKO勝ちとなった。  憂也はマイクを持つと「次、誰と見たいですか。僕はこの1年で絶対に海人からベルトを獲るので期待してください。最近、後楽園か中国でしか試合をしてないので大きい舞台でお願いします」と、海人への挑戦を実現させると宣言した。 [nextpage] ▼第6試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R〇稲井良弥(TARGET大森/同級3位)延長R 判定3-0 ※10-9×3×和田哲平(FASCINATE FIGHT TEAM/同級8位)※本戦の判定は29-28、29-29×2。  1R、稲井は右ローを蹴ってワンツー、サウスポーの和田はガードを上げて左ローを蹴っていく。稲井は強打を放つが、和田の左三日月と左インロー、ヒザをまともにもらう。稲井が右の三日月を突き刺すと、和田もすかさず左の三日月。稲田はワンツーと左右フックで前へ出て圧をかけていく。  2R、稲井が前へ出てくるところに左のテンカオをタイミングよく合わせる和田。それでも稲井は前へ出て右ストレート、左ボディ。パンチの振りが大きい稲井に和田はカウンターを狙う。稲井も右の三日月と左ボディ、左右フックで前へ出るが和田のパンチも被弾。和田が左フックを強打も稲井は前進をやめない。しかし、振りが大きく和田にかわされる。  3Rも前に出る稲井にカウンターのジャブ、テンカオを狙う和田。稲井は右ストレート、左ロー、右の三日月。稲井のパンチがガードの上からでも当たるようになり、和田の動きが鈍り始める。ここで左ボディが強烈にヒット、動きが止まる和田に稲井は右フック、さらに左ボディ。動けない和田に稲井は左ボディ、ワンツー。和田もワンツー、ジャブを打つが稲井が左ボディを打って前へ出る。足を止めての打ち合いは互いに被弾する。  判定はドローで延長戦へ。前に出る稲井に和田が右ストレート、右フックをヒットさせるが稲井も左右フックとワンツー。ガードを突き破るようなワンツー、そして右三日月を蹴る稲井。このワンツーに和田がのけ反り、稲井はアゴへヒザを突き上げるとアッパーも突き上げる。和田も負けじと右を当てに行き、稲井も応戦。終盤、動きが鈍くなった稲井に和田の右が当たり、最後の打ち合いでも和田の右がヒットして稲井が下がる。  判定は3-0で稲井が制した。稲井は「あっさり倒して伊藤代表にアピールしたかったんですけれど、倒れないし、全然下がらないから。また一からやり直して倒せるようにします」と反省マイク。 [nextpage] ▼第5試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R×野口紘志(橋本プレボ/同級7位、Stand Up King of Rookie 2023 -67.5kg級優勝)KO 1R〇KENTA(HAYATO GYM/スーパーライト級14位、第4代DEEP☆KICK-63kg王者)  1R、KENTAは左インローと左ミドルと蹴り主体から右を連打する。野口は左右ローからワンツー、KENTAは右フックを強振すると左フック、続けて左フック。これで野口にロープを背負わせると左右の連打でスタンディングダウンを奪う。  KENTAは右ストレートを放ち、野口を下がらせるとパンチをまとめ、レフェリーがストップ。野口はストップが早すぎると抗議したが、聞き入れられなかった。  KENTAはマイクを持つと「帰ってきました。前回初めて連敗しちゃって。僕に勝った相手はトーナメントで勝ち上がっていて。引退しようかと思ったんですけれどまだやれるんじゃないかと思ってたくさん練習してきました。ラストチャンスだと思うのでRISEのてっぺん目指して頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼第4試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!!スーパーフライ級(-53kg)リザーブマッチ 3分3R延長1R〇相沢 晟(TARGET)KO 2R 0分32秒×井上蓮治(RAUSU GYM)※相沢がリザーバーに。  1R、前へ出てパンチを繰り出す相沢にサウスポーの井上は左ミドルと左ストレートで応戦。相沢が入ってくるところに左ストレート、左ヒザを合わせる。それでも相沢はどんどん前へ出て被弾しても下がらず右を打つ。右ストレート、左フックの相沢。井上は回り込んで左ボディ、後ろ蹴りを放つが距離を詰めてくる相沢の右をもらう。  2Rも前に出る相沢は井上が組み付こうとしたのか頭を下げたところを見逃さず、右ヒザを顔面へ突き上げた。この一発がカウンターで決まり、井上は立つことが出来ず相沢のKO勝ちとなった。  相沢は号泣、マイクを持っても「リザーバーなので決勝に上がれないんですけれど、たくさんの応援ありがとうございました」と、ほとんど聞き取れなかった。 [nextpage] ▼第3試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!!スーパーフライ級(-53kg)一回戦②3分3R延長1R×JIN(楠誠会館/MA日本バンタム級王者、JAPAN CUP KICKバンタム級王者)延長R 判定1-2 ※9-10×、10-9〇麗也(team AKATSUKI/同級5位)※麗也が決勝へ進出。本戦の判定は29-30、29-29×2。 JINは元ICOライト級王者の元氣が代表を務める楠誠会館所属の18歳で、DEEP☆KICKなど関西を中心に活躍中。2023年11月にジャパンカップバンタム級王座、2024年7月23日にはMA日本バンタム級王座を獲得した二冠王。2023年8月にRISE初参戦を果たしたが那須川龍心に判定で敗れ、2024年2月には塚本望夢に判定負け、8月に松本天志にKO負け。2024年11月のRIZINでとしぞうに判定勝ちも、2025年4月のNJKFで星拓海に判定負け。