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【ONE FF】吉成名高が計量&ハイドレーションテストをパス、明日の試合へ向けて「相手につけいる隙を与えずに完封的な試合を狙っている。翻弄したい」

2025/08/28 19:08
【ONE FF】吉成名高が計量&ハイドレーションテストをパス、明日の試合へ向けて「相手につけいる隙を与えずに完封的な試合を狙っている。翻弄したい」

今回もしっかりと身体を仕上げてきた名高。相手は那須川龍心とRISEで戦ったアズマニ(C)ONE Championship

 2025年8月29日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 122』(U-NEXT配信)に、ONE Championshipでの3連勝を狙うラジャダムナンスタジアム3階級制覇・吉成名高(エイワスポーツジム)が出場する。

 28日(木)に行われた計量&ハイドレーションテストで、名高は51.98kgでONEアトム級リミット(-52.2kg)をパス。対戦相手のハマダ・アズマニ(モロッコ/アルティメットファイトスクール)も52.16kgでパスし、両者共にハイドレーションテストも無事クリアした。


 名高はONEオフィシャルサイトのインタビューに答え、今年4度目の試合になることについて「元々、高校生の時の試合ペースは、月1程度で試合をして、それに慣れていたので、今、2カ月間隔の試合ペースが自分の中でちょうど良いです。2カ月だと結構短いという方もいると思うんですけれど、自分の中ではそれが凄く良くて、このONEの試合スパンが今の僕の体調に合っています。ですので、今回もしっかり心も体も仕上がってる状態だと思います」と、試合間隔の短さが自分に合っているとする。

 練習環境や食事などで工夫をしているかと聞かれると「正直、食事はあまり気にしてないというか、好きなものを食べていますが、その分いっぱい練習する気持ちを普段からやっています。やっぱり自分はムエタイという競技が大好きです。ムエタイに対する技術とか、そういったものを追求するのがすごく好きなので、それを追求していくうちに今のスタイルが完成したんだろうなっていうように感じています」と答えた。

 オープンフィンガーグローブでの試合については「OFGは(通常)グローブよりもまたさらに面積が小さくなるので、その分相手のガードの隙間を縫うような攻撃っていうのをすごく意識しています。練習では思い切り打てないですけど、スパーリングで合わせていく中で、『この攻撃当たりそうだな』とか、『この攻撃抜けるな』っていうのを結構やっています。その部分を次の試合で生かしていきたいと思います」と、研究を重ねているという。


 前回6月のバンルーロック戦を振り返り、「バンルーロック選手はONE3戦3勝3KOの状態で対峙した選手で攻撃力に定評があったので、自分は向かい合う中でかなり警戒していて、バンルーロック選手が前に攻めてきた時に自分が対応する対策をしていたんですけど、予想以上にバンルーロック選手がディフェンシブに戦ってきたので、自分の中でそこで戸惑いがありました。ただ、自分のスピードと機動力は絶対誰にも負けない自信があるので、それを活かして勝利をものにできたという風に思っています」と、ディフェンシブな戦い方に戸惑いを覚えながらも対応できたとした。

 同じように警戒して、勝負の距離に入ってこない選手の対策は出来ているか、との質問には「下がっていく相手に対して追う技術というものが、僕にあまりなかったのかなっていうのが前回の試合での反省点でした。そこで詰め切るというような練習も意識してやってきたので、そういったところも次の試合で成長として見せれるんじゃないかなと思っています」と、課題はクリアしているようだ。

 今回対戦するアズマニの印象は「ハマダ選手は自分が今まで戦ったことのないようなスタイルの相手だと思います。ステップを使う動きもそうですし、右、左の構えの概念がないというか、右で構えたと思ったら流れの中で逆足にしたりとか、そんな選手なので、そういった点で少し自分の中で戸惑うところはあるかもしれません。ただ、自分の対応力は他の選手よりも優れてると思っているので、その対応力を使って、3Rの中でどこかで山を作ってKOできたらと思っています」と、那須川龍心が「やりづらかった」というアズマニのスタイルを攻略して見せるとする。


