ONE Friday Fights 1212025年8月22日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信
▼第4試合 ONEフライ級ムエタイ 3分3R×ペットンロー・シッルアンピナンフォン(タイ/An Sukhumvit)TKO 2R 1分06秒 ※3ノックダウン〇吉成士門(エイワスポーツジム)
吉成名高の従兄弟である士門は名高と同じくジュニア時代からムエタイを学び、WPMFインターナショナルスーパーバンタム級王座やWMCインターコンチネンタルバンタム級王座など4つのタイトルを獲得。7月の『RWS JAPAN』ではウーコンに完勝し、ラジャダムナンスタジアムでスーパーフェザー級の7位にランクインすると、9月にはタイ国プロムエタイ協会ライト級王座も奪取。
2024年12月20日の『ONE Friday Fights 92』でONE初参戦を果たし、リッティデットから見事TKO勝ち。2025年3月のONE日本大会では、ムエタイのトップスター選手であるヨードレックペットに完勝して世界に実力を知らしめた。長い手足から繰り出すパンチ、蹴り、ヒジ、ヒザ全てで倒すことが出来る攻撃型ムエタイファイターだ。
ペットンローはサウスポーの24歳。2023年6月の『ONE Friday Fights』から参戦すると、ルンサンタワン・ソー・パラット、ドゥアンソムポン・ジットムアンノン、コンスック・フェアテックスを相手に3連勝。コンスックを破ったことで有望な選手として注目を集めたが、2024年1月にナックロップ・フェアテックスに判定で敗れ初黒星を喫した。その後は5R制のトラディショナルムエタイで試合を行っていたが、今回ONEに復帰。
1R、士門はサウスポーのペットンローに右インローを蹴っていく。続いて右ミドル。ジャブで距離を取る士門にペットンローはジャブ。ペットンローがミドルを蹴ってくると、一瞬キャッチして左フックを返す士門。ジャブで距離を取りつつ、奥足へ右ローも蹴る士門だが、ペットンローが左ストレートをヒットさせる。
右インローを蹴り、ワンツーを打つ士門はペットンローの入り際に左フックからの右ストレートを合わせ、腰を落としたペットンローは士門にしがみついてダウンを逃れる。
2R、士門は右ローから右ストレート、そこから士門が打ち合いを仕掛け、前へ出ながらワンツーを当てて右ストレート連打でダウンを奪う。再び右インローからの左フックでグラつかせると左アッパー連打からの右フック、右ストレート、ダメ押しのボディへのヒザで2度目のダウンを追加。
前へ出る士門にペットンローもワンツーの連打、左フックを打つが、士門は右インローからの右ストレート、左ストレートで3度目のダウンを奪い、KO勝ち。圧勝を収めた。士門はこれでONE3連勝。
士門は「思っていたよりも相手の選手が気持ちを見せてきて、圧を感じたが計画通りの戦い方が出来て嬉しいです。相手の選手の映像を見ていてガツガツ来るのは分かっていたので、それに対する作戦をやってきてそれが上手くいったと思います」と勝利者インタビューに答え、35万バーツ(約155万円)のボーナスをゲット。
「前回ももらえて今回ももらえて嬉しいです」と士門は笑顔を見せた。
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▼第3試合 ONEアトム級ムエタイ 3分3R×ヌラペット・キーラスポート(タイ)KO 2R 2分22秒 ※右ハイキック〇奥脇竜哉(エイワスポーツジム)
竜哉・エイワスポーツジムこと奥脇竜哉は小学4年生でムエタイを始め、アマチュア時代は約100戦を経験して9本のベルトを巻いた。中1の時にタイでプロデビューを飾り、タイで試合(約20戦)・練習経験を積んで2018年4月に満を持して国内プロデビュー。いきなりWMC世界ピン級王座を獲得して世界王者となった。
2019年7月にはタイでIBFムエタイ世界ミニフライ級王座決定戦を制して日本人3人目の同世界王者となり、9月には同じくタイ・ラジャダムナンスタジアムにて日本人として8人目の同スタジアム認定ミニフライ級王者に就いた。
その他にもWBCムエタイ世界フライ級王座、ムエサイアム・イサーン・ミニフライ級王座、WMO 47kg王座と数多くのタイトルを獲得している。2025年5月のSPACE ONE×BOM合同興行で前ラジャダムナンフライ級王者ゲンウボンを初のOFGムエタイルールで破り、6月にはフアゲーウフアウェンをKOしている。
ヌラペットはONEで2戦して2連続KO負けとなっており、勝利が欲しいところ。
1R、竜哉が強い右ローで先制。続けて右カーフも蹴る。ヌラペットは左右フックで突進するが、竜哉はバックステップでかわす。ヌラペットが接近すると竜哉はボディロックしてその動きを止める。接近戦で思い切り左右フックを振り回すヌラペット。
竜哉は右カーフを連打して右の高めのミドル。ヌラペットが左フックで前へ出てくると左フックを合わせた竜哉だが、2度目の打ち合いでの左フックでダウンを奪われる。今度は竜哉が前に出て右フック。右ローから左右フックを打つ。
2Rも右カーフから入っていく竜哉が圧をかけていくが、ヌラペットは思い切り左右フックを振って迎え撃つ。左右フック、右ローで攻める竜哉だが、パンチを打ちに行くとヌラペットが左右フックを振り回す。竜哉の右ハイはヌラペットが肩口で受け止めて押し倒す。
ヌラペットの左の蹴りをキャッチした竜哉は左フックでダウンを奪い返す。一気に攻める竜哉だが、ヌラペットはロープを背負いながらも左右フックを振り回し、竜哉を迎え撃つ。一度離れて再び打ち合いに行くと見せかけた竜哉は、ヌラペットが左フックを打って来るところへ必殺の右ハイキック。ヌラペットは前のめりにダウンし、レフェリーが即座にストップした。
逆転KOに成功した竜哉は勝利者インタビューで「ダウン取られた時は冷静に行こうと思って。でも全然効いてないのでダウンしたとは思ってないです。ずっと練習してきたローを効かせて、セコンドの声が聞こえてハイキックを当てることが出来ました」と答える。
竜哉は35万バーツ(約155万円)のボーナスを手にし、「チャトリさん、ありがとうございます。お金大切に使います」と笑顔で語った。