前戦はRISE WESTでクレイジーハスキー尚吾に判定勝ち。戦績は11勝(3KO)7敗。 麗也はリザーブファイト出場が決まっていたが、本戦出場選手の欠場で繰り上がり出場というラッキーマン。空手とジュニアキックを経て2012年1月に新日本キックでプロデビューし、2015年5月に日本フライ級王座を奪取。そこから8連勝を飾り2017年5月にはISKAインターコンチネンタル王座も獲得。拳の怪我による2度の手術を経て、2019年9月に復帰戦を行ったがKO負け。引退を発表するも2021年2月のNKNLで復帰した。RISEには2024年2月から参戦。  1R、JINの右ミドルに麗也は右ロー。JINは右でボディを打って行く。麗也はジャブを打ち右ロー、右カーフを蹴ると左ボディからの左フック、右フックとコンビを繰り出す。両者とも手数少な目の様子見のラウンドに。  2R、左右フックを互いに打ち、麗也は右ロー、JINも右カーフを蹴る。ジャブ、ワンツーとパンチのJINに麗也は左ロー、左ミドルハイと蹴り技を混ぜての左右フック。麗也が左右ボディを打ってラウンド終了。手数で麗也か。  3R、麗也が右ストレートをヒットさせると、JINは“効いてないよ”と言わんばかりに笑みを浮かべてノーガードで追撃の右ストレートを顔面で受ける。麗也は左ヒザから右ストレート、左ミドル。JINはワンツーから右カーフ。麗也が右フックを打つと必ず左フックを被せるJIN。打ち終わりはJINがとる。  ラスト1分、ジャブと右ストレートのJIN。麗也が前へ出るが、JINも同じ数だけ打ち返して一進一退。最後の打ち合いで麗也が右ボディストレート、左ボディを当てた分、印象がいい。  判定はドローで延長戦へ。延長戦が始まると同時にJINが打ち合いを仕掛け、両者足を止めての殴り合いとなる。場内のボルテージが一気に上がる中、麗也は冷静に左ハイ、左ボディを攻める。これでJINが一気にスローダウン。麗也は頭を付けるようにして左ボディ、ヒザ。JINも耐えてワンツー、右フック。  JINの右ストレートに麗也は左フック。麗也がバックハンドブローからのワンツー、JINはノーガードでダメージがないことをアピールするが、印象が悪い。再び足を止めての打ち合いが繰り広げられる中、麗也の右ストレートがヒット。  麗也はマイクを持つと「この内容じゃ勝ったと言えないですけど、必ず優勝して200万取って帰るので第9試合の決勝戦よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!!スーパーフライ級(-53kg)一回戦①3分3R延長1R〇棚澤大空(TEAM TEPPEN/同級6位、第7代DEEP☆KICK-53kg王者)判定3-0 ※30-29、29-28、30-28×酒寄珠璃(TRY HARD GYM)※棚澤が決勝へ進出。 棚澤は空手出身で、2024年4月のDEEP☆KICKでプロデビュー。第7代DEEP☆KICK-53kg王者、Stand up King of Rookie 2024 -53kg級優勝。2025年5月にRISE初参戦を果たすと、ランキング上位の末國龍汰をKOして見せた。戦績は7戦全勝(2KO)無敗。 酒寄は元消防士特別救助隊。6勝(1KO)3敗。  1R始まってすぐ、棚澤がマウスピースの装着忘れで口頭注意。棚澤は右ストレートから後ろ蹴りのコンビ、ジャブと右ロー、ワンツー。酒寄もジャブ、左フックを打つが棚澤の返しの右ストレートをもらう。  強い右ストレートを何度も打つ棚澤。ワンツーの棚澤に右ストレートを当て返した酒寄だが、棚澤はギアを上げてパンチで前へ出ていく。酒寄は右ハイを放つが肩口。右を狙い撃ちにする棚澤。  2R、ワンツーの打ち合いで右ストレートをヒットさせる酒寄。棚澤はアツくなったか前へ出て右ストレート、右ハイと攻めていき酒寄も飛びヒザ蹴りと左フックで反撃。酒寄の右ストレートを被弾する棚澤だが、右ストレートを打ち返して左ミドル。  酒寄は左右ハイキック。棚澤が左ボディを打つと、酒寄も左ボディを返す。またも酒寄のワンツーをもらう棚澤はすぐに前へ出て攻め込むが打ち合いで酒寄の右ストレート、左フックを被弾。棚澤は負けじと打ち返しにいったが、このラウンドは酒寄か。  3R、前に出る酒寄が打ち合いを仕掛けて左フックを当て、離れると右カーフ。棚澤は強気に打ち返すが、ヒットを奪うのは酒寄だ。棚澤は左ボディからフック。打ち合いになると棚澤が左ボディからの左アッパー、この左アッパーが当たり始める。酒寄も打ち返すが、棚澤の手数が上回る。  棚澤がやや距離を空けたか、空振りが目立ち始める酒寄。逆に棚澤は右ストレート、右ハイ。酒寄は距離を詰めて左右フック。右ストレート、左フックを互いに被弾する。打ち合いの中、試合終了。  棚澤はマイクを持つと「次もあるのでこの次までに修正します。次も見てください」と第9試合の決勝までに反省点を修正してくると話した。 [nextpage] ▼第1試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R〇戸田龍将(フリー/2023年RISE Nova全日本大会-65kgトーナメント優勝)KO 1R 1分04秒×加古大晴(team Bonds)  1R、サウスポーの戸田が前へ出て左ロー、左ミドル、左ストレートと攻めていく。左三日月を受けた加古はダウン。  連打で畳みかける戸田は左ボディ、さらに左ヒザを突き刺して2度目のダウンを奪い、ここでKOとなった。  戸田はマイクを持つと「見てもらったように次戦ランカーともやらせてもらいたいです。絶対にKOで勝ちます。一戦一戦レベルアップして来年には王者になるので、たくさん応援よろしくお願いします」と宣言した。
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