 他には「飛び込みですよね。前に来る出入りっていうものが、意表をつくようなタイミングで入ってくる印象があるので、そこはしっかり警戒しています。あとはパンチの受け方が結構うまいです。芯でもらわないというか、逃がしながらもらう感じで、パンチで効かされているシーンが映像を見る限りあまりなかったので、そこも警戒してます」と、警戒しているポイントをあげた。

「今回のテーマは自分のムエタイを駆使して、相手選手より優位に立つということ。首相撲とムエタイの技術、崩しだったり、スイープは自分がこの階級の中でもトップクラスだと思っているので、それを使ってハマダ選手を翻弄できたらと思っています」と名高。

 ONEアトム級でのライバルと目されているソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)も同じ大会に出ることについて聞かれると、「同じ大会で近い階級で試合をするのは、自分の中でも縁を感じますし、1度戦って自分が勝っているとしても、今は全くお互い別物だと思っているので。ソンチャイノーイ選手は自分に負けてから今まで1回も負けていないですし、自分もソンチャイノーイ選手に勝ってからも負けていないので、そういった形でお互いが上がり切ったところで頂上決戦ができたらいいなっていうのはすごく思います」と、再戦は望むところだとの姿勢。


 今回現地でソンチャイノーイと会ったと言い、「『体調どう?』みたいなことを聞かれて、『いい感じだよ』っていう風に言って。『日本は今寒いか?』って聞かれたんで、『タイより暑い』って答えました」と会話を交わしたという。

 先週の『ONE Friday Fights』で同門の吉成士門と奥脇竜哉が勝利を収めており、エイワスポーツジムの強さの秘密を聞かれると「やっぱり中川会長が誰よりもムエタイが好きな方なので、そこでムエタイを追求するという気持ちと、いろいろなタイ人のスタイルの先生を呼んでくださって。そこで選手個人個人に合ったトレーナーさんがついてくれています。それぞれがムエタイの技術を上げていき、その上でみんなでまた一緒に練習する流れで、どんどんムエタイの技術を身に付けている点がエイワスポーツジムの強い要因だと思っています。あとは、練習の量はすごく多い方だと思うので、そこも強さの秘訣だと思います」と答えた。

 ONEで活躍することで、エイワスポーツジムの名をさらに広めたいか、と問われると「そうですね。前回、先週の試合で士門や竜哉が物凄く良い試合をしました。それでエイワスポーツジムの選手2名がボーナスを獲得したというニュースが報じられているのを見て、エイワスポーツジムの知名度もどんどん上がっていると実感しました。僕もその一員なので、これからも自分も活躍して、自分の名前も上げたいです。そうなると、みんなハッピーだと思うんで、これまで以上に強さを高めて、みんなでやっていけたらいいなと思います」と意気込む。


【写真】名高と初代ONEアトム級ムエタイ王座を争うのではないかと目されているソンチャイノーイ

 11月16日(日)東京・有明アリーナで開催される『ONE 173』に向けては「今回勝たないと道は開けないと思うので、まずは今回の試合だけに全集中します。勝つことで、11月の試合の道も開かれると思うので。その日本大会はONEのナンバーシリーズで、日本だけじゃなく世界的に注目される大会です。そこでまた自分のクオリティーの高い試合を見せて、これまで以上に僕の強さだったり、エイワスポーツジムの強さを証明していきたいと思います」と、まずは目の前の試合をクリアすることが第一だが、出場を熱望。

 ソンチャイノーイも今回勝てば、ONEから何かしらのアクションがあるかもしれない。

 そして最後に名高は「ONE3戦目ですが、自分の圧倒的なパフォーマンスを必ず見せます。相手につけいる隙を与えずに完封的な試合を狙っているので、日本の皆さんは安心して自分の試合を見てください。応援よろしくお願いします」と、日本のファンへメッセージを送った。


 なお、同大会に出場する力斗(TEAM PREPARED)は65.31kg、対戦相手のチェン・チャオビン(中国)は65.77kgで計量&ハイドレーションテストをパス。


 青柳克明(日本)は65.05kg、対戦相手のエルデネバヤル・ツォルモン(モンゴル)は65.77kgでそれぞれ計量をパスしている。

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