3度のダウンを奪った右ストレートは

――3度のダウンは全て右ストレートだった。あれは玖村選手から見ると死角から入って来たのか、それともタイミングだったのか。
「あれは向き合った本人にしか分からないと思いますけれど、死角だったり、前手でスペースを作ったりだとか、足の立ち位置とか緻密に作りあげてきたんですよ。足の位置で全てが変わる、距離感を徹底的に今回に向けて。殴り合う選手とかボクシングのチャンピオンとやっていて。そういうのを徹底してやった結果でもありますね。見えにくい角度というのもありますし、ジャブをあえて少なくしてとか。たまに強いジャブを打ってとか誘導したりしながらで。自分がコントロールしながらというのを意識していたので、そこに右がハマったと思います」
――vs.玖村用の右ストレートだった?
「そうですね。右はもう2種類くらい用意していたんですが、それはガードの種類がいつものと違ったので出せなかったんですけれど、あと2つくらい用意してあって。基本的に3つ用意していて、今回のは真正面から狙っていたのでそれはハマったなという感じです」

――試合後に金子選手との対戦をアピールしていた。自分としてはどれくらいの時期に実現させたい?
「自分は年内でもいいです。軽量級が盛り上がるためにはK-1とかONEとかとやってもらいたいですし、どうやったら軽量級が盛り上がるかって常に思いますよね。65kgが盛り上がっているので、55kgで盛り上がるなら金子選手、またはONEのチャンピオンとか。vs.世界で見てそれくらいかなと思いますね」
――伊藤代表は、その前にRISEの中で戦わないといけない相手が一人いると言っていたが?
「いつでもウェルカムです。逃げもしないので。RISEならいつでも戦えるのでいつでもいいです」

――今日の試合でそのもう一人の相手に、俺は危険だと見せられた?
「彼も強いですからね。そこは戦い方も変わりますし、実力はみんな紙一重だと思いますし。その中で自分はけっこう上だと思っているので、煽ってきているのは分かりますけれど、そんな甘くないぜってのはあります」
――3年間の玖村選手の努力よりも自分の努力の方が優っていたと思う?
「どのルールでもジャッジに判定を委ねた時点でそれを受け入れるしかないじゃないですか。だから全てのレフェリーとかジャッジがポイントを取ってくれるような戦い方を3年前からずっと練習してきて、それが今回つながったんじゃないかなと思いますね」

――玖村選手が「志朗選手はRISEルールっぽい戦い方をしなかった」と言っていたが?
「ワンキャッチで崩してそこで効かせてとか、首相撲とかで勝っても誰が喜ぶんだと思いますね。そんなの誰も見たくないじゃないですか。RISEの人たちとか関係者が組んでくれたわけで、自分も待ち望んでいて、そんな中途半端な勝ちとか1ポイント差とか判定2-1で勝つとかは絶対に嫌だったので、今回は絶対にダウンを取らないといけないと心の中で決めていたので。そういう想いがありましたね。RISEルールにこだわるつもりはなかったです」
――最後にファンへメッセージを。
「今日はたくさんの応援ありがとうございました。3年間お待たせしました。しっかりリベンジすることが出来、負けた時もそうですが皆さんが応援してくださるおかげです。これからもRISEの55kgのベルトを守って自分の価値、ベルトの価値、RISEの価値を高める選手になっていきますので、これからも応援よろしくお願いします」


