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レポート

【DEEP JEWELS】前澤智が初防衛に成功。緊急出場中井りんが一本勝ち、渡辺華奈、奈部ゆかりが国際戦勝利、古瀬美月がKAIに競り勝ち、川村虹花が判定負け

2019/10/22 11:10

▼第4試合 DEEP JEWELSアトム級 5分2R
○パク・ジョンウン(TEAM STORONG WOLF)47.6kg
[1R 2分36秒 TKO]

×佐藤絵実(毛利道場)47.85kg

佐藤は結婚・出産後に総合格闘技を始めて1年半で韓国のROAD FCにてプロデビュー。当時人気を誇ったソン・ガヨンと対戦した。プロ2戦目にしてDEEP女子フライ級の絶対女王しなしさとこと対戦して連敗を喫したが、2017年6月にプロ初勝利を飾ると青野ひかる、古瀬美月ら若手ホープから一本勝ちを奪って4連勝。しかし、3月のDEEP JEWELS後楽園ホール大会でアム・ザ・ロケットに1Rわずか34秒で敗れ、今回が再起戦となる。

対するパクはアジア・サンボ選手権で韓国代表に選ばれ、キックボクシングで5戦5勝、MMAでデビューしてからは4勝5敗1分。元DEEP JEWELSライト級暫定王者の富松恵美を破り、黒部三奈と前澤智を苦しめている。また、今年7月にはHEATで鈴木万李弥とキックボクシングマッチで戦い、勝利を収めている。

強敵を迎え撃つことになった佐藤は「若くて才能のある選手だと思います。打撃の上手さが際立って見えるけれど、寝技もできるオールラウンダータイプという印象です」とパクを評する。

3月のDEEP JEWELS後楽園ホール大会では、その後RIZINに出場したアム(タイ)と対戦し、1Rわずか34秒、リアネイキドチョークで敗れた佐藤。世界の壁の厚さを思い知らされた結果となったが、「前回のアム戦以降、しっかりフィジカルから作ってきました。これが私にとって3度目の海外戦になりますが、どんな試合でも絶対に負けない気持ちで挑んでいます!」と、3度目の外国人選手との対戦で初勝利を狙う。

1R、オーソドックス構えのジョンウンにサウスポー構えの佐藤。打撃の交錯からボディロックテイクダウンはジョンウン! すぐにサイドに回り、肩固めへ。外したジョンウンはマウントに移行。パウンドに亀になる佐藤のバックへ。4の字ロックでリアネイキドチョーク狙うジョンウンは佐藤の身体を伸ばしてパウンド、殴られるままの佐藤を見てレフェリーが間に入った。

佐藤絵実
「前回のジュエルスは急病で棄権することになってしまい、関係者の皆様にご迷惑をおかけしました。この場でお詫びをさせてください。今回、強くて勢いのあるパク・ジョンウン選手と対戦することが出来て、とても嬉しく思います。夜のDEEPでは毛利道場の当主である毛利明彦も参戦しますので、その前哨戦として毛利道場の家臣である(自分は)前哨戦、絶対に負けられません。一歩も退かないアグレッシブな試合をして盛り上げたいと思います」

▼第3試合 DEEP JEWELS 49kg以下級 5分2R
×KAI(リバーサルジム 立川 ALPHA)48.95kg
[判定1-2]※19-19×2マスト判定古瀬、19-19マスト判定KAI

○古瀬美月(Y&K MMA ACADEMY)48.85kg

KAIは、空手をベースに2014年からDEEP JEWELSに参戦。桐生祐子(鈴木祐子)、北野きゅう、ジェット・イズミに勝利も、両ヒザの手術で戦線を離脱。1年半ぶりの復帰戦となった2019年9月の『DEEP JEWELS 25』では、キック出身のジェット・イズミ(元J-GIRLSミニフライ級王者)を相手にキックルールで判定勝ち。今回は約2カ月という短期の連戦で約1年半ぶりのMMAルールで古瀬と対戦する。

古瀬は柔道をバックボーンに持ち、AbemaTV『格闘代理戦争3rdシーズン』女子トーナメントでは現在『RIZIN』で連勝中のあいから腕十字で見込み一本勝ちを奪い、決勝では現在『ONE』で連勝中の平田樹に敗れるも準優勝。長い手足を活かした打撃も武器とし、今年に入ってからは5月に樋田智子に判定勝ち、6月は富松恵美に一本負け、9月は坂本美香にTKO勝ちとハイペースで試合を行っており、ケージでの試合を望んできた。

1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブの突き合いから押し込む古瀬。ブレーク。左インローから左ストレートを当てるKAI。下がる古瀬に金網際でヒザを突く。右で差し返して体を入れ替える古瀬。KAIも左で差して入れ替え押し込みヒザ突きブレーク。サウスポー構えにスイッチする古瀬。しかし圧力かけるKAIは左右で前進。下がる古瀬だが首相撲からヒザを連打する。

2R、ジャブストレートのKAIに左ハイを合わせに行く古瀬。鼻血出すKAIは左で差し四つに。ヒザ突くKAI。スタンドで右はKAIもそこに左の攻撃を合わせに行く古瀬。パワフルなKAIは押し込む。古瀬の右ハイに前に出るKAI。しかし距離を取る古瀬は右ジャブ左ストレート! 前進続けるKAI。

判定は打撃で優位に立った古瀬がスプリット判定(マスト判定)で勝利。試合後、古瀬はケージのなかで「応援ありがとうございました。大勢の前で勝てると嬉しいです。実力はまだまだなので、目指しているものは変わらないのでそこに向けて頑張ります。11月、12月どこでもいいので試合をさせてください。皆さんに何かを感じてもらいたいので頑張ります」と涙ながらにマイク。大晦日RIZINを目標とする古瀬はあいとの再戦にたどり着けるか。

KAI
「古瀬選手は試合前のインタビューで、私のことは大したことないと言っていたらしいんですが、その言葉は明日そのまま拳で返します」

古瀬美月
「前回から試合の期間もそんなに空いていなくて、前回の試合のいい感じが残っているので、明日も倒したいと思います」

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